夫と二人で、よなよなジムに出かけた。
最近、コレステロールを気にする夫を、週に2度ジムへ連れて行く。
そのせいか、先日の検査も数値が良かったようで。
一人で行く方が気が楽なのだが、これもお務めと自分を言い聞かせている。
さて、ジムでお風呂も済ませて帰宅すると。
門の前にある階段の中ほどに、何やら大きな葉っぱが落ちている。
我が家の泰山朴の葉が、枯れて丸まっているのかと思いきや。
ジワジワと移動しているような・・・・・。瞳を凝らしてじっと見ると、長細い先っちょに触角が・・・・。
な・何と!巨大なナメクジやないのこんなん見たことない
体長12cm 以上はある巨大ナメクジが、じわりじわりと階段を横断しようとしていたのだ。
奈良に移り住んでン十年、巨大クモやムカデを見た事は数あれど。
ナメクジとは
後から来た夫が踏んでしまわないように呼びかけたら、夫もびっくり。
「葉っぱ、ちゃうんんか~!何じゃこれ~っ」と叫ぶ。
あんまり珍しいので、駆除していいかどうか思い悩み。家に入ってからパソコンで調べた。
「山なめくじ」だそうな。
山野にいるそうで(なるほど裏は山だ)、
「冬期以外のナメクジは、農作業や園芸において植物を食い荒らし、直接的な被害をもたらす事が多い。また、その見た目や、家屋への侵入から不快害虫としての側面や、実際に寄生虫や病原菌の宿主となっている場合もあり、さまざまな駆除方法が考案されている。」とあった。
う~ん。デカイだけで駆除するのは、少し可哀そうだったが。寄生虫がいるとなると、猫ちゃん達が遊んで食べてしまうとも限らず。
家にあった「なめじごく」と言う駆除剤をふりかけてはみたが・・・。さして気にとめる風でもなく、ナメクジはゆるゆると進んでいく。
家に戻り、割り箸を出して夫に「これでナメクジを挟んで、ビニール袋に入れて~」と命じた。
「え~っ!私、そんなんやりたない!君、やって!」と、抵抗したが。
「私も嫌っ!軟体動物は苦手やねん!猫ちゃん達が食べたらどーすんのよっ!」の言葉に、仕方なく夫は立ちあがった。
門の外の階段で、ゆるゆる進むナメクジを前に。二人で暫し固まる・・・・・。
「早く、つかんで!」と、夫をせきたてる。
夫は箸をナメクジに近づけるが「う・うおおっ!うおぉっ!う、うおぉっわっ!」と奇声を発するばかりで、一向に捗らない。
後で聞いたら、「相手がどんな反応を示すか分からんかったんや~」という訳だったそうで。
夫にしたら、ナメクジをつついたら、飛びかかって反撃されると思ったんだろうね。そんな、アホな・・・・。
その後も、「おぉっ!う・うおぉ~っ!私、こんなん嫌いや~っ!」と玄関先で叫ぶ夫の。
背中を「さっさと、やって!そんな大声出して、近所迷惑やんか!」とバシバシ叩く鬼嫁。
しかも、夜中だよ。時すでに。
ご近所の皆さま方は、何事かと思っていたに違いないが。
とにかく、やっとビニール袋に入れて捕獲。それをまたビニール袋に入れて、裏のゴミ箱に。二人で、茫然自失状態・・・・・。
翌日、友人にその話をしたら。
「裏の山に逃がしてあげたら良かったのに・・・・」
ほんとよね、ただデカイだけで駆除されるなんて・・・と、胸が痛んだ。
今度同じ種族に出会ったら、勇気を振り絞り裏山に逃がそう。
怖いけど・・・・・。