株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

ケース・シラー住宅価格指数(9月度)

2008-11-26 07:36:42 | 金融全般
昨日、ケース・シラー住宅価格指数の9月度データが発表されました。

8月度に全米20地区のうち、上昇ポイントがたったの2ヶ所に減っておりましたが、9月度は全滅です。つまり全ての地区で前月より下落しております。

モニターしているポイントのロスアンジェルス地区は184.54ポイントで4.64ポイントの下落と拡大傾向にあります。過去2年間の平均下落率は約4ポイントです。

142ポイントという下げ止まり想定ポイントまでは、あと42ポイントあります。ということは、平均4ポイントで下落が続くとすると後10ヶ月程度で下げ止まりということになります。ということは来年の7月がその時期ということになります。

これは8月度データからの下げ止まり予測時期より、下げの加速によりむしろ早まるという皮肉な結果となっています。

値上がりの激しかったロス地区ですら、来年の7月で下げ止まるなら、それ以外の地区はもっと早いはずです。

FRBなどが来年半ばには底打ちするとのメッセージをしきりに流しておりますが、これはこのケース・シラー住宅価格指数の傾向からも十分に裏打ちされております。

株式市場がそれを認識するのは、やはり来年の秋から末ということになりそうですが、その数ヶ月前には、市場は住宅市場の「異変」について察知するはずですね。

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市場概況(11.25.08)

2008-11-26 06:20:16 | 市場概況
テクニカル用語の簡単解説 赤字部は11月26日朝に更新

後場は株価優勢の勢いでジリジリと先物が切り返した11月25日(火)の市場概況です。 

◆日経先物:8340円(+390円)、OSC50%(+4%)11月20日の42%から切り返し中。
◆日経平均:8323円(+413円)、OSC52%(+6%)11月20日の38%から切り返し中。
◆日経平均指数値倍率:120(-6)数字が増えるほど下落傾向を示します。
◆TOPIX:831.58(+28.9)、OSC47%(+4%)11月20日の33%から切り返し中。
◆マザーズ指数:307.38(+1.93)、OSC40%(-2%)11月20日の31%から切り返し中。
◆ヘラクレス指数:505.9(+10.77)、OSC52%(+2%)11月20日の38%から切り返し中。
◆国債先物:139.05円(-31銭)OSC49%(+4%)11月13日の35%から切り返し中。
◆ドル・円:95.25円(-1.94円)OSC46%(-4%)11月20日の39%に収斂中。更新
◆日経先物イーブニングセッション:8280円(大証終値比-60円)
◆シカゴCME日経先物:8335円(大証終値比-5円)更新
◆NYダウ:8479ドル(+36ドル)OSC47%(+5%)11月20日の37%から切り返し中。更新

後場は、予想通りに円安が優勢となるにつれて、先物主導でほぼ寄り付きの値段まで戻して終了。

しかし、総じて円高傾向で推移していることと、NYダウが、一旦材料で尽くし感で下げる方向にあること、それを受けてダウ先物は今日のところは、金曜日と比べて、ほぼ+-拮抗している動きとなっていること等から、明日は上げ一服となるのではないかと予想しております。

今晩のアメリカ市場は、GDP-3Qや個人消費-3Qの改定値の発表の他に、S&Pケース・シラー住宅価格指数の発表が注目されます。前月より前年度比で深めの落ち込みの-16.9%が事前予想です。

この景気動向を示す数字如何では、今日のNYダウは反落する可能性が強まっております。

いずれにしても、シティバンクにあれほどの資金を入れる決断をしたのは、他の大手銀行に対しても同様の処置をとると言明したことになり、まだ、住宅価格が下げ止まらず、シティにしても簿外の1兆2千億ドルにも上るSIVなど別働隊の資産の毀損が激しいであろうことを考えると、救済資金が更に膨らむことが予想されます。しかし、ここでシティを潰せば、更なる金融市場の混乱を招くため、やむを得ない選択だったのでしょう。

しかし、アメリカにこれらを支えるお金はない筈。昨日などABCニュースを見ていても、救済のためのお金を誰がどう工面するのかについての不安については、一切コメンテーターからは語られておりませんでした。

これには唖然とするものがあります。自分たち自身で幾らでも賄えるという意識が充満しているようです。ドル基軸通貨国なのでお金は幾らでも刷れると思っているのかも知れません。

この楽天的というのか、誰のお陰でいままでの借金生活が支えられていたのか、このことをアメリカ人というのは一切考えたこともないようなのです。とにかく、リボルビング払いで、いくらでもお金が使えると思っていたようなのですね。カードを使うということは後から返済しなければならないといった、ごく初歩的な知識すら欠いている人々が大勢いるようです。まるでクレジットカードは魔法の杖とでも思っているようです。

今になって、近くの教会でも、クレジットカードの使いすぎを戒める初歩的な講座を開いており、それを聞いた一般の人々は、生まれて初めて、お金の正しい使い方を学んだとインタビューに答えていている有様です。

こうした国民に対して、これからも貢げるだけ貢ごうとする、この国の政府についつい怒りを向けたくなりますので、今日のところはこれくらいで止めておきます。

-------26日朝のコメント-------

米財務省がついに、消費者ローン担保証券などの資産担保証券(ABS)の買い取りプログラム(当初2000億ドル)を発表し、8600ドルまでダウは伸ばしましたが、ケース・シラー住宅価格指数、OFHEO住宅価格指数がともに市場予想より悪化、またシスコが事業所を一時閉鎖するなど、ナスダックの悪化ともに、値を崩し、結局+36ドル高の8480ドルで終了しております。

しかし、コンファレンスボード消費者信頼感指数というのは前月の38.8に対して44.9と戻しております。これは何故か不明。内容を見ると「期待指数」が35.7から46.7へと急増しており、ここにもアメリカ人の楽天的な性格が現れているようです。オバマへの単なる期待ですね。

GDP、個人消費などはほぼ事前予想並で、相場の波乱材料にはなっておりません。

ところで、カナダの経済が金融システムを始め打撃を受けていないことから堅調と書いておりますが、これが9月の小売売上高でも証明されております。0.4%の予想のところ、1.1%です。前回も-0.2%に修正。

欧州株も微増で終了。

原油は昨日上げすぎた反動で下落。

ダウのOSCは47%と戻し、以前反発体勢継続ですが、昨日発表のような材料が今晩でなければ、明後日は感謝祭での休場となりますので、一旦利益確定の動きとなるものと予想。それを先取りして、今日の日経は比較的軟調に推移するのではないでしょか。円高傾向も効いております。結局96円90銭レベルはキープできずに跳ね返されております。
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明日のモニタリング銘柄(11.26.08)

2008-11-25 21:24:15 | 明日のモニタリング銘柄
夜に入り、円高が進行するも、米株価先物は-75ドルからのプラ転を果たし、欧州市場も最初はマイナス圏から、イギリスの利下げ観測からのFT100のプラ転をきっかけにして、9時前の段階では軒並みプラ転しております。この流れでNYがどうなるか注目。

それではいつもの明日のモニタリング銘柄です。

1.2651ローソン
 この上げ相場の日に大きく落とし、OSCは-10%の41%にまで落ちました。10月27日以来です。ここからは落ちても知れております。明日の押し目狙い。

2.6330東洋エンジニアリング
 12日に来期営業利益予想を下方修正したとは言え、155億円からたったの5億円の修正です。そこから、10月28日の安値200円の水準に近いところまで落とされました。ここは、OSCも+3%の39%に切り返したところからの反発期待。

3.2281プリマハム
 チョイと面白い位置に来ているのがこの株。OSCは、このところの膠着からの下げが効いているのか、たったの28%です。ずっと好調を維持してきただけに、その反動安のようです。ここはもう一段の下げからは、再度じり高の基調を辿るのではないかとの期待感からのモニタリングです。

4.5108ブリヂストン
 クルマが不振ならタイヤだけ好調な訳もなく、クルマと心中安しております。しかし、この株安定度は意外とあります。2日連続で指数値倍率も上げております。OSCも+1%の44%です。10月10日以降では2番目の低さ。少しは意地を見せてくれるのか?

5.7956ピジョン
 地味ながら着実に上昇しているこの株を取り上げます。出来高が少々少ないのでそこは注意。また、高く始まれば値幅の小さな株ですので下落への圧力が強くなります。今日はマイナス終了で弱き筋が勝っておりますので、明日も3160円あたりの今日の安値までの下落を待っての参戦です。

6.6417SANKYO
 高値圏からの調整過程にあります。もう1-2段の下げの懸念はありますが、4800円が当面の底と認識されれば、再度5000円越えからの高値奪還の勢いが盛り返すかも知れません。これは内需堅調銘柄の1つ。

以上です。
 

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後場が正念場か?

2008-11-25 11:22:22 | 株に出会う
前場は、ここまでNYダウ他、海外市場が活況を呈していては、上げない訳にはいきませんでしたが、業種別にそのエネルギーにバラツキがあります。

不動産関連が、前場は乾坤一擲、これまでの借りを大きく返しているようです。

まるで、元厚生事務次官襲撃の無職の男が、これまでの(誰かからの)恩義を一気に返したかのように。

その他、証券業やら、商品先物、金融業といった、これまで散々貶められた連中が、ここぞとばかりに息を吹き返しておりますね。

これはいわゆる「怨念上げ」と言われる現象でしょう。

何事も、恨み辛みが昂ずれば、ある種やけっぱちのエネルギーが世間を震撼させるようです。しかし、アパのように政界や官界のみならず、軍人にまで取り入って自らの利益誘導を計るような人種がいる限り、その業界は世間から信用されることはないでしょう。

このアパ、一時耐震偽装で問題化しそうになりましたが、そもそも初期の耐震偽装事件が姉歯の個人犯罪とされてしまい、アパ問題も闇の中に葬られてしまいました。

いずれにしても、航空幕僚長といった「軍人」が、このような世間的にも疑義を醸した人間とつながっているとは、これこそ全く嫌な世の中どころか、チョイと危険な雰囲気を感じます。

この軍人の言動が、2チャンネルなどで若者と思われる人々から、何と「称賛」されていると聞きますが、これは本当なのだろうかね?もしそうだとしたら、いつから、この国の若者は極右的な言動に肩入れするようになったのか?

まあ、若者は過激な手段で何かを変えたくなる衝動を持つものですが、それが体制補完活動になっては、まずいと思うのですが。そこはあくまで、現体制の胡散臭さを徹底的に見据えることから始めてもらいたいものです。

チョイと話が逸れそうなので元に戻します。

各株式市場ともに、OSCは前日比でプラ転し順調な戻しの軌跡に入っておりますが、寄り付きの値段からはいわゆる寄り天となっており、このままじり安を辿るのか、それとも安くなったところからは買いが入って、それなりに戻して引けるのかは、今日のところは、どうも米株価先物が結構な主導権を握っているような感じです。

もちろん、ドル・円も96.9円を越えて97円を奪還するなら、これは強気筋の押し目買いが勝つものと思われます。国債先物は、株と違って寄り底からの切り返し途上で、OSCは+5%の50%まで戻しております。後少し戻す可能性がありますが、11月19日の52%が当面のトップですので、あまり上げエネルギーは残っていないと思われます。

この国債先物が前場は一旦浮遊してからは、ほぼ水平飛行状態ですが、前場の終わりに少し息切れの気配もあります。

後場の動きが、今週のリバウンドの流れを作るのか、それとも再度沈むのかを大きく分けそうです。一応、前場終了段階では、株高の動きにまだ分があると見ております。
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市場概況(11.24.08)

2008-11-25 06:43:16 | 市場概況
アメリカ市場を左右する2つの懸念、シティバンクとビック3問題のうち、24日はシティに対する資本注入や保証を組み合わせた救済案の発表と、5000億ドルから7000億ドルの新景気刺激策への期待感から、ダウは8443ドル(+396ドル)と大幅に連続高です。

中古住宅販売はほぼ事前予想並の498万件ですが、価格の下落率は過去最大の前年比-11%低下し、中央値は18万3300ドルとなっております。

1999年のある統計によると中央値は10万8300ドルです。これに年率3%程度の物価上昇率を勘案すると、14万ドル程度に相当するかと思われます。もう少しの下落が必要ですね。

それよりも、原油が+4.57ドルですが、率にすると何と9.15%高で終了しております。金も続伸。どうもリスクマネーが、オバマ政権の景気刺激策で需要減退懸念が後退したと見て反発に転じたようです。

ユーロ・ドルも1.29ドルレベルへと上伸し、ドルインデックスも頭打ちの様相です。どうやら、この調子だとこれまでのドル高が是正へと動きそうです。ドル・円は97円に乗せております。96.9円の攻防を突破すると再度100円への道筋が見えてくる位置取りです。逆に突破できなければ94円台へと押し戻される可能性があります。

今日は、資源関連、商社など賑わうことになりそうですね。

◆NYダウ:8443ドル(+397ドル)OSC42%(-5%)11月20日の37%から切り返し中。但し、OSCは-5%となっており、25日は反落調整のリスクあり。

◆シカゴCME日経先物:8470円(大証終値比+520円)

◆ドル・円:97.19円(1円29銭円安)OSC50%(+1%)11月4日の62%以来の高値。次のターゲットは98円20銭あたり。

もう1つのGM問題ですが、USA Todayがこの件を取り上げており、2000を越える読者からのコメントが寄せられて、その中では、意外とビック3への政府資金投入への賛成意見は少ないようです。今や、ビック3以外のクルマが53.5%を占めており工場も沢山あります。「外国車でもいいじゃん。」というのがアメリカの大衆の意見です。また、ビック3の従業員の給与は、アメリカの平均的労働者の2倍以上で、トップも高額の報酬を得ていることが、例の自家用ジェット機やら役員専用レストランなどの問題もあり、一般国民の反感の元となっているようですね。既にビック3の雇用者全体に占める割合は1979年の4.6%から2008年は1.9%にまで低下しております。(関連の部品会社など入れるともちろん絶対値では255万人程度とまだ多い数字ではあります。)

こんなことじゃ、本当に大衆に支持されないGMは潰されるかも知れません。
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