東京駅から東海道線に乗った。
よかったあ、空席があった。端っこの席、どっこいしょと座ってひと息ついて。
車内を見渡したりして、新橋、品川、見渡したはずみにお隣さんのコートが目に入った。
ちがうちがう、裏返しになんか着ていない。
コートの柄がおんなじだったのよ。深緑の地に太い黒い格子柄、もう一度チラ見したって
変わらないわおんなじよ。あちゃあああ、どうしよう、席立とうかしら。
と思っても、まさかだ。疲れているんだ。
デザインまで同じかしらと、左目でちらちら見る。ん?襟元のデザインは違うな、
と確認しても柄の方が目立って同じコートに見える。さあ落ち着かない。
お隣さん、川崎で降りてくれないかしら、と願ったけれど、どっかと座っている。
もう見ないふり、知らん顔を決め込んで横浜到着をひたすら待ったわ。そそくさと下車。
いやあ広い世の中、こんなこともあるのね。
現金で脳トレは続いているの。
京急デパ地下、その日の支払いは717円。小銭でずっしりと重い財布を覗き込んで
硬貨を数える。大丈夫100円玉、ある10円5円1円。
これで軽くなるわと717円受取皿に。もちろんレジの方は確認する。
「お客様、これが100円ですとうれしいのですが」って。脳トレ不合格。
これがのこれは1円だったの、618円が皿に乗っている。
あらあ、とすまない素振りも赤面もせず100円玉と交換よ。年寄りはふてぶてしい。
それにしてもレジの方のお言葉「これが100円ですとうれしいのですが」素晴らしい。
整体での支払いはこの頃スマホを使っている。〇PAY払い。
この整体はQRコード使用。残不足は分かっているから1万円チャージした。
で、QRコードから読み取って、受付の女性が読み上げる数字を入れて、支払い完了。
そこで終わればよかったのに、私は騒いだ、スマホの数字確認して騒いだ。
「えっ?!さっき1万円チャージしたのに残額が減っているよ、おかしいよね」
と受付嬢に詰め寄る。受付嬢笑いながら、
「さっきの数字の代金を支払っていただいたから減っているんですよ」って。
もう自分のバカさ加減に大笑いよ。そうよね、そうだわ。チャージして支払って
いるんだから減るのは当たり前だ。それが分かったからもう可笑しくて笑いが
止まらない、受付嬢も大笑いして二人して顔見合わせては笑う。施術が終わって
きてもまた、その騒ぎっぷりを思い出して笑う。
現金を見ないでの仮想空間のやり取りは現実味がわかないのよ。困った。
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