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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

知的障害者の挑戦 選挙に行こう② いざ一票「自信になった」 支援慣れていない投票所

2023-10-22 07:15:52 | 政治・社会問題について
知的障害者の挑戦 選挙に行こう② いざ一票「自信になった」 支援慣れていない投票所

「選挙は初めて。今までやり方が分からなかった。(投票に)不安はない」。大阪府東大阪市役所に設けられた市長選・市議選(9月24日投票日)の期日前投票所の前で、車いすの上から樋口廣さん(56)は言いました。
投票日の2日前。樋口さんを含む15人の障害者が投票に挑みました。支援者数人が付き添いました。
障害者は、▽選挙公報から選んだ候補者の切り抜き▽代理投票の有無やどんな支援が必要かを伝える「投票支援カード」▽入場整理券―のセットを手に、投票所へ。
支援カードを示して入場する人や、支援員に付き添われながら入場する人がいました。

【代理投票】
投票用紙に自分で書けない人のための制度。投票所で代理投票を申請すると、補助者2人が付きます。1人が投票する人の指示に従って投票用紙に記入します。もう1人が、指示どおりに記入しているかを確認します。

引き継ぎ不十分
いざ、投票というときに、ハプニングが。支援カードを使い、代理投票を頼んだ知的障害者が数分間、記載台の前で立ち往生し、パニックを起こしかけていました。別の障害者の付き添いで近くにいた支援員が機敏に対応し、無事に投票することができました。
その支援員によると、投票所の職員間で引き継ぎができておらず、代理投票にかかわる職員2人がつかず放置された可能性があるといいます。
視覚障害者の代理投票でも問題が。
視覚障害者が移動する際の支援には、どの方向に何歩進むかなど具体的な指示が必要です。支援員によれば、付き添った投票所職員は自身の肩などに手を添えさせたりすることなく「こっち」と指示しただけだったといいます。支援員は、「悪気はないだろうが、支援慣れしていない表れだ」と指摘しました。
本紙が後日、同市選挙管理委員会にこの件について問い合わせると、「トラブルの報告はない」との回答でした。投票所職員は、障害者らがスムーズに投票できなかったと認識していない可能性があります。



市役所内に設けられた期日前投票所で、投票を済ませた障害者と付き添った支援員(左端)=9月、大阪府東大阪市

晴れやかな表情
ハプニングに見舞われたものの、全員、無事に投票を済ませました。
車いすに乗った岡本智(さとる)さん(47)が投票所から出てきました。待ち構えていた支援員は笑顔です。岡本さんは「ちゃんとやり切れた。今後も投票できると自信になった」と晴れやかな表情を見せていました。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年10月17日付掲載


いざ、投票というときに、ハプニングが。支援カードを使い、代理投票を頼んだ知的障害者が数分間、記載台の前で立ち往生し、パニックを起こしかけて。別の障害者の付き添いで近くにいた支援員が機敏に対応し、無事に投票。
その支援員によると、投票所の職員間で引き継ぎができておらず、代理投票にかかわる職員2人がつかず放置された可能性が。
「ちゃんとやり切れた。今後も投票できると自信になった」と晴れやかな表情を。


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