おすすめ度 ☆☆☆☆
原作は、世界的ベストセラー作家にして現役のトップ弁護士でもあるフェルディナント・フォン・シーラッハ。
負の遺産である、ナチスの残虐事件が背景に。
ドイツで30年以上も模範的な市民として暮らしてきたイタリア人コリーニが経済界の大物実業家を殺害し、新米弁護士のカスパー・ライネンが国選弁護人に任命される。被害者はライネンの少年時代からの恩人で、コリーニは殺害の動機を語ろうとしなかった。ライネンが事件を調べていくと、自身の過去やドイツ司法にまつわるスキャンダルが浮かび上がる。
弁護士がトルコ系で、被害者の少年時代からの恩人。この絡みが映画を面白くしている。
一方、コリーニを演じるのが、あのイタリアンウェスタンのフランコネロ。寡黙な犯人を演じている。一つ一つの言葉に重みが。
ファーストシーンで、コリーニが犯罪を犯した直後の様子が。
そして明らかになる、ナチス親衛隊の残虐、10倍返し。
時効法で、裁かれなかった個人の恨み。
根に深いものがある。
力作だ。