買い物に行く途中、イダサンに会った。
あら?!って。
「これから?」と私。
イダサン、腕を見せて、
「切られたの」なんて。
まさかね。病院通いをしていると憂鬱そう。
そおか、このところ会うイダサンが、元気がない原因はこれだったんだな。と妙に安心する。
体のどこか一箇所でも不具合があると、身の回り全体が面白くないものね。
「早く治るといいね」と別れた。
もうひとり気になる人。
知人というにはそっけなさすぎるし、友人と言い切るには少し遠慮がある。
そんな間柄。
4月に班の公園掃除で会ったきり。
その時、
「どうしているの?」と聞いたら
「毎日前向いてボーっとしているの」って。
前って公園じゃないの。
「そうよ、公園しか見ていないの。でも、元気だから」って。
私近所とは付き合いないから、と続ける。
すごく付き合いがあると思っていたけど。見かけはそんな人なのだけれど。
「ひとり娘は面倒なのよ、だれにも邪魔されたくないけど、ほっとかれるのは嫌なのよ」
と、彼女は言う。
うん、分かる分かる。私もその気があるからすごく分かる。
ひとりの時間がないと息ができない気がするけれど、まるっきりほっとかれると寂しくもあり。
でもでも、そうは言っても彼女が外に出ないことがやはり引っかかるわけ。
その時一緒にいたイダサンが、
「わあ、やっかいね。私そんな人たちと付き合わない」と呆れていたものよ。
で、もう半年立つけれど。すぐ前の通りなのにやっぱり姿を見かけないのよ。
どうしているのかなあ、と気になるの。
やっぱり、毎日、前の公園しか見ていないのかしら・・・