好天続きで稲は順調に育ち、出穂(しゅっすい)が始まった。
まだ一部の稲だけの「出始め」であるが、あと1週間前後で「出揃い」となる。
この時期は特に水分を必要とするので、湛水状態を保ちながら、天候を見て間断かんがいを続ける。
この期間の水管理が、米の収穫量や品質・食味を大きく左右すると云われているので、今が米作りの重要な時期である。
出穂が出揃って、45日後を目途に刈り取り時期を迎える。
あとは、風水害や病害虫、害獣の被害が無ければ、今年もおいしいお米が取れそうだ。
今日は集落総出の草刈りと、水路や河川の清掃が行われた。
午前7時半に公民館に集合して、持ち場や注意事項の説明の後、それぞれの場所で作業が行われた。
兼業農家の日曜日は、田畑の仕事が忙しい時であるが、どこの家も集落の行事を最優先に参加する。
一軒でも欠ければ負担が増えることを知っている人たちの支えで、過疎のコミュニティが成り立っている。
わが組の持ち場は、水路や道路に覆いかぶさる雑草の刈り払いと清掃である。
雑草が生え放題の道路の両側は、町へ越して行った人たちの田畑の跡である。
猛烈な暑さで草刈りはきつかったが、水路も見えるようになり、道路にかぶさっていた草も無くなってすっきりした。
住んでいた頃は、きれいに刈ってあったと思うが、今は草刈りのためにわざわざ出掛けて来ることは無い。
集落の人たちの共同作業で、辛くも維持されているが、善意だけで支えきれない日が、いずれ来るような気がしてならない。
「飛騨の山里暮らし」 8月号をUPしたのでご覧ください。