1月2月とお休みしたパソコン教室、皆さんとお会いして笑顔を見て疲れがとれたけれど・・・
やっぱり長くは根気が続かず途中退席して。
原チャリとばして我が家の近くの公園の角を曲がったら、すれ違った方が「あっ!」という顔をした。
私もそのお顔を見てアッと思って振り返った。
エンドーさん。エンドーさんに間違いない。速攻Uターンして公園横で立ち話。
いやあ、彼女がひとりでお散歩しているなんて、そこまで回復したかと嬉しくて感激する。
1,2年も前にばったり会ったときはご主人と一緒で、
「私のこと分かる?」なんて失礼なこと言って激しく後悔したものだ。
薬のせいかややムーンフェースで。
口の動きはまだ滑らかでないが病気以前の時と同じ明晰な話内容。
お弁当もとっているけれど食事作りができるようになったそう。
舌が勝手に動いてマスクをしていたのもよくなってきたって。
「ご主人がすごくよくやって下さってたよね」と話すと、
1日ならゴルフにも出かけられるようになったって、さすがに泊まりは不安だからやめてもらってるけれど、って。ご主人も自由な時間を持てるようになったそうだ。
初期のころに、ご主人に「鬱っぽい、少し呆けてきている、人と会うことを嫌がる」と聞かされて、あの行動的なエンドーさんが、とどんなに心配したことか。
ご主人がリュック背負って自転車で買い物に出かける姿を何度も見かけていた。
ある年の暮には、魚屋さんで正月の買い出しの行列に並んでいる姿も見かけた。
現役時代は夜星朝星の猛烈な会社員だったことを聞かされているから、その献身的な介護の姿には本当に頭の下がる思いをした。
「僕はウツになりませんから」とおっしゃっていたけれど、ほんとに愚痴ひとつこぼさず強いお方だなと見ていた。
「家にばかりいると動かないでしょ、足腰に良くないじゃない。だから歩こうと思って。1時間くらいこの辺歩いているのよ」
「でも、買い物はダメなのよ。トイレが心配で行かれないのよ」
「2時間おきにトイレに行ってるの。トイレって時間で行くものじゃないでしょ、行きたい時に行くもんじゃない
でも、それができないの。だから2時間おきに行ってる」
「お宅、皆さん元気?えっ?よかったね。来てうれし帰ってうれし孫の顔、って言うじゃない。そうでしょ」
「暖かくなったら、駅の方まで歩こうと思って」
彼女は病気以前と同じ、人生に積極的で前向きな姿勢を取り戻してきている。強い人だわ。
「お互い、長生きしようね」と言って別れた。
なんだかうかうかしていられない気分になって、四の五の言ってられないなと自分にはっぱをかけて家にたどり着いた。