だいぶ前のことだが、S先生から、『大無量寿経』の中にある「去来現」という
言葉があるのを教えてもらった時、「大事な言葉ですよ」の一言をずっとあたためている。
普通、時系列の年表的な理解でいえば、(過去・現在・未来)か(未来・現在・過去)のどちらかが
一般的であろう。
ところが、『大無量寿経』では、「去来現」となっている。
話はとぶが、40数年前、カウンセリングの勉強を始めたとき、ご指導をいただいた先生方の
佇まいは、「今(現)」を非常に大事にしていた。
カウンセリングにもいろいろな考え方・立場がある。
クライエントの過去(生育歴)を焦点化する考え方もあるが、私の教えていただいたカウンセリンは、
「今(現)」を大事にしていた。
『大無量寿経』の「去来現」の言葉を聞いて、私が勉強したカウンセリングの考え方と重ねて納得
したものである。
話はとぶが、ノンフィクション作家の柳田邦男の本を読んでいたところ、
柳田が精神科医の中井久夫に教わった言葉を紹介している。
「過去というものは現在の中にしかない」と。
『大無量寿経』の「去来現」と中井の言葉は、まったく重なる。
実は、私の手元にある『浄土三部経の意訳と解説』の【意訳】は、
「過去・現在・未来の諸仏たちは、」となっている。
これにはがっかり。
「去来現」が、分かっていないように思う。
この辺の事情については、年明けに、【落穂拾い】でもう少し詳しく記したい。
仏様は大慈悲のお方です。
私も、『大無量寿経』を少しずつ読み始めています。
この頃は、CDがあり便利ですね。
ワークマンに『浄土三部経』を入れて聞くようにしています。
「去来現」、来年【落穂拾い】に書こうと思います。
おやすみなさい。
大無量寿経はめったにあげないので、
細かい文句は四十八願以外、あまり
気にせず忘れてました(笑)。
大事なお経なのに不勉強で恥ずかしいです(笑)。
「去来現」、深いですね。