いよいよ、我が街の名が全国ニュースに何回か登場する時季が到来した。今日は薄曇りでそれほど暑くないが、先週金曜日(26日)には当地のアメダス測候所が全国第2位の最高気温を記録した。それでも、雲ファンのわたくしたちにとって、いまは興味の尽きない時季である。雲が浮かんでいればこその美しい朝焼けと夕焼け、そして興味深い出来事などに出会えるからだ。
さて、26日のことであったが、18時頃から頭上に黒い雲(積乱雲)が広がった。そして、日中での異常な暑さの起因するものであろうか、その有様は戦慄が走るほど不気味であった。
積乱雲は遠くから見ると太陽光を反射して白く輝いているが、直下では雲が黒く見える。雲が厚いために、雲を構成している氷や水の粒が太陽光を遮断するからである。
そして、19時頃、わたくしたちは激しい雷雨に襲われた。雷雨が通り過ぎるまで安全を確保しつつ、雷光で近くの山頂が浮き出る瞬間を撮ってみた。ちなみに、この山は「雨降山」(360 m )と地元で呼ばれている。
動画から切り出した静止画をアップする。
雷光が現れる直前にて
つぎの画像は雷光で雨降山の山頂よりも高い位置が明るくなった瞬間である。画像では明暗の境界が水平方向に伸びている。
この光景は、わたくしたちにとって全く見えなかったものである。あまりにも短時間での出来事であったからだ。
光の速さは真空中において一秒間に30万キロメール、水中では22万キロメートルである。ともかく、あまりにも速いので、稲妻から光が広がる有様をわたくしたちは意識できない。動画からこの場面が現れたことをはじめて知った。
境界は、稲妻から光が雲から下層(雨滴の集まり)へと走ったときに、屈折や反射が起こり生まれたであろうか。さらなる考察には高速度カメラによる撮影が求められるが、手持ちの一眼レフでもこのようなシーンを記録した動画が撮れることを、この画像はわたくしたちに教えてくれた。
次の瞬間、山全体が浮き出た。わたくしたちには、この場面が見えただけであった。
雷光が消えると、山体は再び暗闇に沈んだ。
このときの雷雨の範囲(気象庁ナウキャストから引用)
ー 撮影:7月26日 ー