体罰や、暴力がなぜいけないのか?皆さんは説明できますか?
「しつけと体罰」子どもの内なる力を育てる道すじ 森田ゆり著 童話館出版
の中で、体罰の6つの問題点を指摘しています。
①体罰は、それをしている大人の感情のはけ口であることが多い
②体罰は、恐怖感を与えることで子どもの言動をコントロールする方法である
③体罰は、即効性があるので、他のしつけの方法がわからなくなる
④体罰は、しばしばエスカレートする
⑤体罰は、それを見ているほかの子どもに深い心理的ダメージを与える
⑥体罰は、ときに、取り返しのつかない事故を引き起こす
そして、体罰に代わる10のしつけの方法について書かれています。それは愛と尊重によって、子どもの自尊心を強める方法です。
体罰だけがいけないとは、思いません。怒鳴ったり、威嚇したり、罰を与えたり、大人同士でしてはいけないことがなぜ子どもにだけ赦されるのか?ということを、私はいつも考えてしまいます。
子ども達を見ていると、強い力で押すと、もっと強い力で押し返します。こちらが穏やかに見守ると、穏やかにしています。
今日、いつも遊んでいる友達を殴った子は、大声で怒鳴って止めようとする他の大人たちの手をかいくぐって、怒り狂って追い掛け回して蹴ろうとします。やっと、抱きとめて、話を聴きました。
学校から帰ってきたときから、その子と遊びたくて、道具まで作って待っていたのに、断られて頭にきてしまったのでした。こんなにうまく説明してくれないけれど、来た時から気になってその道具を見せてもらっていたのでピンときたのです。
「せっかく僕が遊んでやろうと思ってたのに、殺してやりたい。」簡単にはおさまりません。
「断られてがっかりした。すごく傷ついた。」この子はそういう言葉が出てきません。いつも涙を流す代わりに怒ります。
「一緒に遊びたかったんだね。がっかりしたの?」と、聴いていると、「うん、殺してやる。」
「殺してやりたいって気持ちになっているんだ。」「うん。」
きれいになんか出しません。否定しないで聴いていると、落ち着いてきました。
「暴力はどんな理由があっても奮ってはだめだよ。」
「でも、あいつが悪いんや。殺してやりたいもん。」
「殺したら、もう遊べないよ。そうなったらさびしいよ。あの子のためだけじゃなくて、自分のためになぐっちゃだめだよ。」
なぜ、暴力はいけないのか?毎日、子どもに話さないといけません。わからないけれど、今日は納得したみたい。
なぜ、暴力を奮ってはいけないのか?
なぜ、殺してはいけないのか?
なぜ、戦争をしてはいけないのか?
6歳の子どもにもわかるように話せるように、学び続けなければならないと思います。