蝶人狂言綺語輯&バガテル―そんな私のここだけの話op.301
ある左翼の人に「あなたはどうして左がかっているのですか?」と尋ねたら、「野道を自由に歩けといわれたら、大方の人は左側をあるくし、新聞の記事下広告を見るときは、左端のやつに眼が行くでしょ。それと同じ生理的な自然からですよ」と答えた。11/1
歴史家の網野善彦によれば、日本を日本と呼ぶようになったのは、天武天皇の死後、大后持統が689年に施行した浄御原令から、本居宣長によれば、孝徳天皇が即位した大化元年の645年からであるというのだが、だいたいこの頃から、「日本は日本になった」のである。11/2
本居宣長は、「倭」は唐が勝手につけた称号であり、「日本」は異国に示すための対外的な呼称に過ぎず、わが国の本号は「大八洲」であると「石上私淑言」で述べている。因みに我が国の国号を「日本」とした法令は、今もどこにも存在しないので、「日本」は現在も一時的な呼び名といえるだろう。11/3
最上級ではないけれど、いつも上の下とか中の上クラスでそれなりに健闘している存在、たとえば相撲のキセノサト、テニスのニシコリといったところが、日本という国のライト・ポジションなのだろう。11/4
私は子供の頃から、日の丸の旗とか旭日旗のデザインや、君が代の詞や旋律が嫌いで、これまでとは全然異なるものを夢想していたのだが、もうすぐ平成が終わる機会に、国号、国旗、国歌、憲法を公募して一新したらどうだろう。11/5
米国の興廃、この中間選挙の一戦にあり。わが安倍蚤糞もそうだが、それにしてもトランプのやることなすこと、世界の民草の為にならぬことばかりであることよ!11/6
下院は民主党、上院は共和党のねじれ議会になったアメリカだが、日本でも野党はもっともっと頑張って、来る参院選でねじれ状態に持ち込まねばならないとね。11/7
気狂い大統領に鉄槌を下す良識がまだ残っている米国と、専制独裁首相に忖度して、どこからもノーの声さえ上がらぬこの国の政治的成熟度の差は、あまりにも大きい。11/8
トランプの記者会見を見ていて、ドタマにきた。どこのテレビ会社に勤めようが、貴様の知ったことではない。同席している記者は、なんで抗議退席しないのか。不当に侮辱された記者とCNNは、このフェイク大統領を名誉棄損で訴え、併せて彼奴の精神鑑定を要求すべきだ。11/9
民主党に敗れた途端、トランプが司法長官を解任したことは、彼奴が大統領選挙をめぐってロシアとの陰謀、いかがわしい取引に加担していたことの何よりの証拠だ。11/10
「平成最後の秋」なぞという曖昧な区切りで物事を整理するよりも、いっそ「天皇制最後の秋」という明快な区切りで、世の中を裁断したいものだ。11/11
移民に混じって移民と仲良くやっていく習慣は、島国日本人の党派性にはまだなじまない。それは移民が、我々のムラ社会の外側にある「異民」と映じているからだ。11/12
成年後見制度の説明会に行ったら、あんのじょうカネ儲け話と勘違いしている阿呆莫迦欲呆け亡者どもが来ていた。寄る辺なき障害者や認知症患者から、楽して金をむしり取ろうと思っているのだ。11/13
3連敗したので「即休場、引退」かと思っていたら、さらにズルズル連敗して、今日から休場するという。これで横綱とは聞いてあきれる。親方だの相撲協会などはいったい何をしているんだ。歴代の横綱の名誉を穢すこんな最低最弱の横綱は、即刻引退させよ。11/15
朝からひたすら手術がうまくいくよう祈っている。「メス光る声なき秋の神頼み 蝶人」11/16
やれ憲法改悪、ほれ移民法案、北方領土と、まるでおもちゃ箱をひっくり返すような「提案」をぶちまける安倍蚤糞。だんだんトランプの口先妄動に似てきたな。政治や社会はお前の「悲しい願い」を実現するための玩具ではないぞ。11/17
「もう50近い僕になお子供じみたところが残っているとして、それは僕がイーヨーの障害を頼りにして、いつまでもかれと一緒に子供の領域にとどまりたがっていることではないか?」大江健三郎「新しい人よ眼ざめよ・蚤の幽霊」11/18
「性接待」という異様で惨たらしい名前の「人身御供」。今度の戦争でも、それは繰り返されるに違いない。11/19
おごれるものは久しからず。祇園精舎のゴーンの音。猛きものも遂には滅ぶ。ひとえに風の前の塵に同じ。天網恢恢疎にして漏らさず。次は安倍蚤糞の番ずら。11/20
改元について、ああだこおだと、らあらあ語る人は多いが、「この際いっそ廃元にしたらどうか」と提案する人は、列島狭しといえども誰一人いないのが不思議だ。11/21
なんびゃく億円だか知らないが、たかが報酬の過少申告や虚偽記載でビジネスマンを逮捕して得意顔になるくらいなら、なんで公文書を捏造した役人どもをそうしなかったんだ。11/22
ルノーの筆頭株主がおふらんす国だからというて、日本政府が日産ルノー連合の後押しをするのは、没論理だ。そもそも自動車業界の合従連衡に、国家権力がいそいそと介入するのが変態なり。11/24
ヴィスコンティの名作「ベニスに死す」では、冒頭からマーラーの5番のアダージェットが効果的に流されるが、これはフランコ・マンニーニ指揮聖チェチーリア国立アカデミー管弦楽団の演奏である。マンニーニは「ルートヴィヒ/神々の黄昏」「家族の肖像」「イノセント」の音楽も手掛けているが、名監督との息が合ったのだろう。11/25
月曜日は、栄プールで泳ぐ日だ。私はクロールが苦手だし、物凄いエネルギーを消費するので、もっぱら省エネの平泳ぎで泳ぐ。昔はいつまでも泳いでいられたが、今では500メートルでも無理な体になってしまった。11/26
「なにほどのこともなく作曲したい」と武満徹はいう。それならば、なにごともなく生き生きて、なにごともなく死んでいきたいものだ。 11/27
外国人労働者を受け入れるべきか否かの議論が、ほとんどなされていないのに、反対を押し切って法案を強行採決する自民、公明、維新は、政党の名に値しない暴力団である。11/28
短歌でも詩でもエッセイにも格好の素材を思いついたので、帰宅したら早速書こうと意気込んでいたら、バス停で耕君にパッタリ会った。珍しく逃げ出さなかったので「耕君お帰り」というて手をつないだら、とても温かかったので、こりゃいいやと手とつないだまま歩いているうちに、折角の素材を忘れてしまった。11/28
半世紀ほども前の大むかし、たった一度だけ話をしただけだが深く記憶に刻まれた音楽評論家、作詞家の麻生香太郎氏が、今年の3月にがんで亡くなられていたことを知った。享年65.好奇心旺盛、フットワーク軽く、勉強家で切れ味鋭い人だった。合掌。
https://ameblo.jp/simalisu3218/entry-12323741385.html 11/29
老子曰く。「小国寡民、その食を甘しとし、その服を美しとし、その居に安んじ、その俗を楽しむ。隣国相望みて、鶏犬の声聞ゆるも、民、老死に至るまで相往来せず」。外国人に頼らず、この国の労働力だけでこの国を運営していける「小国寡民」の道を模索しようではないか。11/30
鎌倉から新宿駅まで918(キュウイチパー)で私を運ぶ湘南新宿ライン 蝶人