岸田大軍拡異議あり 石垣島を戦場にさせない
沖縄県石垣市議 元自民党石垣支部幹事長 砥板 芳行(といた よしゆき)さん
石垣島に長射程ミサイルを配備することは、島が戦場になってしまうという重大な危険性をはらんでいます。石垣市民の総意として島を戦場にしない、配備は認められないと声を上げていくべきだと思っています。
私は自衛隊の配備そのものは必要だろうということで推進してきた立場です。ただ、配備計画が持ち上がった当時、防衛省側の説明は島々を守っていくためということでした。明確な攻撃の意思をもって近づく敵勢力に対し、迎撃するためだと。他国に届くミサイルではないと言っていたのです。
しかし、長射程ミサイルは相手国に直接届き攻撃できます。日本政府が念頭におく中国からすれば、自国に撃ち込まれるミサイルが目と鼻の先の石垣にあることになります。
仮に中国が台湾に侵攻する場合、バイデン米大統領は介入すると明言しています。日本の米軍基地から米軍が出撃するようになれば、中国が自衛のためとして真っ先にミサイルを発射するのは石垣島ではないでしょうか。
そうした危険を呼び込む長射程ミサイルが自治体すら知らないうちに配備される恐れもあります。防衛の手の内は明かせないとする理屈があるからです。だからこそ市民の生活を預かる石垣市長が、長射程ミサイルが配備される前の現段階で容認できないとはっきり言うべきなのです。
ところが中山義隆市長は「琉球新報」2月5日付のインタビューで「大きな懸念はなく、基本的には容認だ」と述べたと報じられました。私は議会で質問しましたが、中山市長は否定も肯定もせず、はぐらかすだけでした。
一方、中山市長や自公政権を支持する市議たちは、有事の際に島民をどう避難させるかに議論を向けています。ですが、避難できたとしても戦場になれば、この島で元の日常を取り戻せない状況になるかもしれない。
いま大事なのは逃げることではなく、絶対に「台湾有事」を起こさせないこと。外交だけでなく中国、台湾との経済的依存関係も生かし、日本は国を挙げて取り組む必要があります。そのためにも長射程ミサイルが石垣に配備されることの重大性、危険性を広く市民に知らせなければと考えています。(聞き手 岡素晴)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年3月28日付掲載
私は自衛隊の配備そのものは必要だろうということで推進してきた立場です。
しかし、長射程ミサイルは相手国に直接届き攻撃できます。日本政府が念頭におく中国からすれば、自国に撃ち込まれるミサイルが目と鼻の先の石垣にあることに。
中国は自衛のためと、真っ先に石垣を狙う。
いま大事なのは逃げることではなく、絶対に「台湾有事」を起こさせないこと。外交だけでなく中国、台湾との経済的依存関係も生かし、日本は国を挙げて取り組む必要がある。
沖縄県石垣市議 元自民党石垣支部幹事長 砥板 芳行(といた よしゆき)さん
石垣島に長射程ミサイルを配備することは、島が戦場になってしまうという重大な危険性をはらんでいます。石垣市民の総意として島を戦場にしない、配備は認められないと声を上げていくべきだと思っています。
私は自衛隊の配備そのものは必要だろうということで推進してきた立場です。ただ、配備計画が持ち上がった当時、防衛省側の説明は島々を守っていくためということでした。明確な攻撃の意思をもって近づく敵勢力に対し、迎撃するためだと。他国に届くミサイルではないと言っていたのです。
しかし、長射程ミサイルは相手国に直接届き攻撃できます。日本政府が念頭におく中国からすれば、自国に撃ち込まれるミサイルが目と鼻の先の石垣にあることになります。
仮に中国が台湾に侵攻する場合、バイデン米大統領は介入すると明言しています。日本の米軍基地から米軍が出撃するようになれば、中国が自衛のためとして真っ先にミサイルを発射するのは石垣島ではないでしょうか。
そうした危険を呼び込む長射程ミサイルが自治体すら知らないうちに配備される恐れもあります。防衛の手の内は明かせないとする理屈があるからです。だからこそ市民の生活を預かる石垣市長が、長射程ミサイルが配備される前の現段階で容認できないとはっきり言うべきなのです。
ところが中山義隆市長は「琉球新報」2月5日付のインタビューで「大きな懸念はなく、基本的には容認だ」と述べたと報じられました。私は議会で質問しましたが、中山市長は否定も肯定もせず、はぐらかすだけでした。
一方、中山市長や自公政権を支持する市議たちは、有事の際に島民をどう避難させるかに議論を向けています。ですが、避難できたとしても戦場になれば、この島で元の日常を取り戻せない状況になるかもしれない。
いま大事なのは逃げることではなく、絶対に「台湾有事」を起こさせないこと。外交だけでなく中国、台湾との経済的依存関係も生かし、日本は国を挙げて取り組む必要があります。そのためにも長射程ミサイルが石垣に配備されることの重大性、危険性を広く市民に知らせなければと考えています。(聞き手 岡素晴)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年3月28日付掲載
私は自衛隊の配備そのものは必要だろうということで推進してきた立場です。
しかし、長射程ミサイルは相手国に直接届き攻撃できます。日本政府が念頭におく中国からすれば、自国に撃ち込まれるミサイルが目と鼻の先の石垣にあることに。
中国は自衛のためと、真っ先に石垣を狙う。
いま大事なのは逃げることではなく、絶対に「台湾有事」を起こさせないこと。外交だけでなく中国、台湾との経済的依存関係も生かし、日本は国を挙げて取り組む必要がある。
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