音楽の喜び フルートとともに

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プロコフィエフのソナタ

2013-02-20 21:45:14 | 音楽

水仙の球根を植えたら、芽が出てきました。蕾もついてきました。寒い頃に咲く花は、ゆっくりゆっくり成長します。本当に待ち遠しい。



プロコフィエフのフルートソナタは1943年、第二次世界大戦のさなか、ドイツに疎開中に書かれました。
革命、二つの大戦。スターリンの支配。複雑な時代を生きたプロコフィエフの音楽は、一筋縄ではいきません。

ロシア的な、民族音楽を思わせるリズムが始まったかと思うと、ジャズのリズムが出てきたり。
何より、フルート泣かせなのは、ここぞという低音のアクセント。

CMで有名になった「ロミオとジュリエット」でもお馴染みの重い大きなものを引きずっていくような、低音と、きらびやかな高音の対比がプロコフィエフの特徴。

これを単音楽器で表現するのは大変。

下半身をどっしりと構え、ゆっくりと太い息をまとめて吹き込みます。
次の瞬間には、重心を上にあげ、口の中を狭めて今度は早い息を高音のために、吹きこみます。

これが、音楽の流れと結びついて体が動くまで、練習します。

フランスで愛されて世界中に広がったフルートとは、別の種類の楽器のような使い方です。
ところが、これが、やっていると段々心地よくなってくるから、プロコフィエフはやはり魔術師。

長い、暗い冬と、対照的な、氷の城、樹氷に銀世界に信じられないような強い光度でおりてくる陽の光。
雪解けとともに、狂ったような激流、一時にやってくる春。

南国とは別の激しさと、優しさがそこにはあります。

あまり、自分の中にはないような気がする音楽。
しかし、人間のやることはみなどこかでつながっているはず、取り組まないことには理解も、出会いもない。
もうちょっと、がんばろう。


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