区立図書館で借りてきて読んでいます。
『岡潔集』第五巻
昭和44年6月10日 初版発行
発行所 (株)学習研究社
昨今は、
岡潔(オカ・キヨシ 1901~78年)という名前が話題にあがることもなく、
著作を読む人も多くなさそうですね。
ボクは、数学のことは全くダメですが、
岡潔は、「多変数複素関数論」の研究で著名な伝説的な数学者の由。
『国家の品格』で有名な藤原正彦氏は、次のように語っています。
「岡先生は『論理の危うさ』を指摘し、『情緒』を大切にした。
グローバリズムが弱者を追い込んでいる中、
日本人の自然や弱者への共感、
もののあわれが世界を救う-といった岡先生の予言、
祈りが夢物語ではなく、現実味を帯びている」
半世紀以上前になります。
カウンセリングの勉強をはじめた頃のこと。
先輩から勧められた一冊が、
『春宵十話(シュンショウジュウワ)』毎日新聞 1963年
「カウンセリングを学ぶ者の“必読書”です」と。
マア、難しくて随分悪戦苦闘した想いがあります。
岡潔の著作から、
情緒・自己・自我・大我・小我・身体・感情・意欲・時間・空間etc
を教わった記憶があります。
また、岡潔は、日本のアメリカ式の教育をずいぶんと心配していました。
「私は、女子大で数学を教えていたのであるが、
私のところへくる学生の質が、だんだんわるくなってきて、
とうとうどう教えてよいかわからなくなってしまった」
半世紀前の岡潔の言葉です。
国の政治の「眼目」は「教育」だということを、
政治・政治家は忘れてしまっています。
マア、ウソや隠ぺいや改ざん、そして権力闘争が日常の国会では、
将来が本当に心配です。
難しい時代になりました。
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