こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

夕景、荒船山、八ヶ岳連峰、妙義山のシルエットを望む(2021年11月)

2021-12-13 | 夕景

遠くに望む八ヶ岳連峰に夕陽が沈む時季になった。夕陽が沈み始めると、それまで霞んで見える荒船山、八ヶ岳、妙義山、そして浅間山がシルエットとしてはっきりと浮かび出てくる。視点から90 km以上の遠方で広がるセピア色のシルエットは一期一会の夕景である。

 

群馬県西部の幾重かの山並みの奥に、赤岳(南八ヶ岳)から蓼科山(北八ヶ岳)が広がっている。

カシミール3Dによる山座同定

 

わたくしは八ヶ岳連峰のシルエットを眺めるとき、空路から眺める機会があった連峰の全景を思い浮かべる。

https://blog.goo.ne.jp/kotsunagi567/c/ed5cbac36d3a57c4a46dbe03f2a04d2c

 

 

日本のテーブルマウンテンと言われている荒船山(群馬)と信濃富士とも呼ばれている蓼科山(長野)の組み合わせ。

何度見ても見飽きないシルエットの競演である。

艫岩(ともいわ)は高さ200 mほどの岩壁である。

 

荒船山の右方向(北方向)には妙義山のシルエットが見える。

 

妙義山は九州の耶馬溪、四国の寒霞渓と並ぶ日本三奇勝であると聞く。

 

わたくし自身は、妙義山の一部(初級者コース)にしか登ったことがない。ある日、更なるコースに登るために、山内の駐車場で準備をしていたとき、群馬県の防災ヘリコプターが突然にも飛来した。結果として、危険を伴う救助訓練の有様を至近距離で眺めたために、そのときは登る気力が失せてしまった。

荒船山を背景として。

 

夕陽を浴びるススキ、遠くに荒船山や蓼科山

 

「山は暮れて 野は黄昏(たそがれ)の 薄(すすき)かな」与謝蕪村

(初句での字余りから、ゆったりと流れる時を感じて)

 

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11月28日午後4時過ぎ、桐生市にて。

 

 


晩秋の里山が夕陽を浴びて、2021年11月

2021-11-26 | 夕景

夕陽によるマジックに誘われて(26日午後4時過ぎ、桐生市にて)

晩秋の彩りが進み始めた山肌が夕陽を部分的に浴びる場面が現れたとき、

わたくしはカメラをセットし急いで散策路での展望所に向かった。

待ち望んでいた光景にやっと出会えたかとの思いで。

 

 

 

 

 

 

 

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EOS 6D、EF 70-200 mm F4L、

ホワイトバランスは太陽光または曇り、フィルター類は使用せず。


今日の夕景、夕陽に染まるうろこ雲やひつじ雲、2021年10月

2021-10-08 | 夕景

今月に入ってから、透明な青空にうろこ雲、ひつじ雲、すじ雲(巻雲)が浮かぶ空模様がたびたび現れるようになった。今日はうろこ雲(ひつじ雲)などが夕陽に染まる光景が、秋の到来を知らせる風情として印象的であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10月8日(金)午後5時過ぎ、桐生市、桐生川堤防にて。


夕刻には一週間ぶりの青空、2021年8月

2021-08-18 | 夕景

先週後半から冷夏を想わせるような天気が昨日まで続いたが、今日は夕刻から透明な青空が見える状態になった(最高気温、29℃)。しかし、この天空での変化とは裏腹に、地上では「感染爆発」との見出しがマスコミに現れはじめた。20日から来月12日まで、群馬県が他の2県(茨城、栃木)とともに緊急事態宣言の対象地域に追加されるので、対象区域は関東全域に拡大する。

 

 

 

 

 

撮影、18日午後6時頃、桐生市にて。

 

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久し振りに、月が雲に隠されることなく夕刻から輝いた(月齢 9.5、上弦の2日後)。

午後6時頃にて

 

午後9時半頃にて

月の画像、望遠 200mm、トリミング。

 

 

 

朝日新聞「天声人語」(8月19日)の冒頭から。

先人たちの雨とのつきあいの深さがしのばれる。激しく降る雨の呼び名はいろいろあって、「甚雨(じんう)」は雨の強さが目に浮かび、「迅雨(じんう)」は急に降ってくるさまがよく分かる。「深雨(しんう)」は雨に包み込まれる感じがする▼「霖雨(りんう)となれば、何日も降り続く雨である。ここ数日は「もうたくさん」との気持ちになった方も多いのではないか。まるで2度目の梅雨が訪れたかの天候である。しかも「暴れ梅雨」のような様相で、先人も驚くに違いない▼列島に張り付いた前線は、盛夏には似つかわしくない長逗留(ながとうりゅう)となった。...........


今日の夕景、雨が止んだ後にて、2021年8月

2021-08-08 | 夕景

午後に降りはじめた雨が止んだ後、北東方向において次第に雲が切れる空模様になった。夕刻、その方向を覆っていた薄い上層雲が夕日に染まった。台風10号の影響がなくなったためであろうか。

 

 

山並みのシルエットがはっきりと浮かび出た。山頂の標高は約300 mである。先週から今週末まで、朝日は山頂付近から昇る。

 

 

 

夕焼けが終わりに近づいたとき、雲が切れて青空が現れた。

その色彩感は、なんとかデジタルでも再現させてみたいと思ったほど、自分にとって印象的であった。

 

 

 

 

 

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8月8日午後7時頃、桐生市にて。

 


梅雨が明けて、夕日で上空の雲が鮮やかに染まったマジックアワーにて、2021年7月

2021-07-19 | 夕景

梅雨開けの発表があって以来、当地も高気圧に覆われている。この三日間、透明な夏空の広がりを歓迎しつつも、最高気温が35℃を超える暑さに幾分か閉口している、まだ準備が足りない身として。

 

さて、昨日(18日)はマジックアワーの時間帯において、上空の高層雲が夕日で鮮やかに赤く染まった。

 

午後7時前にて

 

 

日の入り時刻(午後7時)を過ぎた頃、上空の雲が夕日に染まりはじめた

 

夕焼け、そして上弦のときを一日過ぎた月

 

マジックアワーでの光景(午後7時15分頃から)

 

赤く我が身も染まりながら、シャッターボタンを押した

 

他の山並みの方向にて(午後7時前)

 

マジックアワーにて、長く続いて欲しかった光景である(午後7時20分頃)

 

残光で浮き出るシルエット

 

 

 

ウェザーニュース > お天気ニュース(18日)(原文引用)。

関東で、まるで「火の鳥」が飛び立つような夕焼け空

夕方になると、空に残っていた雲が太陽に照らされて、まるで火の鳥が飛び立つような素敵な空になりました。

 

 


梅雨が明けて、今日の夕景、マジックアワーでの彩り、2021年7月

2021-07-17 | 夕景

 

 

今日も昨日に劣らず、透明感に満ちた青空が広がった。午後での最高気温は34℃、最小湿度は55%であった。まだ、暑さに慣れていない身として、昼間での散策は控えざるをえなかった。

しかし、日没後は、マジックアワーでの透明な色彩の光景を、久し振りに堪能することができた。

 

 

 

間もなく、マジックアワーは終わる。

 

マジックアワーで輝く上弦の月(月齢7.1)

 

撮影、17日午後7時過ぎ。

 

午後1時半頃にて。

 

 


夕刻での激しい雷雨、2021年7月

2021-07-11 | 夕景

この数日間、当地も激しい雷雨に襲われている。画像は昨日、夕刻に撮ったものである。

 

 

以下は、1-2分毎に撮影した。

 

このとき、視界は数十メートルであった。降雨量 20-30 mm(1時間当たり、アメダスデータによる)。

 

7月10日午後7時頃、桐生市にて。ホワイトバランスは曇りに設定。

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午後5時頃に撮影。

 


今日の夕焼け、2021年7月

2021-07-01 | 夕景

今日は7月1日、当地では昨日から典型的な梅雨の空模様になっている。それでも、日没時刻の直後、周囲の山並みの上空が夕焼け色に染まった。日差しは全く市街地に届かなかったが(日の入り時刻(群馬)、午後7時9分)。

北東方向にて。

 

 

 

 

東方向にて。

 

 

 

撮影、午後7時10分過ぎ、桐生市にて。

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今日は、第2回目のワクチン接種を受けた(個別接種にて)。

 


今月の空模様から(その4)、昨夜の夕焼け、2021年5月

2021-05-18 | 夕景

今週もどんよりとした雰囲気が周辺に漂っている。日差しがほとんど見られない空模様のみならず、群馬県まん延防止等重点措置が16日から実施されているためである。市の広報車からは「生活に必要な場合を除き、日中も含め、不要不急の外出や移動は自粛してください」との呼びかけが室内まで響いてくる。

そのような中にあって、昨夕は束の間のことながら、間もなく梅雨入りを想わせる夕焼けが見られた(14日)。

 

 

 

撮影、14日18時50分頃、桐生市にて。

 

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示唆に富む例をとりあげていると感じたので、

朝日新聞「天声人語」5月18日、2021年(48466号)(書き出し部分)を紹介したい。

「お天気で何よりです」というように、日本語の天気はそれだけで晴天を表す。英語のウェザーはいくぶん異なっており、もともとは暴風の意味を持つという。動詞として使われると「難局を切り抜ける」の意味にもなる。天気とは本来悪いのもの。だから積極的に備える。英語にはそんな考え方がうかがえると、気象エッセイストの倉嶋厚さんが書いていた(「日本の空をみつめて」)。例年にも増して、備えと心構えが必要になりそうな今年の梅雨である。

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雲の変化を何気なく眺めながら、桐生川にて、2021年3月

2021-03-21 | 夕景

透明感を感じさせる空に浮かぶ雲を何気なく眺めながら、わたくしは川沿いをたびたび散策する。そして、夕日の方向にレンズを向けてみる。ときには、何を撮っているのかと通りがかりの人から尋ねられる。目の前に広がる景色を撮っているのだと答えると、俺にはこの景色のどこが良いのかわからないと呟かれることがある。そのような呟きに対しては、苦笑いをしながらそうですかと、わたくしは対応する。

ともかく、透明な空、雲、建物、市街地を囲む山並み、夕日、そして川の流れなどによる景色と雰囲気を楽しみながら、カメラと交換レンズをザックに入れて、この日も暗くなるまで堤防の上を歩いた。

 

 

 

 

 

 

撮影、3月16日午後5時過ぎ、桐生川(桐生市)にて。

 


浅間山付近に沈む夕日に魅せられて、2021年3月

2021-03-20 | 夕景

春分の日頃になると、市内の小高い展望スポットで浅間山と夕日が演じる落日の舞台を、わたくしは観ることにしている。浅間山が遠く離れた位置にあるにもかかわらず、夕日で浮かび出るコニーデ型のシルエットが何ものにも代え難いほど美しいと思っているからだ。

 

アップした画像は18日に撮ったものである。このときは、浅間山のシルエットのみならず山頂付近に漂っていた雲が夕日で輝く光景が印象的であった。

このときは、あまりにも夕日が眩しく、我が肉眼では直視できなかった。

 

しかし、太陽の高度が低くなるにつれて、浅間山のシルエットが濃くなり、夕日は淡黄色を帯びた。

 

夕日をシテ(主役)とする演技に引き込まれて。夕日が霞のために肉眼で直視できる状態になってきたので、浅間山をワキにして、両者をクローズアップしてみた。

シテがまとっている衣裳の美しさも両者の演技に相応しいものであった。

 

シテが舞台から次第に遠ざかり行く、静寂な雰囲気のもとで。

 

その有様をワキが見送り、幕が下りる。

 

撮影: 9月18日午後5時過ぎ、桐生市菱町(白葉峠手前)にて。夕日と浅間山のシルエットをはっきりと撮るために、露出の異なる画像(RAW)3枚によるHDR(High Dynamic Range)合成法を用いた。ホワイトバランスは昼光色に設定した。

 

なお、20日と21日においては、夕日が浅間山の山頂に沈むと予想されている。しかし、当地において20日の天候は終日曇りであった。21日は夜まで雨天との予報が出されている。

 

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過去に撮った光景から。

2016年3月21日、夕日と浅間山のコラボ。ダイヤモンド浅間(浅間山)の直前にて。

このときは、花粉によると思われる光環(花粉光環)が特異的であった。

 


光芒(天使の梯子)によって創りだされた夕景

2021-03-02 | 夕景

もう一度出会いたい花や風景(1) 花や風景にレンズを向けると、その美しさや新奇性に魅せられて、冷静なアングルで撮影対象をカメラに収めることを、わたくしはしばしば忘れる。現像した画像をパソコンのディスプレイで眺めながら、そのことを痛感し反省してみる。しかし、覆水盆に返らずだ。そのようなものは、多くの場合、一期一会の撮影対象であった。

画像は、2016年に撮った、もう一度巡り会いたいと望んでいる夕景である。このときは、厚い雲の切れ間からの光芒(天使の梯子、薄明光線)によって現れた光景に、わたくしは唖然とした。

 

 

 

手前の市街地は、わたくしたちの街(桐生)である。

 

視点から100 kmまでの範囲が、光芒で浮き出ている。

 

荒船山(群馬西部)付近での光芒を意識して。

荒船山の手前において、市街地は高崎市(群馬)である。

 

夕日が沈む頃になると。

 

 

2016年11月1日午後5時頃、桐生市にて。このときは、光芒の凄さにとらわれて、数枚組でのパノラマ画像を撮ることを失念した。

 

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光芒は、天使の梯子、レンブラント光線、薄明光線とも言われている。このものは、大気がエアロゾルの状態になっているとき微細な水滴で光が散乱されるために、光の進路が見える現象として説明される(チンダル現象)。太陽の高さが低いときは、赤い光(波長の長い光)が光芒の主役になる。なお、エアロゾル(微細な水滴が浮遊している状態)はかつて耳慣れない用語であったが、今やテレビ放送ワイドショーでごく普通に使われている。

 

*タイトルを変更しました(3/3)。

 


春一番が吹いた日の夕焼け、2021年2月

2021-02-05 | 夕景

昨日は、気象庁から関東地方で春一番が吹いたとの発表があった。統計をとりはじめた1951年以降で、もっとも早い春一番とのことである。当地での最大瞬間風速は 13.8 m(西北西、14時頃)であった。しかし、ときどき上空が大きな雲で覆われたために、最高気温は10.2℃(13時頃)と、春の到来を予感させるほどではなかった(アメダス観測データ)。

 

さて、夕刻になると風が弱くなり、上空は再び大きな黒い雲で覆われた。そして、その雲が夕日に染まった。

このとき、わたくしは夕焼けファンとして望んでいたような光景に出会った。

 

雲が一様に染まるのではなくて、雲の先端による長い影と光芒による縞模様が、ダイナミックな情景を生み出している。

富士山の場合は影富士と呼ばれている。ここでは、影雲と言うことになるだろうか。

 

ともかく、この夕焼けは、わたくしが過去においてほとんど出会ったことがないタイプのものであった。

 

余韻を静かに味わいながら。

 

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2月4日午後5時過ぎ、桐生川(桐生市)にて。

 


今日のマジックアワーにて、2021年1月

2021-01-10 | 夕景

どうしたことであろうか。北関東(群馬)では元旦から、いわゆるお湿りが全くない天候が続いている。しかし、朝夕において散策を躊躇するほどの寒さに、わたくしはいささか閉口している。近所の川の堤防上では、心臓発作のようなことでも起こりそうだと恐れるくらい、空気が冷たい。

しかし、そのようなときに限って、マジックアワーでの彩りは魅力的である。凍える指でシャッターボタンを押すとき、カメラのディスプレイーに現れる色彩は、寒さに耐えながら足もとが暗くなるまで撮り続けていたいほどまでに印象的である。

 

今日のマジックアワーでは、淡い赤紫色を帯びた光景が北東の方向に現れた。

 

 

 

多分、この光景は冷却されて重くなった空気が山並みの上空で停滞しているために現れたのであろう。事実、風が吹いているときは、このような現象が見られない。

 

夕日が沈んだ方向でのグラデーションでは。

 

 

1月10日午後5時頃、桐生川とその周辺にて。

 

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朝日新聞「折々のことば」(鷲田 清一)(2021年(令和3年)1月1日、1面)の引用。

あるいは進みあるいは退き、自分の意のままに光と影を分けることはすばらしかった。 シュテファン・ツヴァイク

 オーストリアの作家の回想録「昨日の世界 II」(原田義人訳)から。

 彼はいろんな国に招かれると、学生時代に戻ったかのようにまずはひとりで、街をうろついた。

 その時間は、自ら動き回って光と影の稜線をその眼で確かめる時間であったという。

 何が自分にほんとうに必要か、その判断の基準を自分のうちにもつこと。

 この「自由」なしに人は「真に生きた」と言えないと。