今日はレッスンで、アルルの女を終えたEさんが、次の曲にインドの歌を選ばれました。いつも好きな曲を持ってきてもらいます。自分で、楽譜を揃えたり、曲を選ぶのも勉強になります。
サドコは、ロシアのシンドバッドのような民話世界の、英雄です。
Song of India The Legend "Sadko"
インドの歌 歌劇「サドコ」第4場
リムスキー・コルサコフNikolay Andreyevich Rimsky-Korsakov (1844~1904年)作曲
サドコは、吟遊詩人素晴らしい歌を歌うので、海の女王が気に入って、富を授けます。その富で、買った船で12年も海で冒険をします。しかしある日海上で、船は動かなくなってしまいます。サドコは海を沈めるために、海底へ沈んでいってしまいます。海の底には、海の王と、女王ホルホヴァがいて、サドコに歌を求めます。美しい歌に一同聞きほれていると、昔の巡礼がやってきて、サドコはノブゴドロのために歌うように、海王にはノブゴドロを渡る川になるようにと、告げます。サドコは、ノブゴドロに戻り妻と再会します。海は川となります。
インドの歌は、第4場、富を得たサドコが船を出す前に、各地から来た商人にそれぞれの国の様子を尋ねます。ヴェニス、ヴァリヤーグ、そしてインドの商人に扮したテノールが歌うのがこのインドの歌です。
水底(みなぞこ)深く秘めし
数知れぬ宝
瑠璃(るり)の巌(いわお)
珊瑚(さんご)の島に
人の面(おもて)の霊鳥(れいちょう)住み
あけくれ歌う 妙(たえ)なる節に
合せて舞う翼うつくし
声をきけば 命を延ぶ(のぶ)
遠き南の海
水底(みなぞこ)深く秘めし
数知れぬ宝
当時のロシア人の想像するインドの様子が、わかっておもしろいです。エキゾチックで、悠然とした感じです。