受難のセミ

2008年08月27日 | diary
電車に乗る際に、何気なく下を見たら
自動扉の傍に、直径2センチほどの穴があり、何故かその穴にアブラゼミがはまっていて、穴から出ようと前脚を振り上げ必死にもがいていた。

アラアラ、どうしてこんな所に蝉がと思いながら、後ろから続く乗客に押され、セミ君を助けようにも助けられない。
6,7年間は地中で生き、やっと外界に出てからは7日間しか生きられないアブラゼミ。

そんな変な穴の中でセミ君が息絶えるのかと思ったら、座席に座り本を広げても私はその存在が気になって仕方が無かった。

次の駅で若者が2人乗り込み、扉の傍に立った。
なのに、足元でセミがジィジィ喚いていても、我関せず。

更に次の駅に停車したときに素早い動きを見せたのが、私くらいの年齢の女性。
近くに座っていたので、私同様気になっていたらしく素早い傘使いで見事にセミ君を場外に送り出し。

セミはジーと、ひと鳴きして飛んでいった。

しかし、たかが虫一匹とはいえ、何故そんな風に無関心でいられるのだろうか。
それとも気になりながらも、これも蔓延している儀礼的無関心?


コメント (2)
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