おすすめ度 ☆☆☆☆
ステージ4の膵臓がんが見つかり、余命少ない男と、それを見守る母や主治医達との最期までのひと時を描いたドラマ作品。
闘病生活の話だけに、暗い話かと思った。
実際に、前半は、演劇のレッスンなどが挟まり、なかなか、病に進まないが、それでも暗いイメージは無くならない。
ただ、この映画の肝である主治医、実際のがんの専門医がこの役を演じている。
非常に説得力があり、看護師たちとのディスカッションの場での受け答えなど、医療従事者の患者への接し方など、専門的でよい。
もちろん、フランスを代表する名優カトリーヌ・ドヌーブと「ピアニスト」のブノワ・マジメルの演技がしっかりしているからなのだが、
そして、息子の存在。
息子を拒絶してきた主人公、その背後には母親の存在があるのだが。
ラストの臨終の場面は、私自身の父親の臨終場面とオーバーラップし、涙が止まらなかった。