今年の桜は早いらしい。
各地からの開花情報も、チラホラと聞こえてきている。
近所の桜も、つぼみが随分と膨らんできているようで。
「そう言えば、去年は吉野の桜を見に行ったっけ~」
投薬治療を続けている母が、「死ぬ前に、吉野の桜を見たい」と言うので連れて言った。
最近は、すっかり元気になっているが・・・。
吉野の花見には初めて行ったが、すごいのなんの。行きの電車は身動き取れないほどの混雑。加えて、橿原神宮駅からも長時間かかる。
着いたら、一体ここは何処と言うくらいの人・人・人だかり・・・・。
改札から出るのに並び。改札で出てからは、帰りの切符を確保する為に並ぶ。
しかも、特急券は夜の8時まで完売なのだ!!
着いたとたんに、来た事すら後悔した。
母も同じ気持ちだったらしく、お互い顔を見合わせる。これじゃあ、病気が余計にひどくなるわ・・・・。
とにかく、帰りの切符を確保してから、トイレへ並び。せっかくだから、少し歩こうと言う事になった。
歩き始めると欲が出て、結局は金峰寺まで行った私達。途中休憩を度々とりながら。頂上からの眺めは絶景だったね~。
途中、若いカップルが私達の写真を撮って下さった。母はその写真を、自分のPCの待ち受け画面にしている。
夫はその話が出る度に、「やっぱり、娘が可愛いんやな~。孫より」とからかう。
しかも、イッシッツシ・・・と意味深な笑いを浮かべながら。
その顔は、まるで・・・あの越後屋の顔そっくり。
注※(すみません、ここで言う越後屋は、時代劇での越後屋です)
ほら、時代劇に出てくる。あの悪役の代名詞。
「パパ、その顔やめて。口いがめて笑うの。越後屋みたい」
話は変わるが。夫の事務所では、最近事務職員を募集している。
「そんな顔で面接したら、若いお嬢さん達は逃げて帰るよ。」
『小娘達、そうとは知らず来やがったな。ウッシッシ・・・。飛んで火にいる夏の虫・・・』と、その後は一人芝居に拍車がかかる。夫のように顔をいがめ、不適に笑ってみせる。
「きみぃ、水戸黄門見過ぎやで~」夫は涙を流さんばかりに笑っている。
「黙れ!!桔梗屋。おまえの悪事は、全てお見通しだ!!」
こうなると、自分自身でも止められない。しかも、私の好きな「水戸黄門」は今夜で終わったよ・・・・。
夫が寝るまで、「桔梗屋」「越後屋」を連発していた私。夫はその度に、愉快に笑っていた。
決して仲の良い夫婦ではないが、何故か笑いが絶えない。おかしな家庭だ。
息子も呆れている。
そう言えば「美濃屋」さんは、意外といい人が多かったな~。
各地からの開花情報も、チラホラと聞こえてきている。
近所の桜も、つぼみが随分と膨らんできているようで。
「そう言えば、去年は吉野の桜を見に行ったっけ~」
投薬治療を続けている母が、「死ぬ前に、吉野の桜を見たい」と言うので連れて言った。
最近は、すっかり元気になっているが・・・。
吉野の花見には初めて行ったが、すごいのなんの。行きの電車は身動き取れないほどの混雑。加えて、橿原神宮駅からも長時間かかる。
着いたら、一体ここは何処と言うくらいの人・人・人だかり・・・・。
改札から出るのに並び。改札で出てからは、帰りの切符を確保する為に並ぶ。
しかも、特急券は夜の8時まで完売なのだ!!
着いたとたんに、来た事すら後悔した。
母も同じ気持ちだったらしく、お互い顔を見合わせる。これじゃあ、病気が余計にひどくなるわ・・・・。
とにかく、帰りの切符を確保してから、トイレへ並び。せっかくだから、少し歩こうと言う事になった。
歩き始めると欲が出て、結局は金峰寺まで行った私達。途中休憩を度々とりながら。頂上からの眺めは絶景だったね~。
途中、若いカップルが私達の写真を撮って下さった。母はその写真を、自分のPCの待ち受け画面にしている。
夫はその話が出る度に、「やっぱり、娘が可愛いんやな~。孫より」とからかう。
しかも、イッシッツシ・・・と意味深な笑いを浮かべながら。
その顔は、まるで・・・あの越後屋の顔そっくり。
注※(すみません、ここで言う越後屋は、時代劇での越後屋です)
ほら、時代劇に出てくる。あの悪役の代名詞。
「パパ、その顔やめて。口いがめて笑うの。越後屋みたい」
話は変わるが。夫の事務所では、最近事務職員を募集している。
「そんな顔で面接したら、若いお嬢さん達は逃げて帰るよ。」
『小娘達、そうとは知らず来やがったな。ウッシッシ・・・。飛んで火にいる夏の虫・・・』と、その後は一人芝居に拍車がかかる。夫のように顔をいがめ、不適に笑ってみせる。
「きみぃ、水戸黄門見過ぎやで~」夫は涙を流さんばかりに笑っている。
「黙れ!!桔梗屋。おまえの悪事は、全てお見通しだ!!」
こうなると、自分自身でも止められない。しかも、私の好きな「水戸黄門」は今夜で終わったよ・・・・。
夫が寝るまで、「桔梗屋」「越後屋」を連発していた私。夫はその度に、愉快に笑っていた。
決して仲の良い夫婦ではないが、何故か笑いが絶えない。おかしな家庭だ。
息子も呆れている。
そう言えば「美濃屋」さんは、意外といい人が多かったな~。