雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

木星は今ふたご座にあり

2013年12月21日 | 天体写真(流星群・星野写真)
日が替わって13日。最後に撮ったふたご座付近です。
今ふたご座にはまばゆく輝く木星がいます。
最後の画像の撮影開始は5時39分。
この日の薄明開始は5時19分だった事から空が明るくなってきています。

前回のぎょしゃ座と同様に写り込んだ電線と屋根を目立たなくするため、
3通りの画像処理の比較です。

あらかじめ屋根の大きく写り込んだ後半の4枚は使いませんでした。(もったいない!)
コンポジットはステライメージ7を使用し、レベル調整だけを行ったものです。
) 7枚 加算平均 コンポジット

) 7枚 加算平均(σクリッピング) コンポジット(しきい値=1)
7枚一括のσクリッピングでは、今回も屋根の輪郭がおぼろげに残っています。

そこで今回も2つに分けてσクリッピングしてみました。
(1・3・5・7枚目の4枚と2・4・6枚目の3枚)
) 4枚+3枚 2段階 加算平均(σクリッピング) コンポジット(しきい値=1)
今回も効果的なコンポジット方法でした。
この画像の処理結果です。(縦構図に変更しました。)
左下には防犯灯に照らされた木の枝が処理後も残りました。 右下の赤い星雲はばら星雲(いっかくじゅう座)です。
撮影DATA: 2013/12/13am 04:42’~ TAMRON Zoom17-50mmF2.8(f=34mmF4.0)
露出 5分×7枚  ISO 1600 Kenko PRO SOFTON-A(W)+LPS-P2FIL Cooled 60D (気温+1℃ 冷却オフ)
TOASTPro ノータッチガイド ステライメージ7
ひときわ明るい星は木星です。

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日が替わってから撮り始めて、5カットも撮影できました。
なん時間も露光して撮影する淡い銀河・星雲ではこうはいきません。
それでも今回の掲載でストックが無くなりました。

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屋根にかかる五角形(ぎょしゃ座)

2013年12月20日 | 天体写真(流星群・星野写真)
13日amに撮った4画像目になります。
おおいぬ座を撮り終えた後、ぎょしゃ座の五角形を狙ったのですが
既に西に傾き、5分露光・6枚目には隣家の屋根にかかってしまいました。
撮影できた8枚の画像のうち4枚に屋根の一部が、他の画像にも電線が写っています。

今回余計な屋根および電線の残像を減らすため、
何通りかのコンポジット方法を試してみました。
いずれも、屋根が大きく入り込んだ最後の画像を除いて7枚を使用しています。
コンポジットはステライメージ7を使用し、レベル調整だけを行ったものです。
) 7枚 加算平均 コンポジット
予想通りの結果ですが、電線はわからなくなりましたが、屋根が目立っています。

) 7枚 加算平均(σクリッピング) コンポジット(しきい値=1)
屋根の写った画像が少ない事から、σクリッピングで消えるかと思ったのですが・・
目立たなくは、なっているのですが、屋根の輪郭がまだかすかに見えています。
そこで次なる手を。
同じσクリッピングなのですが、屋根の写っている画像をより孤立化させるため
2つに分割してコンポジットしました。
第一グループは 1・3・5・7枚目の4枚。
第二グループは2・4・6枚目の3枚を、それぞれσクリッピングでコンポジットします。
つぎにコンポジットできた2枚を単純に加算平均してみました。
) 4枚+3枚 2段階 加算平均(σクリッピング) コンポジット(しきい値=1)
レベル調整しただけの画像では、ほとんど屋根も消えてくれました。
(注1)屋根の写っていない画像も1枚おきとしたのは、電線を消すためです。
(注2)4枚と3枚に分けたのは、使える画像が7枚しかなく、3枚と3枚よりはベターのため。

ということで、3番目の方法でコンポジットしたものを画像処理しました。
( 大きな画像で掲載するため、縦位置に変更してあります。)
撮影DATA: 2013/12/13am 03:46’~ TAMRON Zoom17-50mmF2.8(f=48mmF4.0)
露出 5分×7枚  ISO 1600 Kenko PRO SOFTON-A(W)+LPS-P2FIL Cooled 60D (気温+1℃ 冷却オフ)
TOASTPro ノータッチガイド ステライメージ7
ひときわ明るい星はαAurカペラです。
五角形の内側、右下にほんのり赤く、勾玉星雲(IC405)が写っています。
NFD300mmF4 2011/10/29 5分×8+11/27 5分×16 KissDX(SEO-SP2)

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もう晴れてくれませんね。
長い冬の間どうやってブログを維持しようか・・

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シリウス輝く おおいぬ座

2013年12月18日 | 天体写真(流星群・星野写真)
13日amいよいよ月が沈んで空が暗くなりだしてから撮ったシリウス周辺です。

撮影DATA: 2013/12/13am 02:52’~ TAMRON Zoom17-50mmF2.8(f=36mmF4.0)
露出 3分×10枚  ISO 1600 Kenko PRO SOFTON-A(W)+LPS-P2FIL Cooled 60D (気温+1℃ 冷却オフ)
TOASTPro ノータッチガイド ステライメージ7

月没時間が2時40分ですので月明かりの影響は少ないのですが、
画像下部に電線と変なカブリが写ってしまいました。
この原因はDPP画像を見るとわかるのですが
車が通過して電線を照らし、2度目は手で防いだのですがライトが入り込んでしまいました。
上の画像はこれらの画像も含めて加算平均コンポジットしたものです。

一覧画像を見るとダメージがひどいのは2枚くらいでしたので、
σクリッピング(しきい値1)”で処理しなおしました。
まだ車のライトによるカブリが少し残っていますが、ずいぶんすっきりしました。
(ライトの入った画像を除いてコンポジットするのが正解だったかも・・)

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2日前の夜、東京にいる娘が無事初孫を産みました。
10日ほど晩酌をやめて、家内の出産のときより心配しました。
どぉゆぅこと!(家内)

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真冬でも冷却しなきゃダメ?(冷却デジカメ検証)

2013年12月16日 | 機材
冷却デジカメCOOLED-60Dの結露によるトラブル対策は、
カメラを袋でおおい、そこに乾燥空気を送り込むというものであった。
乾井送兵衛”と名付けたこの手作りグッズは、最初冷却ファンまで
おおってしまった事により、冷却能力に大きなダメージを与えた。
 
初代 乾井送兵衛

そこで、冷却ファン部を囲い込み、放熱ルートを確保した
乾井送兵衛(改)” では冷却能力は回復したが、
送り込んだ乾燥空気まで袋外に排気され、
今度は除湿能力が大きく低下してしまった。
乾井送兵衛(改)

”毒を食らわば皿までも・・”。
 そこで「乾井送兵衛(改」を考案しました。
乾井送兵衛(改Ⅱ)」構想図面 (もう材料も100円ショップで購入ずみ)
囲みを大きくして、ファンの空気取り込み口まで確保しようというもの。
構造はよりシンプルになって良い事なのだが・・
ふと考えました。

ここまで苦労して、冷却するメリットはあるのか?
それも厳寒の雪国の冬の夜に・・

昨年12月の記事  で、
気温の高い夏場の冷却デジカメの能力検証は行っているのですが、
昨年の冬場はトラブルにより購入元に送って手元になかったり、
戻ってきても再発が怖くて、春になるまで冷却はオフで使用しました。
(思い切って冷却オンにしたら、3度目でトラブル再発!)

そこで冬場のデータを撮ってみました。
本来は夜間、屋外でのデータ取得すべきなのですが、
そのためにカメラが壊れては困るので、昼間暖房のない部屋で行いました。
検証時の 室温 (6.9~7.3℃) 湿度65%(64~66%)

(1).COOLED60Dの冷却能力

室温6.9℃   CMOS温度 冷却前 8.5℃ 冷却開始5分後 -14.6
1分ほどで急激に低下し、25度近い冷却能力があることがわかります。

(2).ダークノイズ検証結果
カメラボディにキャップをして光が入らない状態で、
冷却オフで露光時間3分・5分・10分をそれぞれ5枚づつ、
次に冷却オンで、同様にダークノイズを撮影(?)しました。
(ISO感度は1600)
以下の画像はそれぞれ5枚目に撮影したダーク画像です。
各画像はノイズが目立つ様に、表示レベル幅を極端に狭めてあります。

露光時間 3分

露光時間 5分

露光時間 10分

それぞれ撮影した順序は3分→5分→10分だったのですが、
冷却オンではCMOSの温度が低く、ノイズもほぼ一定なのに対して、
冷却オフでは次第に温度が上昇して、ノイズが目立ってきます。
( 撮影間隔は15秒空けて、露光時間の変更時は10分空けています。 )

意外なのは温度上昇によりノイズレベル値が高くなるというより、
レベル幅(ノイズレベルのばらつき)が増加してザラつきにつながっていること。


(3).ダーク減算後のノイズ比較

実際の画像処理では『ダーク減算』という方法で、
定常ノイズを減らしています。
定常ノイズ・・・露光時間、温度、設定感度などにより、毎回同じように発生するノイズ

わたしの場合はダーク減算に使うデータは事前に作成しておき、
撮影時の温度・露光時間にちかいものをダーク減算に使用しています。
今回取得したダーク画像も、5枚を加算平均σクリッピング)コンポジットして
今後、画像処理のダーク減算で使用していく事になります。
*1 加算平均するのは、ランンダムノイズを平均化して、定常ノイズを抽出するため。
*2 σ(シグマ)クリッピングするのは、突発的で強烈なホットピクセルなど
平均化しても残るノイズを除外するため。
できたてのダークファイルを使って、10分露光の画像をダーク減算してみました。

減算しているのでレベルが低下するのは当然ですが、
冷却オフ画像を含め高レベル側の定常ノイズが減少しているのがわかります。
残ったノイズの多くはランダムノイズですので、
多くの枚数をコンポジットする事により平均化できます。

(4).真冬でも冷却すべきか?

答えはダーク画像を見ただけでは出てこないようです。
これは前回記事に掲載した画像の処理前の1枚です。
ヒストグラムのピークは背景の空の明るさのレベルです。
この画像に使用するダークファイルは下になります。
上の画像と表示レベルは同じですので、ダークノイズは背景の空の明るさに比べて
はるかに低レベルになります。
このように背景の空が光害やうす雲で明るい場合は、
冷却どころかダーク減算すら効果がないかも知れません。(ほんとかな?)

ほんとに効果が無いのか!”という声が聞こえてきましたので、減算後の画像も追加しました。(12/17)
ほうら、ねっ。全体のレベルが下がっただけで、ヒストグラムの形は変わってないでしょっ。
(んっ、良く見るとピークより高い側の情報が増えたような? これって・・、低レベルのノイズが減ったってこと?)

冷却が真に効果を発揮するのは
透明度に恵まれた暗い空で背景のレベルが低く、
気温が高いためダークノイズのレベル幅が大きい
といった場合でしょうか?

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結論が見えない中、よくもまあダラダラと・・
それで 乾囲 送兵衛(改はどうするの?
つくるの? つくらないの?

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冬の逆三角形、撮り終えた頃に月没。

2013年12月15日 | 天体写真(流星群・星野写真)
日が替わるまでねばって撮れた冬の星空。
オリオン座に次いで撮ったのは、広角で撮るならこれも定番
冬の逆三角形。  (ほんとは 「冬の三角形です。)

( 左側に冬の天の川が流れています。 右下の茶色の流れは立木が写ってしまったもの。)
撮影DATA: 2013/12/13am 02:05’~ TAMRON Zoom17-50mmF2.8(f=24mmF4.0)
露出 3分×10枚  ISO 1600 Kenko PRO SOFTON-A(W)+LPS-P2FIL Cooled 60D (気温+0.5℃ 冷却オフ)
TOASTPro ノータッチガイド ステライメージ7

オリオン座が西に傾いてお向かいの屋根に近づいてきたため、
月がまだ残っていたのですが撮影を開始しました。
撮影中ずっと月があったのですが、高度を次第に下げ
3分露光で10枚撮り終えたころ、ちょうど月が沈みました。
前に撮影したオリオン座に比べれば、月明かりはかなり弱くなっています。

冬の大三角形を構成する星は以下の通り。
 
αCMi・・・プロキオン(こいぬ座)[0.40等]
αOri・・・ベテルギウス(オリオン座)[0.45等]
αCMa・・・シリウス(おおいぬ座)[-1.44等]
*プロキオンが丸くないのは、レンズの特性によるものです。(念のため)

ソフトフィルタを装着しているのですが、明るい星がぼけるのではなく
星の中心からからごく細い光条が放射状に出ているように見えます。
( ごく細い傷を付けてバーティノフマスクのように、光の回析現象を利用してソフトにしているのでしょうか?)

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我が家の庭で雪の中咲いているものを見つけました。
山茶花(さざんか)だと思うのですが?
明日は山沿いで60センチの降雪予報が。
椿(つばき)を見習って、暖かくなってから咲けばいいのに・・

雲上くもがみ
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