おすすめ度 ☆☆☆☆ (劇場鑑賞)
R15+ かなり濃厚なセックスシーンがあります。
前篇2時間37分、後篇2時間27分、合計5時間4分の大作です。(まだ前編だけなので、評価は未定)
吃音症で対人赤面症に悩む建二。母親の死後、暴力をふるう父親と共に生活していたが耐えられず、家から出るため床屋に住み込みで働いている。一方の新次は幼いころに父親は自殺、母親にも捨てられ野性的な性格に育った。似たところがあるような、ないようなこのふたりがひょんなことから出会い、元ボクサーである堀口にしごかれプロボクサーを目指す。人が心にもっている愛や孤独、自分と向き合う青春物語。
時代は、2020年、東京オリンピック後の新宿。ちなみに、原作では前回のオリンピック後の話。だが、映画はなぜか昭和のにおいがする。
シンジを菅田将暉が、ケンジを「息もできない」のヤン・イクチュン、動と静の絶妙のコンビ。ヤクイクチュンは、吃音のためあまり話さなくてよい役で、母が韓国人という設定でより現実味が。
ボクシング映画なので、ケンジの対戦が主流で、復讐の念を燃え上がらせ、野性味たっぷり。
この野性味が、セックスシーンほかの場面で生きており、面目躍如。
二人をボクシングに引き込む「片目」をユースケ・サンタマリアが演じ、演出のせいもあって好演。
自殺防止サークルの話が挿入されるが、これがどう生きるか、後編が楽しみだ。
ボクシング映画に駄作はない。