株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

明日のモニタリング銘柄(11.20.08)

2008-11-19 21:48:36 | 明日のモニタリング銘柄
株は、様々な情報の不均衡が醸し出す「ゆらぎ取りゲーム」と言っても過言ではないかと思います。

価格形成に与える力は、それこそこの世の金融・経済・社会活動全般から押し寄せます。

それに加えて、当日の寄り付きからの、いわゆる個別株の需給関係での不均衡な上げ下げが加わりますので、確率良く値動きを先取りすることは至難の技と言えます。

しかし、特に短期勝負の場合は、この価格形成における「ゆらぎ」が起きた瞬間に、売買に入るのが最も成功確率が高いと言えるのではないでしょうか。

その際、以下のようなおおざっぱな羅針盤を用意しておけば、「ゆらぎ取り」に活用することができるかも知れません。

◇今の市場全体状況
 ①弱気局面 ②下げ局面 ③戻し局面 ④上げ局面 ⑤強気局面

◇個別株の状況→上記と同様に5つの局面。

◇前日の海外市場の動向
 ①大幅な下げ ②控えめな下げ ③控えめな上げ ④大幅な上げ

◇当日の寄り付き状況
 ①弱気始まり ②ほどほど始まり ③強気始まり

今日の日本市場は、②の下げ局面のところに、海外市場は③の控えめな上げがありました。そして、始まりは①の弱気始まりでした。

つまり、本来なら素直に下げて始まるところが、海外市場が控えめな上げを演じたため、中立的な位置からスタートすべきところ、「意に反して」弱気始まりでした。

となると、この弱気始まりの「補正」が市場には必要になります。

それが、先物が8260円というシカゴCMEより250円も安く寄りついてからの、8380円までの戻しだったのですね。

しかし、この戻しは前日の高値の8450円からしても、いかにも力が弱かった。もし、シカゴCME価格の8510円までは別としても、前日の高値を抜くほどに力強かったら、恐らくその後の展開はかなり変わっていたことでしょう。

この上げる力が弱いのを見透かした市場関係者は、今日は弱気相場とばかりに9時半ごろからは売り攻勢をかけました。

この動きが後場の開始当初には行き過ぎて、それへの補正が入ったのが後場の後半の動きだったようです。

端的な話、下げ局面で海外市場が大幅安に終わり、それを受けて日本市場も弱気に始まれば、これは「相場の行き過ぎ」となります。従って、かなりの勇気は入りますが、特売りで弱気に始まったその寄り付きでの買いが、かなりの確率で成功するようです。

さて、明日のモニタリング銘柄ですが、個別株の置かれた状況を上記の①から⑤に区分しながら、見てみたいと思います。

1.8933エヌ・ティ・ティ都市開発 ②
 まだ売り圧力が強いのですが、OSCは前日同値の36%で終了。今日の下げで指数値倍率も10月28日に並びました。一応、条件は整いつつあるのではないかと思われます。特に安値割れがあるかどうかに注目。

2.4088エア・ウォーター ①
 今日のモニタリング銘柄でしたが、OSCが落ちきっていなかったようです。これで35%となり、10月9日の34%以来の低さ。この流れからすると、明日は押され切るところまで待つ戦法です。

3.6594日本電産 ①
 この株も結構難しいようです。OSCは-3%の35%ですので、まだまだ下方へと落ちますがOSC値は最低値レベル。4400円くらいまでは覚悟をしながらの底値拾いとなります。

4.7915日本写真印刷 ②
 珍しくOSCを38%にまで下げております。このパターンは明日は4500円近辺まで落ちるのを待ってからの参戦が良いでしょうね。

5.2121ミクシィ ①
 OSCは連チャンで27%です。523Kという10月29日の安値まで届くのかどうか?

以上です。
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自然落下中

2008-11-19 11:21:24 | 株に出会う
このところ、NYダウが上げても、翌日の日経平均は待ってましたとばかりに売り攻勢が強まっているようです。逆にNYダウが下げても、それいけドンドンと材料株が暗躍したりします。

これは出来高も細っており、目先の値動きがかなり恣意的に行われていることの証左のようですね。

今日はシカゴの先物の値段には一度も到達せず、エネルギー株がダウで健闘しようがどうしようが、商社株など叩き売られて8058三菱商事はOSCが何と23%(-3%)です。今年の春頃だったか、6758ソニーがOSCを19%まで落としてビックリしたことがありますが、主力株でのOSCの20%割れというのは買いでしょうね。

その商事を1142円でつかみ取りして、あえなく1134円で撤退となり、みっともないことをまたまたしてしまいました。先物が8280円あたりまで戻す中、その頭を叩くような売りに、これは誰かが戻り売りをかけていると観念しました。一度だけ前場に1150円越えまでこの株戻していたので、その残像がちらつきましたが、同じ轍は踏ませないのがその筋のお考えかと。

そう言う訳で、持ち越しの6674GSユアサも-5円の388円で最初に損切りしたのはまあ正解だったのですが、その後のリベンジ狙いで382円で再度エントリー。ところが、そこからが前場の下落局面が待ちかまえておりました。9時半から10時が第一幕。10時半から前引けまでが第二幕でした。

まさに、$円が比較的落ち着いていようと、Globexが多少の切り返しを見せようと、日経先物はまさに頃合いを見計らっての自然落下中です。

熟した柿がぽろりと木から落ちるがごとくでした。柿ならカラスでも食してそれなりに世間のお役に立てるのでしょうが、株の落下は誰も食えません。空売り方とて、後で食する羽目になりますから。

途中から売りに転じようと心では決めているのですが、5631日本製鋼所など、10時半頃からの反落局面では不気味に強く、あまり接近しての売りを決するところまでは到底行かず。安直に節目のVWAMPの少し上で指してはおりますが、これはこれでここを抜けると、この株VWAPラインが上向くのではないかとの怖れもあります。

まあ、ある程度今日の潮流を読んでから、あるところで意を決して飛び込まなければなりませんが、前場と後場ではその雲行きががらりと変わるものですから、これもやりずらい。

ちなみに、昨日の後場の寄り付きはギャップダウンでしたが、それまでと違って、2時過ぎまでは切り返しがありました。その後反落して、今日の前場の寄り付きからのギャップダウンにつながり、その後9時半頃にかけての上昇は、言ってみれば綾戻しの範囲のようでした。

後場は、一旦高く始まってから再度の下落攻勢をかけるのか、それとも、更に下で始まってから投げを確認してから上げにかかり、引けに回収するという手となるのかですが、どうも後者の公算が強まっております。

前者なら、やはり2時ぐらいまでの突き落とし技には十分に注意した方がよいと思います。

今日は為替にはあまり反応せず。どちらかというとGlobexの動きに引っ張られている感があります。なお、国債先物は10時48分にピーク値の138.82円を付けておりそこからは少し降下中。この138.2円というのは、直近では10月9日の安値と同じです。その上は9月18日の138.4円です。9月16日には発作的に140.35円を付けておりますが、これは例外として、この139円あたりのラインが天井臭いので、後場は、一旦株式が切り返す局面が必ず訪れるものと見ます。OSCも今日の前場で51%にまで達しており、9月2日の52%に次ぐ高さです。これ以上の債券買いはリスクを感じる機関投資家が多くなると思います。
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市場概況(11.18.08)

2008-11-19 06:29:20 | 市場概況
テクニカル用語の簡単解説 赤字部は19日朝更新

後場は押されながらも急落だけは防いだ11月18日(火)の市場概況です。 

◆日経先物:8320円(-170円)、OSC54%(+5%)11月7日の60%から下降中。
◆日経平均:8328円(-194円)、OSC50%(-3%)11月6日の64%から下降中。
◆日経平均指数値倍率:120(+3)数字が増えるほど下落傾向を示します。
◆TOPIX:835.44(-15)、OSC44%(-4%)11月6日の63%から下降中。
◆マザーズ指数:317.41(-10.77)、OSC43%(-9%)11月14日の46%から下落中。
◆ヘラクレス指数:505.38(-9.11)、OSC51%(-6%)11月11日の72%から下降中。
◆国債先物:138.61円(+5銭)OSC50%(+5%)11月13日の35%から底打ちし上昇継続。
◆ドル・円:97円(52銭円安)OSC48%(同値)11月12日の39%から上昇中(円安へ)更新
◆日経先物イーブニングセッション:8190円(大証終値比-130円)
◆シカゴCME日経先物:8510円(大証終値比190円)更新
◆NYダウ:8425$(151ドル高)OSC48%(+3%)11月12日の37%から緩やかに上昇中。更新

後場はドル・円も比較的落ち着いており、米株価先物も大きな下落を示していた訳ではないにも拘わらず、日経先物だけ2時過ぎからはじり安の展開を辿りました。

更なる下落を想定して逃げておこうとの心理が働いたようです。

市場の中では新興市場が良くありませんでしたね。このところ調子が良い4564オンコセラピーサイエンスなどストップ安です。この銘柄、売りからも入れるので一旦トレンドが逆流するとこのようになります。

それにしても、新興市場とはいえ、後場に155Kまで上り詰めてからの、119K終了ですので、結構な暴れ方ですね。一度ついた下落へのモーメンタムは、やはりその日はどうしようもないようです。

微妙な終わり方をしたのが、引けに大波に襲われて393円で約定した6674GSユアサです。今日のトレードはまさか?のこれだけ。この株は、地合に逆行する場面もあり本当に難解な株です。朝からずっと待っていた値段には下りてこないで、途中再度400円越えを演じるなど、粘り腰を発揮しておりましたが、最後は50万株近い、投げだか、利確だか知りませんが、大口さんの売りでした。

この後、海外市場と為替の影響を明日の相場も強く受けることになりそうですが、日経平均の指数値倍率が11月13日のそれと1ポイント差まで上げておりますので、ボックス圏での動きであるなら、明日は押し目からの反発がある位置取りとなっております。TOPIXの指数値倍率についても、10月28日以来の高さで11月13日と同じ値です。

ちなみにNYダウの指数値倍率は、やはり11月12日と同じレベルで、10月27日以来の低さです。

まるで日本市場もNY市場もまさに相似形の動きですね。

-------19日朝のコメント-------

ダウは一時170$安程度まで落ちるも何とかプラ転。ボーイングが2003年12月以来の安値。これは納入遅れの他に、オバマ政権では国防費が削減されるとの見方からです。これは良い方向ですが、来年2兆ドルにも達するであろう財政赤字の削減には雀の涙かも知れません。イラク戦争を終結させても年30兆円ぐらいか。(スティグリッツの試算では10年間で300兆円がイラクの総戦費。一般会計には載らない特殊戦費のようです。)

アメリカのNAHB住宅指数(11月)が過去最低値を記録しております。予想14、結果9だそうです。

しかし、何よりも重しとなっているのがビック3の窮状です。破綻か政府救済かしかないようですが、GMは11年度に35%程度のコスト削減を予定しているようですが、これでも追いつかないかも知れません。

ここは、市場ごとに会社分割をするのが良いかも知れません。GMは例えば中国では好調です。世界で好調な市場に特化する。クライスラーはジープ部門だけ残す。フォードは欧州フォードを中心に再建するといった具合ですね。

その上で、北米の本社機構のみが3社合併し、将来の環境・技術開発で協力し、そこには政府資金も入れる、といった案です。クライスラーはジープ部門しか残しませんから、そこだけいずれ他社に売却し消滅する方がいいでしょう。

破産させるということは、関連する膨大な企業へ債権の切り捨てを要求することになり、これは規模が大きすぎ、またリーマンと同じような心理的なインパクトが想像を絶するためにやるべきではありません。

かつての日本がダイエーを破綻させるかどうか迷った時のような状況とは違いますね。ダイエーは代替えがありました。ビック3はアメリカ人の精神的な支柱としては代替えがありません。アメリカ人の自信を根こそぎにしてしまう危険があることを当局は強く意識すべきです。

その代わり、官民一体で上記のような抜本的・歴史的な再編を行うことですね。

トリシェ総裁がいみじくも言っております。「足元の世界経済で最も失われているのは信頼だ。国家財政に対して公衆の信頼が得られていなければ財政出動は非効率となる。」

まさに、この(国家への)信頼を揺るがすことになるのも、ビック3を破綻させた時の大きな代償です。これをやればもうアメリカは立ち直れないと思います。
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