日曜日、共同体感覚のゼミに出ました。
戦時下の人間はみんな病理を抱えています。あらゆる表現は制限され、一つの目標に向かいます。
国民皆徴兵制。というのは、それだけで人を病まわせます。
なぜなら、あらゆる軍隊は人を殺すことを教えるところだからです。
共同体感覚は、人が生まれながらに持っている感覚で、それがなくては人は一瞬たりとも生きていけません。なぜなら、人は、生まれて死ぬまで、人の世話にならずに生きることなど、無理だからです。
人の作ったものを身にまとい、人の作ったものを食べ、人の作ったところに住む。
どんな人も、人の世話にならずに生き残ることはできないのです。
この地球上に生きる人はすべて私の人生に影響を与え合い、赦し、赦されて生きている。
どんな国に生まれ、どんな心情を持ち、どんなバックボーンを持とうとも、一人たりとも、切り捨てていい人間などいません。
平和な時代に、平和な国にたまたま生まれても、誰かを切り捨てたり、仕返ししたくなったりしたら、戦時下の病理を受け継いでいるのです。どんなに美しい振る舞いをしても、心の中で、切り捨てていたとしたら、おなじことです。
子どもたちは、家庭の中でその二つの価値基準で動く親を見て育つのです。
一見仲良くしながら、裏で「アホ、バカ、死ね」という親を見ることの、ひどさ。
平和を実践するのは、人類にとって、簡単ではありません。
キリストやモーゼ、マホメットや、ブッダが修行の末に開いた悟った、宗教は、素晴らしい教義に、信じ、広まったにもかかわらず、何千年経ても、暴力によって敗れてきたのは、宗教を信じるという人は国に多勢いても、ついぞ実践するに至った人が過半数を締めたことはないということを示しています。
あと、何年たったら、何十年たったら、人は愛を実践するようになるのでしょうか?
それをするには、科学的に、自分の心の中を、見つめ、何か人の行為や言動、表現で傷ついたと思ったら、その解釈が自分のどういう信念からくるものか?
そのできごとが、相手をもっと理解し、知恵と知識にかわるところまで、誰かに手伝ってもらいながら、検証しなくてはなりません。
それはほかの誰のためでもなく、自分が平和に健康にいきるためになるのだから。
仕返ししたくなったり、無視したくなったら、それは、病理なのだから、自分を一番初めに傷つけるのだから。
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