雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

積雪2センチ、月没前のオリオン座

2013年12月13日 | 天体写真(流星群・星野写真)
昨日12日は初の大雪注意報が出て、いよいよ冬本番です。
積雪は2cm程度で済みましたが、なぜか夜半過ぎに雲が切れるというGPV予報
期待はしていなかったのですが、明るい月が沈んだあとはまずまずの空となりました。
ただその分気温は0℃以下と冷えてスロープが凍り付き、滑って転びそうでした。
こんな時は無理せず、手軽なコンパクト赤道儀TOAST Proで撮影する事にしました。

前回、 では、
最近ポチッたソフトフィルタを使ったのですが、うす雲の通過に加えて
露除けヒータが弱くてレンズが曇ってしまい、星のにじみが大きくなりすぎてしまいました。
今回は雲はほとんど無く、露除けヒータのACアダプタを大容量に付け替えたため
にじみはソフトフィルタによるものだけとなりました。
更に冬場はTOASTProの出番が増えると考え、極軸設定が容易となる
専用微動架台「Dish-2」を注文し、ちょうど届いたところでした。
( 赤いTOASTPro本体と三脚の間にあるのが専用微動架台「Dish-2」 )
これまでは北極星を指定の位置に導入するには、三脚の足を伸縮するしかなかったのですが、
専用微動架台「Dish-2」でストレス無く、短時間で極軸合わせができるようになりました。

雲は無かったのですが上弦過ぎの月がまだ西空低く輝く中、
傾きかけたオリオン座を前回と同じ機材で再び撮影しました。
撮影DATA: 2013/12/13am 01:25’~ TAMRON Zoom17-50mmF2.8(f=50mmF4.0)
露出 3分×8枚  ISO 1600 Kenko PRO SOFTON-A(W)+LPS-P2FIL Cooled 60D (気温0℃ 冷却オフ)
TOASTPro ノータッチガイド ステライメージ7

今回は雲の通過もレンズの曇りも無かったのですが、
撮影時点で月の高度が15度近くあり、F4に絞っても3分露光が限界でした。
この後も同じレンズで朝まで撮影したのですが、
月明かりの影響が減る事により、コントラストの増加が期待できます。
同じ露光時間で徐々に背景の空が暗くなっていくのがわかります。

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今回の掲載画像は月明かりによるコントラスト不足から、
結局無理な画像処理で前回と大差ないものとなりました。
今年はこれが最後の撮影かも知れないので、
残りの画像処理も急がず、順次掲載していきたいと思います。

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天体アルバム2013 10月撮影分

2013年12月11日 | 天体アルバム2013
現在の機材・撮影技術で自己満足できる作品にラベルを付け、アルバムにしています。
( 天体アルバム2013 登録にあたり、画像処理を再度行っています。 )

(最終更新日 2013年12月11日)

10 月
2013/10/01
星雲部分のクローズアップ(等倍)画像です。

2013/10/02am
総露光時間は、7日amに撮影した分も加えると4時間にもなります。

2013/10/06
天の川の中にある星雲のため、うるさいほど多くの星が写っています。

2013/10/11am
中心部がすごく明るいため、絞りを変えたものを含め4段階の露光時間の画像をコンポジットしています。

2013/10/14am
今回は三ツ星を写すため、あえて南北方向を傾けて撮影しました。


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年間の夜間晴天日数の少ない新潟ですが、
秋の季節だけは撮影できる機会に恵まれます。
今年は掲載したものの他にアイソン彗星なども撮る事ができました。

天体アルバム 2013」これまでの登録作品は、
左サイドバー ●カテゴリー 天体アルバム2013  よりご覧ください。

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”乾井送兵衛(改)” でわかった事。

2013年12月10日 | 機材
前回、
冷却デジカメCOOLED60Dの結露対策のため作った”乾井 送兵衛”では
冷却能力が大きく低下する事がわかりました。
そこで、結露によるトラブル発生の危険が高い冬期間は冷却禁止で行こう・・
とも考えたのですが、金魚も飼う予定も無いのに買った水槽用ポンプや、
予備も含め1kgも買ってしまった乾燥剤が無駄になるのがつらくて
悪あがきしてみました。

前回の教訓は、冷却ファンまで密閉してはならない! というものでした。
そこで100円ショップで見つけた材料で工作を始めました。
以下は製作過程の写真です。
要は冷却用ファンを枠で囲う事により、
乾燥空気を閉じ込めるプチッ袋におおわれないようにしました。
たったそれだけか!”と言われそうなので、
湿度計も貼り付けて袋内の湿度がわかるようにしました。
乾井 送兵衛”本体はなにも変わっていないのですが、
新しく作った部分も含めた総称として、”乾井 送兵衛”と呼ぶことにします。

前回は冷却ファンによる袋内の温度上昇を軽く考えていたため失敗しました。
そこで今回は実戦に近いシミュレーションをやってみました。
あらかじめプチッ袋には、一回り大きい枠を貼り付けてあり、それをはめ込みます。
カメラを袋で覆い、隙間を洗濯バサミでふさぎます。
乾燥空気用チューブを接続して、あと冷却用電源コードを接続すればスタート。

シミューレーション結果のグラフです。
(* 除湿オフ後は、袋の口を解放して測定したデータです。)

(1)冷却能力の低下は防げたか?
冷却オンにすると1分間で20度ほど急激に低下し、
最終的には27度ほどの冷却能力が維持されています。
乾井 送兵衛(改)”の成果ありです。

(2)除湿能力はどうか?
今回も当初想定していなかった事が・・
冷却オン時には30分で7%しか除湿できていません。
ところが冷却を止めると40分で16%も湿度が低下。
ちょっと考えてみたらその理由が推定できました。
それは、
送り込んだ乾燥空気が冷却ファンにより、袋の外に放出されてしまうため
ではないかと考えました。

これからの季節、湿度100%近い屋外で使った場合、どうなるのだろうか?
4日の夜、検証する事ができました。
この夜の屋外は気温5℃、湿度91%
冷却オンで40分間、乾井送兵衛(改)もオンで撮影しました。
冷却後のカメラ内の温度は-14℃まで低下。
袋内の湿度の方は62%→64%と、維持か微増という結果でした。
(袋内の湿度が外部より低いのは、冷却前に試運転したせいと思われます。)
効率は悪いのですが、湿度100%近い外気にさらすよりは・・

更に、はめ込む枠を工夫すれば冷却ファンの吸い込む空気を
外気から取り込むこともできそうです。
乾井送兵衛(改の登場はあるでしょうか?

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ほんとはこんなもの作っているより、晴れてさえくれれば
冷却なんか無くても撮影したいのですが・・

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雲ニモマケズ、撮ッタ オリオン。

2013年12月09日 | 天体写真(流星群・星野写真)
さすがに、” 雨ニモマケズ ”とは行かないのですが
4日夜、押し寄せる雲の合間に撮った冬の星座です。
ソフトフィルタ押し寄せる雲レンズの曇り、の三位一体により
(かも)し出される幻想的な冬の星空をお楽しみください。

( 中央にオリオン座、右はおうし座になります。 右下の光芒は、お向かいの家の灯りです。 )
撮影DATA: 2013/12/05am 01:58’~ TAMRON Zoom17-50mmF2.8(f=22mmF3.2)
露出 3分×10枚  ISO 1600 Kenko PRO SOFTON-A(W)+LPS-P2FIL Cooled 60D (気温5℃ 冷却オフ)
ToastPro ノータッチガイド ステライメージ7

( 雲の流れる中撮った、冬の大三角形です。 )
撮影DATA: 2013/12/05am 02:36’~ TAMRON Zoom17-50mmF2.8(f=22mmF3.2)
露出 3分×4枚  ISO 1600 Kenko PRO SOFTON-A(W)+LPS-P2FIL Cooled 60D (気温5℃ 冷却オフ)
ToastPro ノータッチガイド ステライメージ7

( まばゆく輝いているのはふたご座にいる木星です。 右はぎょしゃ座。 じゃまな横帯は電線によるものです。 )
撮影DATA: 2013/12/05am 04:03’~ TAMRON Zoom17-50mmF2.8(f=22mmF3.2)
露出 3分×5枚  ISO 1600 Kenko PRO SOFTON-A(W)+LPS-P2FIL Cooled 60D (気温5℃ 冷却オフ)
ToastPro ノータッチガイド ステライメージ7

これからの季節、雪国では運良く晴れても雲は避けられないでしょう。

せめて、次回撮影する時はレンズの曇り対策はしっかり行いたいと思います。

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雲が出なければ良い透明度だったのですが・・
うす雲通過とレンズの曇りでソフトフィルタがいらないほど
星がにじんでしまいました。

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最近ポチッた二つの小物

2013年12月08日 | 機材
ちょっと前になりますが、冷却デジカメの結露対策で材料を購入した時
ついポチッてしまった二つの小物があります。

一つ目は、R200SS用のバーティノフマスク
これはほんとに素晴らしい発明だと思います。
天体写真では正確なピント位置がわかりにくく、
画像処理の段階ではじめてピンボケがわかる、という事が多々ありました。
価格も高かったためボール紙で自作しましたが、
それでもピンボケが大幅に減りました。
久しぶりに天文機材販売店のHPを見たところ、ずいぶん安くなっていたので
思わず注文してしまいました。
左側が今回購入した”高精度”といわれる金属性もの。 右はこれまで使っていた自作品。

下の画像は先月24日夜、ステファンの五つ子撮影の前にピント確認用に撮影したものです。
R200SS+バーダーMPCCⅢ+Canon1.4X(合成f=1120mm)での撮影
それぞれ左側が購入したもの、右側が自作のマスクによるパターンです。
購入したものは4本も光条があり、どうなったらピントがあっているのか、
説明書も付いていなかったためよくわかりません。
たぶん、4本が対称になった状態だと推測できるのですが、
ピント調整してもなぜか2本が平行になってしまいます。
(価格の安いプラスチックの普及版の方で良かったかも・・)

二つ目の小物は、星景写真などで良く使われているソフトフィルタ
わたしが購入したのは以下の製品です。
これはタイマーセットでR200SSまたは望遠レンズで撮影中に、
別のカメラで星野写真や撮影風景を撮るために購入しました。
むろんフィルター無しでも撮影できるのですが、
特に広角レンズ撮影の場合、星が小さく写り過ぎて
インパクトに欠けるのです。(レンズ性能が良いほど)
2013/12/04 TAMRONZoom17-50mmF2.8(f=17mmF3.5) 30秒 固定撮影 ISO400 KissX2(ノーマル)
わずか30秒露光のため違いがわかりにくいのですが、
右側がソフトフィルタを着けて撮った画像です。
( 右下の蛍光灯付近を見るとちがいがよくわかります。)
次の画像はフィルタ装着で同じ夜に撮った3分露光の冬の大三角形です。
2013/12/05am TAMRONZoom17-50mmF2.8(f=22mmF3.2) 3分×2枚 ToastPro ISO1600 Cooled60D(冷却オフ)
星のにじみが大きいですが、薄雲通過とレンズの曇りのためもあり、
ソフトフィルタ自体の効果がわかりにくくなっています。

雲の切れた時に撮った 上って来た北斗七星です。
2013/12/05am TAMRONZoom17-50mmF2.8(f=22mmF3.2) 3分×6枚 ToastPro ISO1600 Cooled60D(冷却オフ)
カブリはありますが、ほぼフィルタの特性が出ているものと思われます。
当初はソフトフィルタにより細部の情報が失われるものと考えていましたが、
上の画像の枠内を等倍まで拡大すると・・
意外にも細部まで描写されている事がわかりました。

これは、使える!

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雪国の冬でも、たまに雲が切れて星が見える事があります。
コンパクト赤道儀にちょこっと載せて広角系ズームで星空を撮る。
ソフトフィルタはそんな時にも必需品になりそうです。

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