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『対論 異色昭和史』を読む

2009年05月07日 22時41分16秒 | 日乗

昨年から、鶴見和子・鶴見俊輔 姉弟の著作にはまっている。

 今回読んだのは、
『対論 異色昭和史』鶴見俊輔 上坂冬子 PHP新書 760円+税

鶴見俊輔1922年生まれ 上坂冬子1930年生まれ、165歳の激論。
お二人の体験を裏付けとした昭和史、大変面白く一気に読みたくなる一冊であります。

次の箇所を引用する。
鶴見:校長について別の面白い話があるんだ。島根県の小学校によくできる児童が      いて、六年間勉強して島根県としては学校は終わりということになった。そこで  卒業したらすぐに校長先生にさせられた。それで、学校が終わるとすることがないから、いつも川で魚獲りをしていた。それを見た村の人たちが、彼はあんなにできるのに魚獲りなんかしている、かわいそうだと金を集めて東京に送り出した。東京に行くと一つだけ東京帝国大学という大学があるわけだ。彼は事務局に行って試験はいつありますか、試験にはどういう問題が出るんですかと聞く。すると事務局が答えてくれるわけ。問題は『資治通鑑』から出るだろう。『資治通鑑』って読むのは大変なのよ。私が京大の人文研に入る時、貝原茂樹が『資治通鑑』の輪読会をやっていたくらいで、貝原茂樹が読み方を教えてくれるほど大変なものだ。彼はそれで図書館に行って借り出して、『資治通鑑』を読む。やがて試験の日がくると、言われた通り『資治通鑑』が出た。読み解いてちゃんと答えることができて、彼は法学部に入る。その後、四年が経って首席で出るんだ。
上坂:誰なんですか、その人は。
鶴見:私はこの首席、当時の首席は認めるよ。
上坂:だから誰ですか(笑い)

さて、首席で卒業したのはだれでしょうか?
私も、誰だか知りませんでした。

答えは明日ということにしましょう。

 

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2 コメント

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鶴見姉弟 (見者マンボー)
2009-05-08 00:16:35
面白そうな本ですね。お姉さんの本は南方熊楠関係しか知らないんですが、弟の方は結構、何冊か読んだことがあります。まぁ、だらしのないアメリカ留学組の運動家、評価はまだできませんが、ご紹介の本は読んで気みたい本ですね。
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Unknown (聞者くりのみ)
2009-05-09 22:55:25
見者マンボーさん こんばんは。
今日は、午前中くりのみ会、午後母の葬儀でお世話になったお寺の永代経法会、夜はジムでストレッチ体操をして、先程帰宅しました。
鶴見俊輔はご存知のように後藤新平の孫で父親も国会議員。良いとのお坊ちゃまでアメリカ留学。戦後はべ平連の仕掛け人ですね。
私は、俊輔の母子関係、姉和子との姉弟関係に興味をもっています。
それと、戦前のことを知っている我々の先輩が次々旅立たれますので、先輩方の体験談に興味があります。
ぜひ読んでください。

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