Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

「泉屋東京店」のクッキー

2014-05-14 23:00:36 | 日記
先日、仕事関係のお客様からとっても素敵なお土産を頂きました


麹町にある「泉屋東京店」のクッキーの詰め合わせです。泉屋は、日本で初めて
クッキーを販売したお店で、創業以来その製法をほとんど変えていないという、
スペシャルクッキーズが有名です


なかでも泉屋らしい象徴的なクッキーがこの真ん中にあるドーナッツのような
形をした4色のゼリーを載せたクッキー。

もともと泉屋とは大阪・船場にあった貿易商なのですが、その泉屋三代目夫妻が
アメリカ人の宣教師夫妻と懇意になり、その夫人が子供たちのために焼いていた
クッキーの作り方を学び、改良したのが今の泉屋の始まりです

当時は高級品だった米国製のオーブンを購入し、夫婦共同で子供たちのためにと
レシピを研究して作り上げた30種類のクッキーは、知人におすそ分けするうちに
たちまち評判となり、やがて実費だけをもらいかわりに焼いてあげるためのお店
「泉屋」の看板を掲げることに。

クリスチャンだった夫妻は、このクッキー作りを社会奉仕のひとつとして考え、
ドーナッツ状のクッキーを見た子供の、「浮き輪に似てる」という一言から、
浮輪が人命を救うようにクッキーを通し社会の役に立ちたいという理念を込め、
浮輪を泉屋のシンボルマークにしました。

またこの浮輪は人の輪をも表していて、昭和11年に夫に先立たれた夫人は、その
シンボルでもある浮輪状のクッキーに、母である自分と、3人の息子を表す4色の
飾りを乗せ、どのような困難にあっても人の輪で乗り切っていこうという思いを
込めていたのだそうです

缶いっぱいに詰められていたクッキーはいずれも素朴で優しい味がして、永い間
たくさんの人に愛されてきたのがよく分かります

食べるとほっこりするクッキーに、忙しい仕事の合間の癒しをもらいました