株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

明日のモニタリング銘柄(4.14.08)

2008-04-13 09:20:18 | 明日のモニタリング銘柄
NYダウの変調やら、G7への期待の肩すかしやらで、月曜日の相場は下げることが確実のようですが、まず、OSCの4層分析で金曜日の相場を振り返って見ます。

注釈:①から③に件数が移動するに従い、相場環境の改善を示唆しております。④は中立。【 】内の一口定義を参照。

日付の後の( )内の数字はその日の日経平均の前日比。

①OSCが前日同値以下&終値が前日安値と同値以下で終了【悲観
②OSCがコンバージェンス&前日比マイナス引け【希望の芽
③OSCが前日以上&プラス引け【楽観
④いずれにも該当せず【躊躇

1月11日から2月22日までのデータ

2月25日から3月19日までのデータ

3月21日(+222円)①29件 ②3件 ③84件 ④84件
3月24日(-2円)  ①8件  ②35件③101件④55件
3月25日(+265円)①12件 ②14件③116件④58件
3月26日(-39円) ①20件 ②55件③101件④21件
3月27日(-102円)①40件 ②44件③49件 ④69件
3月28日(+216円)①16件 ②23件③117件④46件
3月31日(-295円)①82件 ②23件③32件 ④65件
4月1日 (+131円)①55件 ②7件 ③53件 ④91件
4月2日 (+533円)①13件 ②3件 ③135件④55件
4月3日 (+201円)①25件 ②16件③131件④33件
4月4日 (-97円) ①59件 ②27件③46件 ④71件
4月7日 (+157円)①19件 ②13件③137件④34件
4月8日 (-200円)①69件 ②5件 ③22件 ④107件
4月9日 (-139円)①103件②51件③17件 ④27件
4月10日(-167円)①79件 ②30件③42件 ④50件
4月11日(+378円)①5件  ②8件 ③126件④61件

金曜日はまさに、総楽観のような相場ではありましたが、注意深く見ると④の「躊躇」が結構増えておりました。③、④が増えているパターンの翌日は、概ねマイナス圏へと沈んでおりますが、ここまで、①の「悲観」と②の「希望の芽」が潰されたケースは、データを採りだしてからは例がありません。

ひょっとすると、明日は「大幅な下落」を演じる可能性さえ出てきました。

という訳で、もし相場がそうなれば、それに逆らって上げる銘柄はほとんどないと思われます。そのため、まず相場にあまり影響を受けない「特異銘柄」をいくつか選び、最後に売り候補として、金曜日にOSCを上げすぎた、つまり、「はしゃぎすぎ銘柄」をいくつか選んで見たいと思います。

1.4757インテリジェンス
 特異銘柄の代表格。そもそも社名が特異。金曜日は武田薬品と並ぶほどの逆行安。明日は90000円が割れて、3月17日の82100円までは行かないにしても、それ相応の下落を演じてからの買いが正攻法。迂闊に飛びつくと、その筋の方が仕掛けた落とし穴が待ち受けております。何しろ、インテリ株ですから、やたら自尊心が強く、何をするか分かったものではありません。

2.7915日本写真印刷
 これは、このところの隠れ上がり馬。携帯用のタッチパネルでの投資拡大中。但し、来期はアナリスト予想には届かないのではないかとに見方からこのところ調整。ここは、再度4500円近辺まで持って行かれたら買いか。

3.5302日本カーボン
 同じカーボン業界の東洋炭素は下方修正で「沈没」しましたが、両社をウォッチしている野村が、3月21日に日本カーボンには、「更新投資が重い」とのネガティブなレポートも出しております。同じ日に野村は、東洋炭素を「新規2」でカバーを開始し、株価を1万円手前まで上げさせておきながら、挙げ句の果ての下方修正です。一体、こうして証券会社にいいように翻弄されている日本市場とは何だ、と言いたくなるというものです。

両社ともに太陽電池に必要な「等方性黒鉛」が急伸すると囃しております。まあ、その真偽のほどはよく分かりませんが、東洋炭素はPER34倍が示すように、チョイと買われ過ぎだったことにしておきます。

そうした不安はあるものの、この株の狙いはずばり、421円を巡る攻防です。ここが割れて回復の兆しがないなら、東洋炭素と同じ雰囲気に支配されていると思っての諦めが肝心。もし421円から伸びるなら買いですが、430円あたりまでが明日は精一杯かも知れません。

4.2142ユー・エス・ジェイ
 例の大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンです。筆者には今後とも縁がありません。TDLに会社からタダの券をもらって1回だけ行って懲り懲りでした。この株は、6日連続安値が65K台と極めて安定。為替も金融不安も関係ない娯楽株こそ、明日のような日に行き場のない資金がうろつくのかも知れません。テクニカルにはある程度の根拠があります。今年の安値が64100円ですから、安全パイでも掴むつもりで押された時に買う戦法。

5.5915駒井鉄工
 こういうボロ株を、先日に続いて取り上げるのは少々憚れますが、明日の地合を考えた時、売り一辺倒の中で悪戦苦闘するのも精神的に良くありません。といった変な理由から、退屈しのぎにこの株を。

OSCが34%→39%へと切り返し、指数値は10日の最低値をマークしての+4円の切り返しです。もう少し日柄調整がかかると見れば、明日はさらに出来高が減りますので、地合にあわせて転落するのを見ているだけで手出しは無用。

以上ですが、最初に書いたように「売り候補」をいくつか。

・9433KDDI
 先日も売り候補にしておきながら、期待を裏切りましたが、決算待ちだったようですね。この「長期の下がり馬」にしては、異例のOSC60%超えが7日も続いております。そろそろ白犬に噛まれた後遺症が再発する頃かと。

・8058三菱商事
 OSC71%は昨年9月28日の72%以来の高水準。RSIの85%に至っては、昨年6月7日の88%以来です。いくら天下の商事とは言え、こんなに天高く舞い上がってよろしいのでしょうか?

・4543テルモ
 今回は好決算にも反応薄でした。しかし、落ちることも叶わずにジリジリと上げ続けて、ついにOSCは76%を2日連続でマーク。RSIも91%です。昨年からの記録にはありません。確かにいい会社です。これを売るのは躊躇いが出ます。しかし、相場には行き過ぎを是正するという作用もあります。明日あたりは、もはやこれまで、とばかりに売りに転じる方が多くなるのではないかと。

・5563日本電工&3382セブン&アイ
 最後に、OSCを大きく上げすぎた上がり馬を2つ。この2銘柄10%と9%の上昇でした。特に日本電工はOSCが68%にまで跳ね上がっております。この2頭の馬は、いわば力が漲った暴れ馬です。金曜日の高値を抜く勢いが持続しているかも知れません。その時は、跳ねられて天国行きが確実ですので、近寄らない方が無難でしょう。あくまでも残されたエネルギーをきちんと推し量っての参戦です。

最後に蛇足のコメントを少々。

明日は、朝方大きく押されたところからの反発狙いが基本戦法です。なかなか買えませんが、先物の分足のMACDが下から鎌首をもたげ、国債先物のそれが上から下抜きになりそうなタイミングでの、国債先物への売りが急増した、そのタイミングがよろしいのではないかと思います。

長くなりましたが、最後に、この国債先物の裁定取引から最近海外のヘッジファンドが手を引き始めているという記事が日経に載っておりました。そのため、現物の国債入札のヘッジとして先物を先に買っていた投資家は、国債先物の下落幅が現物より大きくなり過ぎて損失が出るようになったため、あえて国債の買いだめを躊躇うようになってきているとのこと。チョイと難しい裁定取引の話ですが、要するに、長期国債の金利を上げないと証券会社など機関投資家に買われづらい現象が出始めているとのことです。

これは、金利高騰による国債利払いに怯える日本政府にとってはやっかいなことですので、今後ともこの長期国債のボラティリティの高さがどう金利水準に影響するのか、見守りたいところです。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする