株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

ラリー・ウィリアムズのロードマップ検証

2008-11-21 22:39:46 | 株に出会う
今年の1月27日のブログで紹介した、ラリー・ウィリアムズの08年相場予測を、徒然に見直してみました。

その中の「日経の変化日」について、まず検証してみます。

◇4月11日:
 3月底値から13週移動平均線を越えるタイミング。

◇6月20日:
 13週と26週の移動平均線がクロスするタイミング。日経が歴史的な12連敗を喫する、その2日目。

◇9月26日:
 この日につけた11893円以降、一度も日経平均の終値が上回っておりません。まさに坂道を転がり落ちるように10月10日、10月28日の歴史的な下落を刻みました。

やはりこれらの変化日は節目の日でした。

次にドルインデックスがゴールデンウィーク近辺で底を打つと彼は言っておりました。

実際にドルインデックスの日足を見ると3月のベアスターンズの時に一時的な底をつけておりますが、その後4月の後半に底打ちし、7月中旬頃からは、まさに竜が天に昇るような上昇ぶりです。71ポイントから88ポイントあたりまでの上昇です。これも当たっております。
 
このドルインデックスの上昇ぶりは筆者も全くの予想外でした。ここまでドル資金の新興国その他からの引き揚げの流れが続くとは、まさに信用収縮の動きの凄まじさを初めて見た思いです。

さて、過ぎ去った日々のことはさておいて、今後について、ラリー・ウィリアムズは、「大統領選挙の後は反落し年末に戻す」と言っております。

今、まさに大統領選挙の後の「反落期」ですが、年末に戻す根拠として、例のヘッジファンドの償還資金作りのための換金売りのことが考えられます。

一般には11月15日が年末償還のための期限とされておりますが、次の償還請求のヤマ場は11月26日となっているようです。まれに11月30日としているヘッジファンドもあるようです。

そして、ここからが重要なことですが、JPモルガンのストラテジストのトーマス・J・リー氏は、この償還期限が過ぎるまでは投資家は投資を見送ると指摘していることです。

また、あるファンド・オブ・ヘッジファンズの関係者は、既に過ぎた11月15日と来週の26日を過ぎれば、ヘッジファンドは、市場でかなりの買い注文を出せるようになるだろうと話しております。

これはラリー・ウィリアムズが言う、年末に戻すと言っているタイミングとピタリと重なります。

更に、理由をもう少し付け加えるならば、この間、各国中銀がマネーをじゃぶじゃぶに供給してきております。このマネーが流れ込む先が実は必要です。景気後退期にまさか再度、原油市場を始め商品や穀物市場へと流れ込ませるのは些か無理があります。つまり景気後退=需要減退であるからです。

ところが、株式市場は少々事情が異なります。むしろ、今は過剰なマネーの流入先としては債券市場か株式市場しかありません。しかし、債券市場はこのところの株安で、相当に割高になっております。(金利が低下し過ぎて旨味なし状態)

となると後は、株式市場しかありません。

とは言っても、大きな流れとしての信用収縮の動きはしばらく続きますので、戻すと言っても、ダウでも日経平均でも黄金分割比率の9400ドル近辺(日経平均は9500円近辺)までが良いところかと思います。

と言う訳で、ラリー・ウィリアムズのご託宣に従うなら、年末にかけては、今回の株安の嵐の小康状態が戻る可能性が強まっております。このまま安値更新を続けるというのは、いささか悲観的すぎるシナリオという見方となります。

う~ん、と考え込みますが、GM問題、シティ問題がある程度収束すれば、確かにこの可能性は見えております。今日の後場の日経と中国を除くアジア市場の上げも、シティのあの事業再編のニュースだけで起きたとの噂もあります。

また、外国人は12月10日ぐらいから順次クリスマス休暇に入る習慣もあります。休暇を潰してまでGM問題やシティの問題を長引かせたくないのです。そのためビック3首脳の次の議会への召還日を12月初めに設定しておりますね。彼らは12月10日ぐらいまでには一旦ケリを付ける筈です。

とか何とか様々な事情を勘案すれば、あながち12月には、嵐が止んだ後の小康状態としての上昇相場に株式市場がなることは否めませんね。もちろん、今の情勢は100年に1度の危機ですので、何が起こるのかは全く分かりませんが。
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市場概況(11.21.08)

2008-11-21 15:25:40 | 市場概況
テクニカル用語の簡単解説 赤字部は22日朝更新

後場はついに先物が8000円を回復した11月21日(金)の市場概況です。 

◆日経先物:7950円(+270円)、OSC46%(+4%)11月20日の42%からひとまず切り返したか?
◆日経平均:7910円(+208円)、OSC46%(+8%)11月20日の38%からひとまず切り返したか?
◆日経平均指数値倍率:126(-4)数字が増えるほど下落傾向を示します。
◆TOPIX:802.69(+20.4)、OSC43%(+10%)11月20日の33%からひとまず切り返したか?
◆マザーズ指数:305.45(+9.67)、OSC42%(+11%)11月20日の31%からひとまず切り返したか?
◆ヘラクレス指数:495.13(+11.31)、OSC50%(+12%)11月20日の33%からひとまず切り返したか?
◆国債先物:139.36円(+9銭)OSC45%(-4%)11月20日の49%から下落に転じたか?
◆ドル・円:95.9円(2円24銭円安)OSC49%(+10%)11月20日の39%から切り返したか?更新
◆日経先物イーブニングセッション:7890円(大証終値比-60円)
◆シカゴCME日経先物:7925円(大証終値比-25円)更新
◆NYダウ:8046ドル(+494ドル)OSC47%(+10%)11月20日の底に切り返しに転じたか?更新

いやはや、久し振りの豪快な上げっぷりでした。

三井物産で2度エントリーして少しずつとりましたが、ドル円と完全に連動しておりましたね。今日の後場の相場。円安が昂進して、それにつられるように日経先物も追随。

日によっては、為替連動が薄い時もあり、その日の値動きの特徴を掴むのが大切なようです。

米株価先物も相場を押し上げるのに大きな力を発揮。今の時間で何と219ドルも上げております。これは今晩のダウの大幅戻しを示唆している動きか?

また、明朝に今晩の市場についてのコメントをしたいと思います。

-------22日朝のコメント-------

欧州市場は軟調に終了し、ダウも最初は7500ドル割れまでありましたが、引けにかけて急上昇し8000ドルを回復して終了。日経平均と追いかけっこをしているようです。

直接の上げのきっかけはガイトナーNY連銀総裁を財務長官に指名するとの報道です。しかし、この人物前からとりざたされておりました。それが一体何故株価材料に?

要するに、売り筋が買い戻しをするためには何か新規なニュースが欲しかっただけのようですね。また売り込むためには一旦株価は上げねばなりません。ずっと下げ続けていると市場参加者がいなくなります。それだけの理由か?

もう1つ分からないのは金の800ドル台乗せです。デフレ懸念で堅調に推移した、とのコメントがニュースにはありますが、本来金はインフレ懸念の高まりで上がるのではなかったでしたっけ?

もっとも、金利のつかない金は金利動向には敏感です。各国がさらに金利を下げようとしている今の段階は金には有利です。それにしても、金利が大幅に下がった時でも金は下がり続けておりました。700ドル割れはさすがに回避はされておりますが、1000ドル超えまで行った時の勢いは「意図的」に削がれておりました。

ここは、株式市場と同じで、再度太らせてから脂をたっぷりと乗せて豚を料理するために、ファンド筋が上げにかかっているのでしょう。金市場はちょっとした資金の流入で大きく上にも下にも動く市場です。

【但し、教科書的な解説としては、デフレがスパイラル的に行き着けば、当然ながら信用危機が高まります。そうなると安全資産としての見直しで金が買われるという訳。金の上昇が市場の不安定化の尺度として見ることが出来そうです。よって、これからの世界が本当に悲惨なものになれば、金しか頼るものはないということになります。】

まあ、各市場ともこうした揺り戻しが必ず湧き起こりますので、そのピンポイントの時期を捉えるためにも、テクニカル分析はある程度参考にはなりますね。ダウもOSCが昨日は割れておりませんでした。日経平均も10月24日の33%というOSCに対して木曜日は38%でしたから、これまた割れておりませんでした。かつ、日経平均のOSCは10月10日の20%という極端な値は別にして、通常モードになると、30%台からの反転はこれまでの常でした。

これで月曜日までに大きなニュースで再度世界が動揺をしなければ、一旦、小康状態での上げ局面に入る可能性が高まってきました。
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少し底打ち感が漂う展開

2008-11-21 11:17:45 | 株に出会う
前場は、昨日とは異なり、米株価先物も日経先物も気配値を切り上げての開始となりました。その後ドル円相場も円安基調を保ち、7500円どころは回復して終了しております。

ひとまず、日経平均にしてもここまでに900円以上も一気に下げてきており、かつ、ダウが8000ドル割れをしたからと言っても、こちらもこの2日で900ドル近い下げです。

一気に相場は行かないものです。それに、ダウはOSCのテクニカル面で見る限り、11月12日の37%と同値であり、底抜けしている訳ではありません。むしろ、今日はプラ転の可能性が強まっていると言えます。当面の悪材料は消化し尽くしということですね。

そうなると、後場の日経平均は先物主導で前後しながらも上を目指して行くのではないかと見ております。

その1つの根拠は、ドル円始めクロス円が円高に行き過ぎました。11月13日の再来がなるかどうかは分かりませんが、1円程度の円安への揺り戻しがあるのではないかと思います。為替も株と同じで、需給関係からこうした反発があるものと思います。

上がったからと言って買い上がる、下がったからと言って売りに入る、ということは梯子を外される危険性が高いことは、皆さん先刻ご承知です。

と言いながらも、持ち越しの9983ファーストリテイリングは、寄り付きからの底値近辺での追加の買いを目論んではおりましたが、その時点ではまだ今日の相場の展開も読めず、買いに入れませんでした。最初の上げからの押し目で損切りして身を軽くした後、その後、中途半端に買いに入るも同値撤退。3回目にチャレンジするもチキン売りに相成りました。後は東洋炭素でたったの+20円抜いただけ。

いずれにしても、今の段階は持ち越しのリスクはありますが、持ち越すなら今日でしたが、何しろ3連休です。その間にGM破綻などのニュースでも飛び込んできたら目もあてられません。ということで、後場は少々上げてから、引けにかけては皆さん回避行動を取るのではないかと思います。

しかし、これは一般的な素人考えです。その筋は逆を行くのを常としておりますので、そうでもないかも知れません。GM救済劇が見事に週末に決まれば相場反転は確実ですので。

ああ、またまた頭がこんがらがってきました。
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市場概況(11.20.08)

2008-11-21 07:17:51 | 市場概況
テクニカル用語の簡単解説 赤字部は21朝更新

後場はついに7700円割れ寸前まで日経平均が逝った11月20日(木)の市場概況です。 

◆日経先物:7680円(-590円)、OSC42%(-10%)11月7日の60%から下降中。
◆日経平均:7703円(-570円)、OSC38%(-7%)11月6日の64%から下降中。
◆日経平均指数値倍率:130(+9)数字が増えるほど下落傾向を示します。
◆TOPIX:782.28(-45)、OSC33%(-5%)11月6日の63%から下降中。10月24日の37%を抜いて10月10日の25%までが視野に。
◆マザーズ指数:295.78(-15.12)、OSC31%(-8%)11月10日の66%から下落中で、10月10日の26%が視野に。
◆ヘラクレス指数:483.82(-16.81)、OSC38%(-7%)10月10日の29%が視野に。
◆国債先物:139.27円(+44銭)OSC49%(-3%)11月19日の52%から下落を示唆か?
◆ドル・円:93.66円 OSC39%(-7%)11月12日に並ぶ。底割れ寸前。更新
◆日経先物イーブニングセッション:7650円(大証終値比-30円)
◆シカゴCME日経先物:7335円(大証終値比-345円)更新
◆NYダウ:7552ドル(-445ドル)OSC37%(-6%)11月12日に並ぶ。底割れ寸前。更新

やれやれ、後場も弱かったですね。先物も何度か7800円を奪還はするのですが、ついに2時半過ぎから矢が尽きた感じでした。

後はダラダラと7700円割れで終了。

このジリ下げに後場は手が出ず。中途半端に14時半頃までは上げたり下げたりで、売りからも入れず。

引け際にリバウンドを狙うつもりで、9983ファーストリテイリングを最安値の9510円で指していたら、これはあっさりとさらわれ、最後は116K株もの大津波に沖合まで持って行かれました。また、この株でやってしまったか。これだけ不本意ながら持ち越し。

日経平均がついに8000円を割れましたので、地合は弱気相場入りです。7000円割れを回避できるかどうかで、二番底を確認ということになりそうですが、NYダウがその二番底を11月13日に7965$を付けて達成した筈が、昨日は後22$のところまで押し込まれております。

このままダウ先物の値動き(現在-103$で本日の最悪値)のまま推移すると、NYダウがお先に二番底を割ってしまうどころか、10月10日に付けた7882$まで底割れしそうです。いや、もはやそれも確定といった趣ですね。

-------21朝のコメント-------

シティが引っ張るようにNYダウは190ドル程度のプラスから引けには-445ドルまで場の後半になって大幅続落しついに安値更新。シティは4.39ドルまで売り込まれております。シティの倒産を市場は織り込みに行っているのか?

ドル・円は94円を割り込むなど更に円高が進行。そして、原油が大幅続落し50ドルを割り込んでおります。

市場の開始当初は、自動車産業救済への楽観論が議会筋から出ていたため上げたようです。しかし、新規失業保険申請件数が92年7月以来の高水準となったことや、フィラデルフィア連銀の景況指数も-35に対して-39.3と悪化したことから、資金逃避が債券などに向かったようです。

スイス中銀が緊急利下げです。欧州株は軒並み3%少々の下落。ダウよりダメージが小さい?

まあ、ダウもギリギリまで来ております。何かのニュースでこの後反発しなければ、それこそ5000ドルを年内に目指す展開かも知れません。

今日の東京市場も荒れそうですね。1つ持ち越しの不孝行息子ユニクロをどうしようか、少々頭が痛いところ。

唯一、グッドニュースはデルが8-10月期決算で1株利益が予想の32セントに対して37セントと上回ったことです。但し売上高は10億ドル減少し152億ドルにとどまっております。これを受けてか、ダウ先物は現在+56ドルと反発気配。
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