高山市は市町村合併で、日本一広い面積を持つ市となったが、その大半は山間僻地が占め、財政赤字や過疎高齢化対策など当面の課題が山積している。
広域合併によって、日常の暮らしにも様々な変化が起こっている。
過疎地域の小中学校の統廃合が各地で進み、中でも乗鞍岳と御岳の鞍部にある高根町にあった3つの小学校と中学校が廃校になり、この町から教育機関が無くなってしまった。
将来にわたって生徒の増加が見込めないことや、複式授業や団体活動などの問題点もあって、廃校も止むを得ないとの結論に至ったようだ。
学校施設は高地トレーニングセンターや高齢者住宅などに転用されているが、町の活性化につながることを期待したい。
通学路
私の住む町も児童数の減少で統廃合の議論が持ち上がり、この7月には統合推進委員会がスタートした。
今春の新入学児童は1名で、全校生は22名であるが、数年先には10名程度になると試算している。
小学校は地域の人達の交流の場にもなっていたので、消滅してしまうのは深刻な問題であるが、複式授業の弊害やグループ活動の難しさ、PTAの負担などの課題も大きい。
小高い丘の上に建つ学校は、周りを山に囲まれ、自然豊かな素晴らしい環境にある。
父母も祖父母も育ったこの小学校が、子供だけでなく地域の人たち全員の支持が得られるような姿で残ることを期待したい。