ここ2夜わりあいと涼しく、窓を開けて寝ていれば風が入ってきてエアコンのお世話にならずに済んだ。
朝晩が涼しければ昼間暑くても何とか凌げる。
昨日は前日の大活躍の疲れが出たのか、買い物にも行かず朝っぱらからごろごろうとうと。
午後は廊下に茣蓙を敷いてごろごろごろごろ。
玄関からの風が通り抜けるここがいちばんの場所。そこで本を片手にひっくり返って読む。
椅子に座って正しい姿勢で読書ができないから、お行儀が悪いけれどこの格好が私のスタイル。
暑い夏はライトミステリーがいい。軽いから時にうとうとしながらも至福のとき。
二人の図書委員男子高校生がなかなか知的でかつ個性的。
こんな子たちと会話したら刺激的で楽しいだろうなと思わせてくれる。
タイトルの「本」と「鍵」がキーポイント。
放課後の図書室に持ち込まれる謎に、男子高校生ふたりが挑む全六編。
爽やかでほんのりビターな米澤穂信の図書室ミステリー。
ほんのわずかの隙間時間があったら、この本を手に取って一編読むとスカッとするんじゃないかしら。
こちらも連作短編集。
(裁きを望む/恨みを刻む/正義を質す/信義を守る)
ライトミステリーと括ったら柚木さんに叱られるかもしれないが、
『孤狼の血』『盤上の向日葵』の重苦しさにくらべたら、やはり読みやすく読後も爽やか。夏にぴったり。
「裁判は私のためにあるものではありません。罪をまっとうに裁くためにあるのです」
という信念を貫く佐方検事。調書の中から疑問や違和感があると徹底的に自分で調べる。
それは時に裁判所や上司の不利益になる場合もあるけれど、あくまでも貫く。
やりきれなくなると、屋上に1本の煙草を吸いに行く。うーん、なかなかかっこいいわ。
任官5年目の検事・佐方貞人は、認知症だった母親を殺害して逮捕された息子・昌平の裁判を担当することになった。
昌平は介護疲れから犯行に及んだと自供、事件は解決するかに見えた。
しかし佐方は、遺体発見から逮捕まで「空白の2時間」があることに疑問を抱く。
独自に聞き取りを進めると、やがて見えてきたのは昌平の意外な素顔だった…。(「信義を守る」)
「佐方貞人シリーズ」6年目の新刊だそうで、これはすべて読んでみなくては、ね。楽しみが増えたわ。