今日も朝から断続的に雪が降っている。
一晩で通路も埋まり、車も雪をかぶっていた。
朝飯前の雪またじで、通路を除雪し車が動けるようにした。
薄い雲から光が漏れてくるが、陽が差すことは無かった。
気温はそれほど低くは無いが、北西の風が強く地吹雪も加わって、上からも下からも雪が舞う。
こんな日は動きが取れないので、終日家で沈殿するしかない。
昨日は町へ出たついでに図書館に寄ったのが正解で、退屈することなく過ごすことが出来た。
辺境の地で暮らす人々のルポルタージュと写真集で、恵まれない環境で暮らす人たちの生き様が写され記されている。
昭和は遠くなっていくが、われわれが育った時代やほんの少し前のこととは思えない情景だった。
ここでも昭和を垣間見るが、懐かしい風景は次々と消えていく。
その日は黒田夏子さんの、「abさんご」が掲載されている文藝春秋を買うつもりで本屋にも立ち寄った。
史上最年長の芥川賞受賞や、横書きで固有名詞を使わない文体に話題が集まっている。
立ち読みで2ページほど読んでみたが、それ以上根気が続かなくて買うのはやめた。
漢字なら斜めに読んでも内容は掴めるが、平仮名を頭の中で漢字変換しながら読むには忍耐が要る。
著者の狙いにについていけないのは情けないが、読み物はストーリーの面白さと、豊かな表現だと思っている。
最後まで読まないで失礼なことだが、根気と忍耐を強いられる読み物に耐えられなくなってしまった。