私のまわりには犬好きが多い。
私は断然猫派である。犬が嫌いな訳じゃないよ。15年ほど前に飼っていたペルはイングリッシュセッターとコリーのあいのこで、コリーほど大きくはなくて中型犬だった。母を一番信頼していた。犬は人に順位をつける。私は母の次だった。
母が出かけると玄関の前でずーっとおすわりをして待っている。しまいに横になって寝てしまうほどだ。帰って来た足音を聞きわけると、喜びの声を張り上げ母が扉を開けるやいなや、今度は台所から奥の和室までを3周はぐるぐるまわる。声もなかなかの美声だった。高すぎず低すぎず、遠くまでとおる声。ペルが他界したあと、なぜか庭に5匹もの子猫が置き去りにされた。母猫を追いかける訳でもなく、母親の思惑通り?我が家の猫になっていた。1匹だけ♂で、残りはみんな♀。みんな性格がちがう。でも、犬と違うのは媚びないこと。忠誠心もあまりない。そこが気に入った。呼んでも気が向かないと無視される。ほんとうに自分勝手だ。犬は呼んだら必ずやってくる。シッポをちぎれんばかりに振ってやってくる。その依存した性格が私には向かないと気付いたのだ。猫は常に自由きまま。理想の生き方です。
上海の骨董屋が集まる通りで出逢った子猫