雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

C11鏡筒 実戦初ショットは低空の月

2024年10月11日 | 機材
今回はいよいよC11鏡筒の実戦撮影を目指して徹夜した10月9日夜の報告になります。
実戦撮影とは言っても、いまだに検証の意味合いが大きいのですが
「良い空が期待できるなら、既存の鏡筒(R200SS・VC200L)での撮影を優先する」
という方針は変えていません。
つまり9日夜は雲量”0”の時間帯は無く、日が替わったころから雲が薄くなるという雲予報の空でした。

この夜の撮影を”実戦”と名付けたのは、
前面の補正板への結露防止に有効と思われる重厚長大なフードを初めて装着した撮影だったから。

この日も鏡筒を設置場所に出したのは日が沈んでから。
下の写真は鏡筒を踏み台の上に立てて赤道儀との結合が済んだ状態で、
筒内の強制換気を行っているところです。
(検証済の鏡筒フードを付けたバランス位置を考慮して鏡筒を結合しています)
強制換気はお安い一般的な手持ちファンを使って今回は“強”で30分ほど実施

その後 EM-200赤道儀の極軸設定を行って、機材の設置が完了します。
この時点で月の高度は21°、当初の計画では月の撮影は無かったのですが
まだ薄明も終了していない時間帯で、C11鏡筒の実戦初ショットとなりました。

月齢6.6(C11鏡筒の実戦初ショット)
月の導入に手間取り、撮影開始した時点の月の高度は約18°まで低くなっています。
(北部・南部に分けてモザイク撮影していますが、恒例の分割表示はありません)
撮影DATA : 2024/10/ 9 18:21’~32’ Celestron C11+Red(F6.3)(合成fl=1,764㎜)
露出0.01秒(1/100秒相当) × 32枚 ×2モザイク Gain150 ASI533MC Pro(冷却-5℃) タカハシ EM-200 Temma2M  
ステラショット3(導入・撮影) ステライメージ9(画像変換・トーンカーブ) AviStack(コンポジット・ウェーブレット処理)
マイクロソフト Image Comosite Editor(モザイク結合)
(注)このC11鏡筒は発売当時はVixen社名だったようですが、紛らわしいので製造元のCelestronとしました

32枚もコンポジット・画像処理してこの眠い画像ですが、
日没まもない陽炎の立ち上る時間帯でしかも20°を切る低い高度である事を考量すると、
この画像をもって鏡筒の性能評価をするのは今回は控えたいと思います。

比較として今年5月にほぼ同じ月齢でVC200Lでモザイク撮影した画像があります。↓
月齢6.3 2024/ 5/14 撮影
こちらの方が良像ですが、月の高度が46°と高い位置での撮影なので単純比較はできません。
撮影データおよびブログ記事は → こちら

今回の月の撮影はモザイクで2分割して64枚撮っても所要時間はわずか5分でした。
その後 夕食を済ませて、本題の星雲・銀河の撮影に入りました。

これまでは何をどう撮るのかさえ決まっていなかったのですが、
現時点では(この先も?) オートガイドでの長時間露光は不可能。
だからと言ってラッキーイメージングで10秒程度の短時間露光で何千枚も撮るのも後処理が大変そう。
その結果、これしかないだろうという事になったのが・・
ノータッチガイドで星が流れない範囲で(C11+F6.3レデューサーで30秒露光
32枚を1セットとして4セット(132枚)を基本に撮影してコンポジット。

ライブ視聴で天体を見る訳でもないのでライブスタックでもないし、
かといってラッキーイメージングともちがう、中途半端な妥協的撮影方法。

当初の計画では星雲・系外銀河を7タイトル、この方式で撮影する予定だったのですが・・

その結果については次回の記事で報告いたします。


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当初このC11鏡筒をまかされて持って帰った時
最悪 我が家で粗大ごみになっても、
ブログ記事2,3本のネタにはなるだろうと思っていたのですが、
今回の記事でC11関連で10本目の記事となりました。
想定外の出費をしながら ようやく実戦撮影までこぎつけたものの
まだ先は遠いというのが実感です。
これって、”紫式部”だと思うのですが白いのもあるんですね? ウォーキング途中で


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