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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

バイデン米政権 発足から100日② 外交・軍事 対中国は強硬と強調 気候変動 国際的枠組みに復帰

2021-05-08 07:21:26 | 国際政治
バイデン米政権 発足から100日② 外交・軍事 対中国は強硬と強調 気候変動 国際的枠組みに復帰
バイデン米大統領は2月の外交演説で、世界が直面する課題として「新型コロナ」「気候変動」「核拡散」という地球規模の問題のほか、中国とロシアを名指しして「権威主義の台頭」を挙げました。
4月28日の施政方針演説では「専制主義」という言葉を使って中国を批判。「人権と基本的な自由へ同盟国に対するわれわれの誓約を後景に追いやることはない」「欧州で北大西洋条約機構(NATO)がやっているように、インド太平洋地域における強力な軍の配備を継続する」などと述べました。
こうした強硬姿勢の一方、22、23両日に開催した気候変動サミットには、中国の習近平国家主席を招待。直前には米中共同声明を発表し、気候変動問題では協力することを表明するなど、国際的な課題では協調する姿勢もみせています。
軍事分野では「米史上最長の戦争」を繰り広げたアフガニスタンから米軍を撤退させます。他方、親イラン民兵組織施設を標的にシリアへの空爆を実行。状況により核兵器使用も含む軍事的な対処は排除しない構えです。
(ワシントン=遠藤誠二)

■バイデン米政権100日(外交・軍事)
【1月】

20日 大統領令でパリ協定復帰、世界保健機関(WHO)脱退撤回
26日 ロシアのプーチン大統領と電話会談
【2月】
4日 就任後初の外交方針演説
8日 国連人権理事会復帰を発表
10日 米中首脳が初の電話会談。国際的課題の協力で一致
12日 サキ報道官、グアンタナモ収容施設閉鎖の意向表明
25日 シリア東部の親イラン民兵組織施設を空爆と発表
【3月】
3日 国家安全保障戦略の暫定指針で「中国は唯一の競争相手」
18日 アラスカ州で米中外交トップが値接会談
【4月】
7日 ブリンケン国務長官がパレスチナ支援の方針発表
9日 台湾接触規制を緩和する新方針を策定
14日 バイデン大統領が演説でアフガン完全撤退を発表
15日 ロシア外交官10人を追放し、対ロシア制裁発動
16日 ケリー特使、中国副首相と会談し、気候問題で協力確認
16日 日米首脳会談
22日 気候変動サミット主催

バイデン大統領は1月20日の就任初日に地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」に復帰する大統領令に署名しました。気候変動対策で「世界を主導する」として、国際社会の努力に背を向けたトランプ前政権から政策を百八十度転換させました。
4月に世界40の主要排出国・地域の首脳を招いて開いた気候サミットでは、温室効果ガス排出量を「2030年までに05年比で50~52%削減」という新たな目標を発表。前政権の目標をほぼ倍化させました。
「気候変動対策は雇用増の最大の機会」というのがバイデン政権の立場です。再生可能エネルギー分野で中国に後れを取っているとして、中国との競争を念頭に研究開発の投資を強める構え。
シンクタンク「政策研究所」のバサブ・セン気候正義計画局長はバイデン政権の政策は「草の根の人々の圧力の成果だ」と強調。ただ米国が原油生産国であることは変わらず、気候危機の実態に照らすと「取り組むべきことはまだ多い」とくぎを刺しています。
(ワシントン=島田峰隆)(おわり)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2021年5月3日付掲載


覇権主義をあらわにするアメリカ。そのアメリカの外交政策も複眼で見ないといけないと言う日本共産党の視点。
対中国でも、軍事的対応を強化する一方で、気候変動問題では協力姿勢を示しています。
再生可能エネルギーで中国に後れを取らないというアメリカです。でも、原油産出国アメリカのCO2排出ということは避けて通れない。
コメント
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