Kobby loves 埼玉&レッズ

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お株を奪ったヘッド(9/11日本対スイス)

2007-09-17 16:17:20 | ワールドサッカー
今更なネタですが、今日、ようやく日本対スイスのVTRを見ることができましたので、感想を少々。スイスは、近年力をつけてきたチームで、2004年欧州選手権は1次リーグ敗退だったものの、2006年ドイツW杯では決勝トーナメントに進出し、4試合で無失点の堅い守備を誇るチームです。

その守備の秘密は、単にDFが高くて強いというものではなく、守備に戻るときの集散の速さです。日本が攻撃に移ろうとした瞬間に、展開しようとした中村俊輔や遠藤には、既に二人の中盤が付いてきています。前半に関しては、日本の攻撃の際の押し上げが遅く、1トップの巻は孤立してしまいました。

また、スイスは、左SBのマニン(5番)が非常に効いていました。このドリブルが鋭いために、日本の右SB加地と、ボランチが一枚引っ張られ、なかなか攻撃に力を割くことができませんでした。マニンはFKで先制ゴールを決めていて、すっかりスイスペースで前半を折り返すことになりました。

そのため、後半開始のときのスイスの交代は、日本にとって助かることになりました。マニンともう一人を下げて、バルネッタとハカン・ヤキンを入れる交代でした。名前だけ見れば、バルネッタやハカン・ヤキンの方が有名な選手ですが、マニンの攻撃参加がなくなるのは、明らかに日本にとって有利になる交代でした。

速いパスでサイドに選手を走らせる、日本のサッカーが機能し始めたのは、後半に入ってからでした。松井のドリブルを、相手がファウルで止めてPKを獲得して、中村俊輔が蹴って1-2にすると、中村俊輔のFKに巻が頭で競り勝って、日本は同点にしました。

欧州の強豪相手に、頭で競り勝つというのは、これまでの日本では期待できないことでした。それを成し遂げた、巻のヘッドは、蹴る技術と競る技術の両方の進化を感じさせます。その後、両チーム1点ずつを取り合って、3-3で迎えたロスタイム、またも日本のサイドへ走るサッカーが効きます。

サイドに走り込んだ山岸の折り返しに、中村憲剛がシュートし、GKに当たった跳ね返りを矢野貴章が決めたのですが、最後まで勝つことを追求し続けた日本の気持ちが現れたゴールと思います。スイスほどの強豪でも、90分速い集散を持続することはできませんから、動きが落ちたときに何ができるか、それがチームの価値を決めると思います。
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山瀬兄弟の特徴

2007-09-17 09:57:59 | 他チーム
昨日は、味スタから帰ってから、次節で当たる横浜FM視察と称してテレビでG大阪戦を見ていました。浦和にとっては朗報で、山瀬功治が通算4枚目のイエローカードをもらい、浦和戦は出場停止になります。しかも、結果は横浜FM勝利で、浦和は2位との勝ち点差を4に広げ、一試合余裕ができます。

その分析は後日に回すとして、今日は山瀬兄弟のプレーの特徴です。兄功治は、元浦和ですから、右利きのトップ下(ゲームメーカー)タイプというのは、浦和サポの皆さんはご存知の通りです。浦和サポがご存知ないのは、弟の幸宏の方だと思います。事実、埼スタでの浦和戦は、戦術的理由から外されて、生で見ている方はほとんどいないはずです。

山瀬幸宏は、横浜FMユースからの昇格選手で、去年までは、ACLで主力を温存した試合くらいしか出番がなかった選手です。しかし、今年の早野監督の就任でチャンスをもらい、兄弟で中盤に並んでいます。この山瀬兄弟は、風貌もあまり似ていませんが、プレーも似ていません。それだから共存できるのですが。

まず、弟幸宏が、兄功治と決定的に違うのが、利き足が左ということです。キックの精度が高いところは、兄譲りですが、この利き足の違いがあるので、中盤で共存できるのです。また、山瀬幸宏は、スペースへ走り込んでダイレクトでクロスを上げる、サイドアタッカータイプの選手です。

兄功治のスルーパスで、弟幸宏がサイドに走り込んでダイレクトでクロスを上げ、ゴール前に入り込んでいた兄功治がヘディングシュートを放つという場面もありました。高校以上では一緒のチームでプレーするのは、横浜FMのトップチームが初めてのはずですが、兄弟だからわかる感覚というのはあるのでしょう。

そんな連係の良さで、山瀬兄弟の中盤は、横浜FMの一つの武器になっています。兄功治が出場停止になる浦和戦では、またも見ることができません。浦和サイドにとっては朗報ではあるのですが、一サッカーファンとしては、この兄弟の連係を生で見られない寂しさもないとは言えませんが。
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