株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

市場概況(4.28.08)

2008-04-28 20:10:10 | 市場概況
4月28日(月)の市場概況です。赤字部は更新

テクニカル用語の簡単解説

・日経先物:OSC60%(-3%)4月25日の63%がピークか?
・日経平均:OSC62%(-1%)4月21日の64%がピークか?
・TOPIX:OSC64%(+3%)4月21日の68%を目指す動き。
・マザーズ指数:OSC41%(-4%)4月18日の59%をピークに下落中。
・ヘラクレス指数:OSC60%(+6%)4月7日の65%を目指す動き。
・国債先物:前日比1銭安 OSC35%(+4%)危機を脱したか?
・日経先物イーブニングセッション:13950円(大証終値比+60円)
・NYダウ:12832ドル(-40ドル)OSC56%(-4%)4月23日の65%をピークに下降中。30日朝更新
・シカゴCME日経先物:13910円(大証終値比-20円)30日朝更新
・ドル・円:104.01円(19銭円高)OSC56%(+1%)4月18日の67%をピークに下降中。29日朝更新

後場は小雨が降ったようですが、市場には熱気がまだあるらしく、引けにかけては再度プラス圏に浮上。金融株がやけに強く踏み上げを喰らった方も多かったのかも知れません。

この勢いだと、やはり、38.2%戻しの14200円あたりまでは行くのかも知れません。

アメリカの都合で、5月初旬まではどうしてもNYダウを上げなければならないという噂もあります。一体どういう都合でしょうね。

ゴールデンウィークを挟んではよく相場に波乱が起きますが、日経平均の1昨年のケースと今年は似ている気がします。その時は、

・4月24日16892円(安値)
・5月8日 17373円(高値)
・5月9日から怒濤の下げが始まり、6日間連続下げで16158円まで下落。
・その後も下落基調が続き、6月14日に14045円をマーク。

高値からは3328円もの下落という、悪夢のようなゴールデンウィーク明けからの値動きでした。その時はドル・円も10円ばかり円高方向に振れました。

呉々も、14200円と連休明け5月7日の2つのキーワードを頭に入れておいた方がよいかも知れません。

-------4月29日朝のコメント-------

NYダウは最高値を伸ばすもそこから押されて-20ドル安のOSCも60%へと下降。13000ドルの奪還に苦戦中。明日から開かれるFOMCでの0.25%の(最終?)利下げと5月2日の雇用統計発表などの重要イベントを控えて、目立った動きにはならず。今更、何を言われてもすべて折り込み済みということか。

-------4月30日朝のコメント-------

この2日でダウは60ドル安で、OSCを落とし続けて56%まで下降。どうしても13000ドルにはタッチできないようです。為替相場も何やら波乱含み。ドルが買われた後は一転売られております。特にユーロ、ポンド、ニュージーランドドルがドルに対して高くなっております。ドル・円はかろうじて104円をキープ。

ダウ、為替ともに既にピークアウトはしておりますが、まだ大きくは動いていない感じ。週末から連休明けにかけ要注意。

アメリカのコンファレンスボードの消費者信頼感指数(4月)というマイナーな指標がありますが、予想の若干上の62.3でした。

焦点は利下げが一旦打ち止めになるメッセージがFOMCで出るのか、そして週末の雇用統計に移ってきております。

今日のところは、日本市場はあまり大きな波乱はないかと思います。上値が重いようだと、値動きが大きく出遅れている小型株や新興株、そして仕手株に資金が移るのかも知れません。日経1面のソフトバンクの中国SNSサイトへの出資の件でのバンクの動きにも注目。

そうそう、忘れておりました。29日にケースシラー住宅指数の2月の実績が発表されております。それによると、ロスアンジェルス地区は1月の224.41ポイントに対して、214.83ポイントと下落。ピークの2006年9月の273.94ポイントからはまだ22%の下落です。まだまだ下げ方が甘い。(4月19日の記事参照。)
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少し雲が出てきているのか?

2008-04-28 11:31:50 | 株に出会う
金曜日にサーキットブレーカーが作動した長期国債先物ですが、前場終了段階では20銭安とまだ下落が続いておりますが、安値は金曜日を41銭上回っており切り返しつつあります。OSCも+3%の34%です。RSIはついに17%にまで落ちております。これは2007年6月15日の13%以来の水準。

その動きに反比例して、日経先物は14020円まで伸ばしましたが、OSCは前場終了で62%と1%落としております。まだ上値を窺う勢いは保持しておりますが、日経平均が安値から18%も金曜日までに上げてきており、また14000円の「達成感」から利益確定の売り物に押される可能性があります。

ここら辺で一服しないと、そろそろ上げすぎた反動で、体内の神経伝達物質、セロトニンが減少しつつあります。

このセロトニン、薬で無理やり除去すると、人間のいわば「快を感じる能力」が損なわれると言われております。酷い場合は抑うつ状態に陥ってしまいます。

もうそろそろ売らないと、また酷く落ち込むのではとの懸念が勝ってくると、当然に、ここまで予想に反して上げ続けてきた株を持ち続けることが、逆に「苦痛」になってくるという、人間のはかない生理反応ですね。

もっとやっかいなのは、テストステロンという神経伝達物質です。この物質が、いわば現代人の「繁殖」を後押ししてきているといっても過言ではありません。

何故かというと、どんな人間でも、もちろん筆者のような「前々期男性高齢者」も含めて、「後期男性高齢者」すら、グラビア雑誌などの「美女」(括弧に入れたのは、美女の定義が人それぞれだからです。実に良くできております。)を見ると、思わず嬉しくなるように遺伝子が仕組んでいるのですが、このテストステロンがなくなると、何と、それを感じなくなるのです。これは一大事です。人類が子孫を残せなくなります。

ノンホルダーにとっては、14000円を達成してしまった今日の相場では、このテストステロンがかなり減少していることが想像されます。もう今の(高い)株価への魅力を感じなくなるのです。

すると、ホルダー諸氏に減少しつつあるセロトニンと、ノンホルダー諸氏に減少しつつあるテストステロンが相乗的に作用すると、一体全体、相場はどうなるのか?

そうした、極めて危険な状態に入りつつあるのが、今の相場の現状かと。。。

もちろん、後場は何が起こるか分かりません。またまた年金買いなどというセロトニン相当のヤクがぶち込まれると、一気にテストステロンがノンホルダー諸氏にも分泌されることでしょう。つまり、「持たざるリスク」などという相場格言が台頭するという訳です。「美女」に対しては、「駄目もとで言い寄らないリスク」とでも言えるでしょうか。

前場は、朝の気配で迂闊に199Kで指していた8410セブン銀行を掴まされました。しかし、前場終了段階では、4月22日のOSC36%を抵抗ラインに、-3Kの197KながらもOSCは+2%の42%とコンバージェンスしておりますので、反転軌道に乗っております。こうしたケースは少なくとも後場もそのままホールドです。195Kが破られれば、これは事情が一変します。

この事情が一変しているのが、モニタリング銘柄の2461ファンコミュニケーションズです。同じ24日のOSC36%から金曜日は38%に切り返しましたが、今日の前場ではまたまた37%へと後退しての、安値割れの-6200円終了です。これはOSCが36%を割れる事態があれば完全撤収です。首の皮一枚残してはおりますが、OSCが既に前日を下回っておりますので、一旦撤退が正しい選択かと思います。売り方がそれを見てますます調子に乗って売ってきております。

3715ドワンゴは切り返しましたね。OSCは+5%の49%です。前場+2Kで一旦撤退しましたが、後場にチャンスがあれば再び乗ろうかと思います。
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黄金分割比率からの戻しの目途

2008-04-28 07:16:19 | 株に出会う
年の始めに、黄金分割比率の再考をした結果、4.月足ベースの予測での61.8%の押し目として、11690円という日経平均を算出しました。

結果、3月17日に11691円という今年の最安値をマークしております。

やはり、黄金分割比率(あるいは、フィボナッチ・リトレースメント)は馬鹿には出来ませんでした。

黄金比は平均律とも言われるそうですが、バッハの平均律クラビーア曲集から感じたこの世のものとは思えない美しさは、こうした比率からも応用されていたという訳ですね。若い頃、盲目のチェンバりスト、ヘルムート・ヴァルヒャの平均律のレコードを、毎週、毎週、1年間も聴いて飽きなかったその理由の一端が分かりました。今も、クルマの中では、リヒテルの演奏するピアノの平均律と、ロストロポービッチのチェロの無伴奏の両名盤をかけております。他のをかけてもどうせ音響効果が期待できないので。

さて、余談はさておいて、ここまでの的中を見せた黄金分割比率ですが、どこまでの戻しがあるのかを見てみました。

38.2%戻し→14216円
・50%戻し  →14996円
・61.8%戻し→15775円

ご参考までに。

追記:日経平均をもっと長期に見てみると、35年移動平均線というのがあります。これは14237円となっております。ほぼ上記の38.2%戻しと同じです。もし、これを上回れば、15年移動平均線が15453円です。61.8%戻しに近い水準です。
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明日のモニタリング銘柄(4.28.08)

2008-04-27 09:04:20 | 明日のモニタリング銘柄
最初に、4月26日(金)の結果をOSCの4層分析で振り返って見ます。

注釈:①から③に件数が移動するに従い、相場環境の改善を示唆しております。④は中立。【 】内の一口定義を参照。

日付の後の( )内の数字はその日の日経平均の前日比。

①OSCが前日同値以下&終値が前日安値と同値以下で終了【悲観
②OSCがコンバージェンス&前日比マイナス引け【希望の芽
③OSCが前日以上&プラス引け【楽観
④いずれにも該当せず【躊躇

1月11日から2月22日までのデータ

2月25日から3月19日までのデータ

3月21日(+222円)①29件 ②3件 ③84件 ④84件
3月24日(-2円)  ①8件  ②35件③101件④55件
3月25日(+265円)①12件 ②14件③116件④58件
3月26日(-39円) ①20件 ②55件③101件④21件
3月27日(-102円)①40件 ②44件③49件 ④69件
3月28日(+216円)①16件 ②23件③117件④46件
3月31日(-295円)①82件 ②23件③32件 ④65件
4月1日 (+131円)①55件 ②7件 ③53件 ④91件
4月2日 (+533円)①13件 ②3件 ③135件④55件
4月3日 (+201円)①25件 ②16件③131件④33件
4月4日 (-97円) ①59件 ②27件③46件 ④71件
4月7日 (+157円)①19件 ②13件③137件④34件
4月8日 (-200円)①69件 ②5件 ③22件 ④107件
4月9日 (-139円)①103件②51件③17件 ④27件
4月10日(-167円)①79件 ②30件③42件 ④50件
4月11日(+378円)①5件  ②8件 ③126件④61件
4月14日(-406円)①77件 ②18件③31件 ④76件
4月15日(+73円) ①24件 ②21件③94件 ④61件
4月16日(+156円)①30件 ②1件 ③68件 ④101件
4月17日(+252円)①24件 ②17件③108件④51件
4月18日(+78円) ①22件 ②45件③103件④30件
4月21日(+220円)①27件 ②9件 ③97件 ④70件
4月22日(-149円)①74件 ②6件 ③39件 ④85件
4月23日(+31円) ①19件 ②26件③95件 ④64件
4月24日(-38円) ①44件 ②17件③52件 ④86件
4月25日(+322円)①50件 ②10件③83件 ④60件

③の「楽観」が増えているのは当然として、①の「悲観」も少し増えているのは、金曜日は銘柄毎の上げ下げの濃淡が激しかったと言いましたが、中小型株や新興市場銘柄に下げたものが多かったことが反映されていることと思います。

NYダウが上げておりますので、またシカゴCMEも14000円間近です。日経平均の過熱感もありますが、とりあえず14000円は奪還するのではないでしょうか。

出遅れ銘柄を中心としての、明日のモニタリング銘柄です。

1.2497ngiグループ
 5月8日が本決算ですので、このところの低迷は何らかの決算に拘わる問題があるのかも知れません。しかし、テクニカルにはダイバージェンスがこの上なく進行しており、RSIも26%まで大きく下落しております。ここで反発がないなら、これは決算に何か問題ありかと。8月9日の四半期決算では黒字転換をしており、四季報通りの決算見通しは出しておりますが、業態が業態だけにそのあたりの確信は持てません。133Kが明日も割れて回復できないようだと要注意。

いわば、これは鵺株(ヌエカブ)です。辞書によると、「夜、不気味な声で鳴き渡ったという怪鳥。」これが転じて正体不明の存在を鵺というそうです。明日、どんな正体を現すのか興味あり。

2.8410セブン銀行
 堅実系の新興市場銘柄からはこの株を。地合にほとんど影響されません。明日はむしろ主力株が暴落でもすればよいのですが、この株、ずっとそれを待っておりましたが、もう我慢できないところまで来ているようです。やっとOSCがわずか1%ですが40%にコンバージェンス。明日、もう一度200K割れがあったとしても198K割れまではないことを確認すれば、ひょっとすると210Kまでの怒濤の上げすら予想できます。控えめに203Kあたりでの終了しても良し。4月10日の上げの時には、2日ほどは下値を固めるのに要しております。とにかく堅実系であることをお忘れなく。筆者の家人のように一攫千金を狙う方には不向きです。

3.2461ファンコミュニケーションズ
 チョイと今日は新興銘柄に偏ってしまいますが、主力市場がバカ上げしている状態では、どうしても出遅れとなると新興市場に目が行ってしまいます。この株もOSCが36%→38%へとコンバージェンスしております。RSIも33%に急落。明日はできれば102K以下、99K以上で仕込みたいところ。もし99K割れがあるなら、そこから急反発するエネルギーがない限り見送りです。

4.9843ニトリ
 1つだけ主力株から。この株、OSCを43%→38%へとダイバージェンスさせております。(OSCを下げながら終値はプラスのこと)RSIも38%と-4%です。記録を辿りましたが、この例はこの株にはありませんでした。普通に考えると、明日は地合が良ければ少し上昇し、その後は反落となります。しかし、指標そのものは低水準ですので、意外な反発を見せるのかどうか、そのあたりの検証を明日は行ってみたいと思います。25日MA割れと、10日間の安値平均値割れでの落ち目株ではあります。そこは注意。

5.3715ドワンゴ
 最後にやはり、この新興市場の風雲児、ドワンゴに触れておかざるを得ません。あまりに上下運動が激しいためです。しかし人気株でもあります。興味津々の方も大勢いらっしゃるかと。このところの安値の323Kの攻防が焦点です。2月13日に168Kまで極端に落とされた時は別にして、OSCの44%はこのところの低水準です。RSIの32%はその2月13日の時にほぼ近づいております。

従って、明日は327Kまで落ちてそこからの逆襲の可能性が大きくなっております。もし、340Kあたりにギャップアップして始まったら、上値は限定されていると考えて、買いは控えた方が良いかと思います。売り方が満を持して待っていることでしょう。

以上です。

チョイと地合が良い割には少なめですので、おまけモニタリング銘柄として、いくつか羅列しておきます。

・4901富士フイルム 好業績で4300越えからどこまで行くのか?
・9793ダイセキ 再度上値をめざす勢い。
・3623ビリングシステム 210K越えならアクセルマークに続いて高値更新か。
・7915日本写真印刷 ニトリと同じダイバージェンス銘柄。
・6519エネサーブ 指標は申し分なく下落。明日更に押されればチャンスか。
・2121ミクシィ 同上。底値を確認してもOSCがコンバージェンスしないと。
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超低金利局面の終焉の始まりか?

2008-04-26 12:07:25 | 金融全般
今週は、ここまで債券と株式のアンワインド(逆流)が強いとは思いませんでした。

長期金利の目安となる、10年物国債先物の値段に異変が現れたのが4月24日(木)でした。前日までOSCも29%から33%にまで切り返し、この日に逆襲なるかと思っていたのですが、一気に85銭安の137.13円まで落ちました。

実はこの24日の日経225先物は、円安トレンドにも拘わらず、朝高の後、ジリジリと右肩下がりでの-40円終了だったのです。

本来なら、国債先物に買いが入らなければいけない場面での急落でした。この異変に鈍感だった筆者の負け。

そして、金曜日の朝、長期国債の(高値の)在庫を抱えた国内機関投資家からの「投げ売り」(注)があり、一気に1円も窓を開けて寄りついたのです。これで、株式市場にその売却資金が流れ込み、少しでも損失を取り戻そうと、必死に株式市場を持ち上げざるを得ませんでした。

この国債先物の週足を見ると、今週はもの凄い下げです。週足ですから2004年からしか見れませんが、そのつるべ落としの様はひときわ目を引きます。

国債先物が最も上昇したのが、去年の8月の例の株式市場の暴落の時でした。その時の上げ幅の倍近くの下落です。ちなみに、月足でも見てみました。これも群を抜いた下落です。

円先物の短期金利も上昇しております。アメリカも同様です。よって、今週のFOMCでは、利下げ打ち止め観測まで出ております。

長短金利が上昇する(価格は下落)ということは、それだけインフレ懸念が高まっていることが背景にあります。

また、日米ともに金利が上昇しておりますが、これまでアメリカの利下げ観測が強かったのがなくなる可能性の増大分が、日銀の利下げ可能性よりも大きかった、その反動から相対的にドルのアンワインドが強かったため、円高ではなく円安方向に振れております。

問題は今後の読み方です。この歴史的な債券の投げ売りをどう見るのか、筆者は経験が浅く読み解くことは困難です。つまり一時的なリバウンドになるのかどうかの見通しがうまくできません。(いよいよ外国勢の売り仕掛けが始まったのかも知れませんが。過去、幾度となくこれに失敗。今度こそか?)

しかしこれは、ここ数年続いた日本の超低金利局面の終焉の始まりではないかと思うのです。

相変わらず、アメリカの各種経済指標は悪化を続けております。昨日もミシガン大学の消費者信頼感指数が、予想の63.2に対して62.6に留まりました。この傾向はしばらく続くでしょう。何しろ、GDPの70%を占める個人消費が、住宅価格の下落継続でますますシュリンクしているからです。ウォルマートなどの安売り店だけ繁盛。これは単に生活防衛のためです。

最後に、日本の市場に大きなインパクトを与えるNYダウの動きから、来週の流れを推測してみます。この際、昨年の10月31日からのマクロな動きを振り返ってみます。もちろん、誰も行っていないOSCをベースにした分析手法を使います。今日は日柄に焦点を当てます。(高値・安値はその前後に付けたもので同じ日に達成しているとは限りません。)

・2007年10月31日 OSC69% 高値13963ドル
・2007年11月26日 OSC39% 安値12724ドル(日柄18日)
・2007年12月6日  OSC65% 高値13780ドル(日柄8日)
・2007年12月17日 OSC39% 安値13092ドル(日柄7日)
・2007年12月26日 OSC58% 高値13563ドル(日柄6日)
・2008年1月8日   OSC29% 安値11634ドル(日柄8日)
   この最安値は9日目に出現。
・2008年1月31日  OSC64% 高値12767ドル(日柄16日)
・2008年2月12日  OSC42% 安値12103ドル(日柄8日)
・2008年2月28日  OSC63% 高値12756ドル(日柄11日)
・2008年3月10日  OSC40% 安値11731ドル(日柄7日)
・2008年3月24日  OSC60% 高値12622ドル(日柄9日)
・2008年3月28日  OSC46% 安値12176ドル(日柄4日)
・2008年4月9日   OSC59% 高値12733ドル(日柄8日)
・2008年4月14日  OSC38% 安値12270ドル(日柄3日)
・2008年4月23日  OSC65% 高値12942ドル(日柄8日)

このことから少なくとも言えることは、OSCの高値から安値(その逆も)への移行の日柄は、10日以内が主流であること、長くても15日程度となっていることです。特に3月以降はその傾向が顕著です。このメッセージだけだとちっとも面白くありません。

そこで、次にOSCの高値から高値までの日柄と、その間の終値の変化をプロットしてみました。

・4月3日~4月20日までの12日(+452ドル)
・4月20日~5月16日までの18日(+526ドル)
・5月16日~6月5日までの13日(+108ドル)
・6月5日~7月6日までの22日(+16ドル)
・7月6日~7月19日までの9日(+389ドル)
 ダウ14000ドル台乗せ
・7月19日~8月24日までの26日(-622ドル)
 ダウ12517ドルの安値
・8月24日~9月18日までの16日(+361ドル)
・9月18日~10月31日までの30日(+191ドル)
 ダウ14198ドルの最高値
・10月31日~12月6日までの25日(-310円)
・12月6日 ~1月31日までの37日(-969ドル)
 ダウ11636ドルの安値
・1月31日 ~2月28日までの19日(-69ドル)
・2月28日 ~3月24日までの16日(-34ドル)
・3月24日 ~4月18日までの19日(+301ドル)
・4月18日 ~4月25日現在までの5日(+43ドル)

となります。特に青字の部分にご注目下さい。プラス調整する時は日柄のかけ方は様々ですが、大きくマイナス調整するときは日柄をかなり長くかけていることがお分かりかと思います。

2月末までのマイナス調整の流れから行くと、3月中旬のベア・スターンズの危機の時には、本来更に大きなマイナス調整があって然るべきでしたが、たったの16日の日柄調整で下落幅もわずか34ドルに留まっております。いかに、FRBの緊急対策が功を奏したかを如実に現しておりますね。それを見た市場の反応が、その後の期間の301ドルの上昇だったという訳です。

そうなると、やはりベアスターンズ危機を脱した現在、NYダウは潮目が変わったと考えざるを得ません。長期的には住宅価格の下げ止まりがまだであることから、まだまだ各種経済指標の変調は続くものと思いますが、後は、野村の赤字決算の元凶ともなったCDS市場での異変が起こらない限り、各種の悪材料はいわば織り込んでしまった状態かと思います。もちろん、昨年秋口も2回立ち直りを見せており、その後頓挫しておりますので、これからも何が起こるか分からない状態ではあります。

こんなこと、皆さん感覚的には先刻ご存じだったことでしょう。しかし、アメリカの構造的な問題の深刻さと、市場のこのような現実的な反応とは、一時的にせよ切り離して考えなければなりません。そうでないと、先週の日本市場の活況と債券の暴落の意味が分からず、ともすれば筆者のように、ただただ相場の上昇に唖然とするのみ、という結果になってしまいますね。市場はある意味で非常なダイナミズムに溢れております。

と言う訳ですので、来週のNYダウは、日柄的には小調整の時期に入るかと思いますが、これまでのような200ドル超の大幅下落が続くようなことはないものと思います。

以上、今週の結果、特に債券市場の暴落と、ダウのトレンドを踏まえての私見となりますが、これが北極圏から脱するための新型GPSになるのかどうか。。。GPSの頭文字が、どうも、God!、Please Save(Me)という弱気に聞こえてなりません。

(注)出来高からの損失推定値
    ↓ 
   国債先物:70233枚(前日比-1.49円)=単純損失1046億円。

もし個人投資家がひまわり証券で証拠金200万円を差し出し、前日に長期国債の売りをかけていれば、1日で149万円の儲けとなります。凄いボラティリティですね。とても手が出ません。
 
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