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北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

ロシア 漁船衛星通信システム 新たな技術制御装置の装備命令が発効する(2024年9月1日) リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-09-03 04:41:29 | 日記

 

2024年09月03日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア 漁船衛星通信システム 新たな技術制御装置の装備命令が発効する(2024年9月1日)]

ロシア農業省は、一連の制裁措置に関連し、漁業監視通信に使用されてきた外国の衛星システムである“インマルサット”の利用禁止等を目的に、2024年9月1日、新たな技術制御装置の装備命令を発効させた。

これにより、国産の通信システム“ゴネッツ”(Гонец:飛脚:メッセンジャー)ステーション、船舶自動識別システム(AIS)、船主の希望によっては、ロシアの衛星コンステレーションの“ヤマル”(Ямал)または“エクスプレス”(Экспресс)経由で船舶位置を送信するための衛星ルーター付きVSAT(Very Small Aperture Terminal)端末の使用が必要となる。

当該対象は、トン数80トン以上、メイン・エンジン出力55kw以上の“技術的管理装置”を備えた漁船となっており、これらは、操業を行う場合、電子媒体での通報、情報を保管する必要がある。

ただし、ロシア農業省はインマルサット利用について、2024年5月13日付命令No.250により、2026年1月1日まで猶予期間を設定している。

現在までに、“ゴネッツ”は631 隻の漁船に装備されており、残り405隻がこれを求められている。

2023年9月から漁業者による国産の通信システム”ゴネツ“のテストが行われてきた。

ロシアは“インマルサット”採用以前、それまで使用されてきたフランスの通信システム“アルゴス”を、2016年-2017年にかけて手続きをとり、以後、禁止した経緯がある。

“ゴネツ”の経費は“インマルサット”と比較した時、1/10以下で、経済的にもリーズナブルとされている。

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