まい、ガーデン

しなしなと日々の暮らしを楽しんで・・・

「9月は憂うつ」

2016-09-14 08:47:41 | くらし

昨日、午前中の激しい雨も上がったので、約束通り初任同僚の自宅に行って来た。

先週のこと。
「ちょっと憂うつでどうにもならないから来てくれない?」のメールが来て。
うーん、立ち直ったかに見えたけどな、とは浅はかだった。
あいにく先週はちょこちょこ出かけたから行かれなくて、昨日になった次第。

 (7月末)

「9月に憂うつになる理由が分かったわ」って。

彼女は3年前の9月にたちの悪いガンでご主人を亡くしている。
病名が分かってから6年の闘病生活、うち2年はどうにか普通の日常生活がおくれて。
そのときには夫も一緒に食事を楽しんだりもした。彼の顔を見たのはそれが最後。
お見舞いに行きたくて何度もそれとなく頼んだが、顔がすっかり変わっているから誰とも面会したがらないと。

秋の彼岸に佐渡に帰っている間にあちらに逝ってしまって。
お通夜にかけつけ、お棺の中の以前と同じ変わりない顔を見た途端、涙が。

私でさえ時々の出来事が思いだされるのだから、いつでもどこでも一緒だった彼女、
毎日病院に通い最後のときを日々過ごして来たのだから、なおのこと。



「9月に入ると徐々にだったでしょ、それ見てるからそういう様子が浮かんでくるのよ。そうするとたまらなくなるの」
9月はなおのこと憂うつになる原因はそれだわって。

居間のあちらこちらには額に入った写真が、ひとつふたつなんてものじゃない、飾ってある。
「ね、1個にしたら、こんな見てるから思い出すんだよ、こんなに飾って信じられない。私だったらいやだわ」
と呆れても、
「いいのよ」と彼女は取り合わない。取り合わないどころか、額を入れ替えてくれ、なんてことを頼んでくる。
ま、以前はテーブルの上いっぱいに写真を並べ、ガラスの天板で押さえていたのが、
そこは1枚になったので、まあいいか、だわ。

久しぶりのSOSメールだったのでけっこう心配したが、涙を見せることなく世間話に興じることができてひと安心。
今週末にはお寺さんでお経をあげてもらうと言ってたから、少しは心も落ち着いてくるだろう。

9月も半ばを過ぎ、10月が見えてくる。

 

コメント
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