昨日の朝まで断続的に降っていた雪も止んで、時々薄日が射すこともあるが朝夕の冷え込みは依然として強い。
太陽の位置が高くなるにしたがって、昼間解けた雪が夜間に凍結して雪面が固まった状態を、飛騨では「かってこ」と呼んでいる。
「かってこ」になると堆肥を掘り起こして畑に運んだり、山の木を下ろしたりする人の姿を見かけるようになるが、今はまだ静まり返って人影は無い。
もなか状態で、犬や小動物は雪面を自由に駆け回ることが出来るが、人の体重を支える程締まっていないので、かってこの時期はもう少し先だ。
付近の雪面で見かける足跡は、カモシカ、野うさぎ、キツネ、タヌキ、リスなどである。
水場やえさ場へ通う足跡や、逃げるウサギと追うキツネの足跡が交差していたりと、人の目に触れないドラマが雪原で繰り広げられている。
太陽が雲間から顔を出すと、屋根の一部に日が差すようになった。
本格的な寒さはこれからだが、少しずつ高くなっていく太陽の位置を見ているだけで気持も暖かくなる。