おすすめ度 ☆☆☆★
R15+
第2回未完成映画予告編大賞MI-CANでグランプリを受賞した児山隆が、同受賞作を長編監督デビュー作として映画化。
1章、2章、3章に分かれた三部構成になっていて、1章が駆け出しカメラマンの修司(金子大地)の視点から、読者モデルのユカ(石川瑠華)と出会い、恋に落ちて、身体が結ばれるまでを描く。
ところが2章になると、今度はユカ視点で彼女が新潟の田舎から上京してくるところから物語が始まる。これがビックリの仕掛けで、彼女は自分が有名になるためだったら何でもするようなビッチ系キャラクターなのである。修司もそのための捨て石の一つくらいにしか考えていない。
3章は修司がユカに騙されていることに勘付き、ユカもあちこちでついていたウソが露呈して精神的に追い詰められて、ついに修司がユカの浮気現場を押さえて破局を迎えるところまでを描いている。
とことん落ちぶれていくユカは自業自得な部分もある。しかし彼女のような人間を自分の欲望を満たすためだけに利用する男たちの存在も醜悪であり、彼らのような人間がいなければここまでユカが落ちぶれることもなかったことを考えるととても彼女が哀れにも思えてきた。
青春ラプソディ!