まい、ガーデン

しなしなと日々の暮らしを楽しんで・・・

年はとっても。

2016-04-06 09:03:52 | くらし

3月彼岸の佐渡での話。

 モクレン


薬局に老女がお客様で来た。
お薬調合の間に世間話。いいの、誰とでも話はするの。
「帰ったら玉ねぎの雑草を抜かんなん」とおっしゃる。
えっ?病院行ってこれから帰ってひと仕事、そんなあ。もうもう尊敬するしかない。
私90になってしもうたけど、お医者さんはどっこも悪くないって言うんだけどなんか具合が悪いっちゃ、って。
薬局ご主人「自律神経かもな、若い証拠だが」なんて。
ほんとに、おひとりでしゃんしゃんして入って来て、しかしか歩いて帰って行った。

帰られた後マサチャンにしみじみ言ったわ。
「やっぱり口紅くらいぬらんなんね」
「そうだやおばちゃん、見たか、綺麗にしとったでしょ。年をとったらよけいに化粧せんなんや」と説教されてしまった。
ほんと、とてもとても90になんか見えません。
うっすらお化粧してピンクの口紅付けて薄い色のサングラスかけているお顔は、80才くらいだなって思ってしまったもの。
いやいや。ほんとにおきれいで上品でした。
口紅くらいぬる。固く決心した。

TV 「2時間散歩」
草笛光子さんが、横浜の山手から日本丸まで愛犬のラブラドール・リトリバーマロちゃんとお散歩している番組を観た。
もうびっくりしたのなんの。草笛さん、82歳だとおっしゃって。
いくら女優さんとはいえ、そりゃあお顔が美しいのは承知の上で憧れだけれど、それ以上に歩く姿がかっこいいのなんの。
背筋を伸ばして足は膝も曲がらず前方見据えてさっささっさ歩く、マロちゃんに引っ張られている感はない。
全行程歩かれたかどうかは分からない、が、ともかく歩いている姿はさっそうとしていて見惚れた。
とてもお年には見えない。はああ。すごいなあ。女優はすごいなあ。
私も気分だけは女優になろう。なんて固く決心した。

ラブラドールといえば。
先日、野暮用で京浜急行の普通最後尾の車両に乗った。ドアが開いた途端。
そこに、若い青年が楽器ケースを抱えて座り、アイメイトのラブラドールが床に控えていた。
その光景見てもうだめ。この頃涙もろくなっているから一瞬で胸が詰まってきた。
今思い出しても喉元にぐっと込み上げるものがある。
初めて電車のラブラドール見てその賢い健気な様子が鮮明に甦る。
年をとっても、とは関係ないけれど。

しかしなあ、年をとってもしゃんしゃんしなければね。小奇麗にしなければ。
お二方をみてしみじみと思う。
が。
ぬるぬる、と騒いでもぬらないなの感は火を見るより明らかだわ。はい。

コメント
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