闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.437
スペインの独裁者に反対し、日独伊枢軸国に反対し、マッカーシズムに反対し、戦後は核実験に反対する政治的人間をバーブラ・ストライサンドが演じて大きな破綻はないけれど、彼女よりもっと美しく知的な女優が適ほかにいたはずだ。もっともあの高い音程の歌は彼女でないと歌えなかったかもしれないが。
対する政治的無関心派の色男がローバート・レッドフォードだが、ストライサンドがもっと美人だったとしても、こういう頑固で教条的な政治的人間とはレッドフォードならずとも長くはつき合いきれないだろうな。いくらその政治的主張が正論であっても。
恋を取るか政治を取るかの二者択一となれば、やっぱりストライサンドの命は政治だから、そう簡単には譲れない。だから、どうしてもつらい別れが避けられなくなる。昔こういう女性と男性は確かにいたなあと、懐かしさよりも痛々しさが先に立って目を細めて画面を眺めていた。
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