土曜日に実家に帰ったら、びっくり。高さ30センチほどの盆栽にこれでもかというほど、びっしりと花が咲いていました。両親は盆栽の趣味は無く、数年前に友人から頂いたそう。ただただ、日に当ててお水をあげていただけ。木瓜で長寿楽という、おめでたい名前だそうです。
夕方、偶然つけたNHKBSドキュメンタリーで、ジーン・シャープ氏の「戦略的非暴力論」について知りました。
独裁や、抑圧から解放される暴力を使わない198の方法を提唱する今年80歳を越えるジーン・シャープ氏は、元ハーバード大学教授で、アインシュタイン研究所で静かにくらしています。
ガンジーの非暴力運動に啓発され、天安門事件で非暴力の民主化運動の悲惨な結末を見たジーン氏は、非暴力による民主化運動をどのように成功させうるか?という道を研究し、論文に発表します。
それが、「戦略的非暴力論」
ベトナム戦争でアメリカ軍として戦ったヘルベイ大佐は、強大な軍隊による悲惨な結末を体験したことで、暴力によって相手をねじ伏せることに疑問を持ち、この論に出会います。
1990年代彼は、ミャンマーで軍事政権と戦っていた少数民族のカレン族にこの論を伝えます。
カレン族のリーダー達は、その論を知ったことで、テロと殺人による政権転覆の企てを放棄します。
2000年代には、セルビアの民主化運動のリーダーミロシェビッチに、この論を伝えます。彼は見事に実践し、独裁者を辞任に追い込みました。
2011年のエジプトの民主化運動では、活動家が2006年にシャープ氏を訪れ、準備していたといいます。
そして、シリアでは、隠しカメラで、人権弾圧の様子を世界に発信するなどシャープ氏の方法を実践継続しています。
「暴力を使うと、暴力によってねじ伏せるきっかけを与える。それを避けるためには、非暴力を貫かなければならない。」
「権力は柱によって支えられている。その柱をつぶすのではなく、そのままにこちらに引き入れる。支配者は、支えを失って勝手に倒れる。」
「もし、相手が強権を発動したら、その時こそ、柔術。チャンスがやってくる。反動に寄って、相手は倒れる。」
ミロシェビッチが、2万人のデモ隊のうち誰か一人がガラスを割っても、その映像がニュースには使われてしまいます。
デモ隊の先頭には、若い女性や、高齢の女性に立ってもらい、花を持ち警官隊や、軍隊に手渡したりして、対立しないようにした。
デモ隊の「ロゴ入りTシャツを着ていたからといって、逮捕しても良いなんて法律はどこにもない。」とビラを貼ったり、配ったりし、警官が理不尽にデモ隊の一人を逮捕しても、その逮捕した人の子どもは、学校で友達に責められ、「パパはなんでそんなひどいことをするの?」といわれ
る。というような影響を与えた。
犠牲者が出たときには、その映像を写し、世界中に配信して、ついには、独裁者を武器をつかうことなく追い出したといいます。
シャープ氏は「私が、運動を成功させたなんていわないでくれ、それは運動したみんなのおかげなんだ。夢は、独裁や暴力による抑圧は、それを支える人々によって起きる。細分化に負けず、あきらめずに運動したら、必ず抑圧は終わる。暴力による解放は、また別の独裁を呼ぶが、こういう運動による解放は、みんなの勝利。いつか、世界中が解放され、変わることを夢見ているんだよ。」
論文は日本でも紹介されています。
http://ci.nii.ac.jp/naid/110007479470
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