雪の山里から、春の気配を感じさせる陽気の名古屋へ来た。
定期便のように通っている「せせらぎ街道」は、清見町から西ウレ峠への登りと、そこから坂本トンネルまでの下り道が曲がりくねって続いている。
冬の間は積雪が多く頻繁に除雪車が走っているが、路面は圧雪状態で凍結している。
急カーブや勾配のきつい坂は頭に入っているので、あらかじめ減速して通り抜けている。
横転したり吹き溜まりに突っ込んだ車をよく見かけるが、毎回同じ場所で事故を起こしている。
自損事故だけならいいが、対向車にぶつかったら深刻な結果になる。
慎重に運転をしていても、事故に巻き込まれることもあるので、対向車とすれ違うときには、いつも緊張をする。
長距離ドライブに付き合うユキは、そんなことには無頓着で外の景色を眺めている。
いつも道の駅「パスカル清見」と東海北陸道の長良川SAのドッグランで休憩をして名古屋へ向かう。
狭い車内から開放されて、大きく伸びをしたりして最後の一走りに備える。
山里では厳しい寒さに耐えていたが、名古屋へ来ると飼い主ともども、室内犬のように弛んでしまう。