長年、15年以上は背中にため込んでいたこぶたん脂肪のかたまり、粉瘤を切り取ってきた。
あちらの医師こちらの医師にかかるたびにさりげなく「先生、これはなんでしょうね」と
背中を見せていたの。どの医師も即断で「粉瘤だよ」って。そっか粉瘤というのかと。
背中だから見えない、自分では大きさが分からない、痛くもかゆくもない。それゆえ放置よ。
その間に粉瘤のやつ、さりげなく成長していたのね。触れば明らかに大きくなっているわけ。
持病でかかっている医師に相談すると、
「痛くなったら手術してもらったらいいよ。こういうのは小手術と言って大きい病院ではやら
ないからね。やっても一番下っ端の医師にやらせるよ。下手な医者だと後が残るよ」
とのアドバイスをいただき、やってくれる病院も教えてくれた。それが1年位前。
うん、いちおうはその病院に問い合わせるも予約したりなんだかんだと面倒だ、またもや放置。
もう放置できない、浴槽に背中を当てると痛いのよ、違和感があるの。キーボードで入力して
いてもなんかその粉瘤部分が重苦しく痛いの。こりゃ駄目だ、もう決心したね。
前々からネット検索して、診てもらうならここと決めていた地元形成外科を受診したのが29日。
視診触診するなり「粉瘤です。ゴルフボールくらいあるね、切った方がいいですね」って。
ゴルフボール大って、絶句よ。まさかね。そんなもん溜め込んでおくわけにはいかない。
もう即断、明日空いているからっていうから即断速攻「やってください」
で、お昼休みに手術するというから12時に。
その程度のお手軽な手術なんですって、虫歯抜歯ぐらいなもんだそうよ。ほくろ除去に
ついで多い手術だそうだ。もちろん「先生がやってくれるんですよね」と念押し。
「ぼくがやります、看護師にはやらせません。大きい病院だと」と持病医師と同じ話。
診察室の椅子に横になって麻酔注射。ぶすぶすぶすと数か所、痛かったら言ってください
と言われたけどそりゃあ少しは痛い、血液検査の針くらいなもんだ我慢て程のことはない。
手術は2、30分くらいと前もって言われてたが、時間がかかっている。
もう終わりそうな気配がしたから「取れましたか」と訊いた。その前にも術中、切っている
んですかだの、血が出ているのかだの散々愚問発したからそれでも我慢していたのよ。
が、私のは大きくなっていて周囲を圧迫していたから薄皮が回りにくっついているんです
って。それを丁寧にはがしているからもう少しかかるよ、と。
「切り取ったのを見せてくださいね」「じっくり見て」と約束かわして。
ガン検査にも出してもらうことにして。縫い合わせも終わって4、50分の手術時間。
「これだよ」と液体の入ったケースの中に入っていた私の粉瘤、脂肪の塊。
うっすら血がついているけれど大きな梅干し大で白くてぶよぶよした感じ。
こいつを長年後生大事にため込んでいたのか。
こんなもんいらなかったな。もっと早く切っておけばよかったわ。と。
抜糸は1週間後だ。ああ清々したとクリニックを後にした。