株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

事実を素直に認めない弱さ

2009-01-29 11:02:27 | 株に出会う
株は、その時点での全ての要素を織り込んで均衡するのが常ですが、そうはいっても、人間は心に様々なバイアスを抱えております。どのバイアスが強く出るのかは、様ざまですが、こんな時に思い起こさなければならないことは、「相場のことは相場に聞け」という格言ですね。

ずっと監視していた10程の銘柄のうち、8316三井住友だけは寄り付きからストップ高気配で、その後、先物主導で8200円割れをした時も、この株だけは全く動じておりませんでした。

それ以外の銘柄はいわば寄り天がほとんど。動かなかったのは2613Jオイル、4997日本農薬、それに4911資生堂あたり。3893日本製紙G本社は円安傾向が進めば、ますます買い進む人はおりません。

結果的には三井住友のストップ高を見逃し、モニタリングB候補だった2440ぐるなびの押し目も拾えず、5631日本製鋼所は1040円の待ち伏せ場所が、奥手にありすぎて届かず、といったところでした。

振り返ってみれば、各市場ともプラ転。ここ2-3日持ち越していた方々はほぼ利益を上乗せしていることでしょう。

日経平均も1月19日の安値を抜きました。1月7日の高値の9325円と1月26日の安値の7671円の38.2%戻しは8300円近辺となります。半値戻しまで行くと8500円。当面はこの2つの値段が焦点となりそうですね。25日移動平均線も8442円です。強気ならこれを越えての8500台への到達でもって、ひとまず達成感からの下落に転じるのではないでしょうか。

まあ、後場も焦らずに「相場のことは相場に聞く」こととしますが、肝心の心の目が、このところの寒さで「欲の皮」が突っ張っているせいか、曇りっぱなしですので、板の数字の変化に合わせて、新型の「音声認識装置」でも導入しないことには、それと気づかないままに時間が過ぎそうです。今のトレーディングシステムでは、とんでもない値段で約定しても、単に「ピポーン」と鳴るのが精一杯です。そうではなく、例のいにしえの長嶋監督のセコムのCFのように、「カブしてますか?、カブしてますか?」とせめて小さい声でもいいから囁いて呉れれば、買い時と分かるのにね。。。
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市場概況(1.28.09)

2009-01-29 07:38:44 | 市場概況
テクニカル用語の簡単解説 赤字部は29日朝の更新

1月28日(水)の市場概況です。

◆日経先物:8110円(+30円)、OSC46%(-1%)1月21日の30%から切り返し中。
◆日経平均:8106円(+45円)、OSC47%(+3%)1月15日の29%から切り返し中。
◆日経平均指数値倍率:123(-1)数字が減るほど上昇傾向を示します。
◆TOPIX:804.33(-1.2) OSC46%(+3)1月15日の30%から切り返し中。
◆マザーズ指数:337.85(+7.24)、OSC49%(+4%)1月26日の44%から切り返し中。
◆ヘラクレス指数:497.53(+4.07)、OSC60%(+7%)1月21日の46%から切り返し中。
◆国債先物:139.03円(+2銭)OSC48%(-3%)1月26日の55%から下降中。
◆ドル・円:90.27円(+1.34円)OSC51%(+4%)1月27日の47%から切り返したか?節目の90.2円を上回り、92.36円までの上昇があるか?更新
◆日経先物イーブニングセッション:8170円(大証終値比+60円)
◆シカゴCME日経先物:8305円(大証終値比+195円)更新
◆NYダウ:8375ドル(+201ドル)OSC55%(+2%)1月20日の40%から切り返し中。更新

後場は、昼休み中の円安傾向も味方して、昨日と同じくギャップアップして始まりました。その後は一進一退から8100円近辺まで落ちたり沈んだり。米株価先物だけは+126ドルと飛ばしておりますが、日本市場は結局、昨日のダウ程度の日経平均の上昇となりました。

しかし、TOPIXは-1.16ポイントとマイナスに沈んでおります。これが今日の全体的な主力市場での雰囲気を現しているようです。

そんな方向感のない相場の中、後場は7915日本写真印刷での+30円抜きのトレードのみ。出来高と参加者が多いので、チョイとした押し目を拾えば、少しぐらいなら取れる状態でしたが、まだ病み上がりの銘柄ですので、いくらテクニカルには良い形でも、持ち越しをするつもりはありませんでした。

日経平均は結果的には良い形で終わっておりますが、TOPIXがマイ転していることから、少し明日は警戒が必要ですね。ダウ次第ですが、それ以前に欧州株や為替の動きで随分と明日の地合は影響を受けることでしょう。

-------29日朝のコメント-------

NYダウは、不良債権買い取りのバッドバンク設立構想で、銀行株中心に上昇。ウェルズ・ファーゴの決算も25億5千万ドルの赤字であったものの、政府支援までは必要なしとのことで急伸。この銀行、元々バフェットお気に入りの優良銀行でしたが、昨年末に買収したワコビアの赤字は、今回の第四四半期決算には含まれておりません。このワコビア分の111億7千万ドルを加えて評価する必要があります。それでもTARP資金は不要としているのは、それまでの内部留保分が結構あったということになります。

FOMCでは、FRBによる長期国債の購入までは言及されなかったため、30年債を中心に金利は上昇しております。

しかし、今ひとつ分からないのが、中央銀行による国債買い取りでの金利低下政策です。国債の引き受け手がいなくなれば、後は中銀が無理やり引き受ける以外にはありませんが、これは、日本が戦前に陥った罠です。日銀もこの時の反省から国債買い取りを規制されております。いわゆる戦時国債はその後暴落して、国民は戦争で塗炭の苦しみを味わったばかりか、なけなしの金で買った(買わされた)国債までが紙くず同然となったのでした。そして、戦後の預金封鎖による新円の発行。(これからも、政府は何をするか分かりませんよ。)

アメリカの富の源泉である貯蓄、もしくは貿易黒字、もしくは全体経済としてのGDPが増えていれば、基軸通貨国としての有利な立場から、国債増発は海外勢も含めて市中で消化出来るはずです。それが出来なくなっているからこそ、FRBによる引き受けが取りざたされている訳ですが、短期的には長期金利を抑える効果があっても、その後はドルそのものの信認問題から、長期金利の上昇を招くのではないかと思うのですが、そこのところを市場はどう理解して、FRBによる国債買い取りを待ち望んでいるのか?

まあ、今日のFOMCでは、「効果的であれば米国債を購入する用意がある」とのコメントに留まっておりますので、そのあたりの懸念も持っているのでしょう。そして、何よりも将来の激しいインフレ懸念より、当面のデフレが如何に怖いかの証左なのでしょう。まるで、「将来の不安より現在の快楽」を追求してきたアメリカのこれまでの流儀と全く同じですね。

なお、ユーロ・ドルが急落しておりますが、これはドイツの消費者物価指数が予想を下回る低い結果となり、インフレ懸念が後退=ECBによる金利低下余地が出てきたことが背景にあります。まだECBはゼロ金利政策までは行き着いておりませんので、こうして金利が将来低下する芽が出てくるたびに、ドルに対して低下するという現象が見られることになります。(ニュージーランドは1.5%も政策金利を引き下げ3.5%に)
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明日のモニタリング銘柄(1.29.09)

2009-01-28 20:54:06 | 明日のモニタリング銘柄
欧州株は堅調に始まっております。ドル・円は89円台をキープしてほぼ横這い。米株価先物指数も場中から更に上昇し、午後7時半現在+163ドルまで伸ばしております。これらを受けて、日経先物のイーブニングセッションも、+60円の8170円で終了です。

後はNY市場の動向のみですが、金融機関の不良債権を買い取る、いわゆるバッドバンク構想への期待感が欧州市場などに影響を与えているようです。

さて、明日のモニタリング銘柄です。( )内は今日の安値。これが割れると要注意。

【モニタリングA】 買い候補銘柄

1.4997日本農薬(600円)
 できるだけ600円に引きつけてから、635円越えなら650円あたりまで。しかし、出来高細いので注意。

2.2613J-オイルミルズ(310円)
 内需株受難のあおりで、このところ、考えられないような停滞と出来高を示しております。しかし、今日でOSCは52%にまで一気に跳ね上がりました。最後の押し目で310円を防御してからの反転に注意。

3.5631日本製鋼所(1003円)
 993円~1020円あたりの押し目からの上昇で1050円レベルを抜けば、再度年初の高値圏をトライか。

4.8316三井住友フィナンシャルG(3300円)
 バッドバンク構想で、明日金融株が買われるなら、この株がもっとも良い位置につけております。但し、3500~3600円あたりで始まるようなら見送りか。

【モニタリングB】 底値確認候補

1.3893日本製紙G本社(2465円)
 王子製紙も同様ですが、不景気の荒波を受け株価迷走中。とにかく安値防衛を確認。

2.4911資生堂(1645円)
 この株、さすがに女性の美を追究するだけあって、値動きの予測は難解です。一切の欲望を制しながらの参戦にはいくばくかの女性経験が必要かと。。。

3.2497ngiグループ(40300円)
 この会社も結局はベンチャービジネス支援の会社なのですが、このIPO氷河期と不況が重なり長期停滞を余儀なくされております。しかし、乾坤一擲、時たま噴き上げる時がありますが、そうした胎動に明日は注意。

【モニタリングC】 上値追い銘柄

1.4202ダイセル化学
 一気に抜け出してきました。昨日が絶好の買い場だったのですが、まだ上を目指すと思われます。
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昨日の馬鹿上げの調整で致し方ない範囲なら良いが

2009-01-28 11:25:17 | 株に出会う
今日は、その筋のお方は寄り付きに上げにかかると見ておりました。

前日にあれだけ上げた後の「余韻」を楽しむのが、この世界のある種の流儀だからです。そのためには、NYダウの大幅下げだけは遠慮して貰う必要がありました。

そのダウは、+59ドルと程よい上げでした。しかし、筆者自身はもっと上げる体勢に昨日はあると見ておりましたので、OSCを-1%とは言え落としての終了は、些か勢いが萎えていると感じました。

それでも日本時間の朝5時以降に到達していた8185ドルレベルをキープ出来ていれば、まだ騰勢は続いて終了出来ていたのですが、僅かとはいえ、市場参加者は少し弱気に傾いての終了でした。

欧州市場もそれよりも前にほぼマイナス圏で引けておりました。前日の大幅上昇からの転落調整に入っておりました。

NYダウのこの弱さを受けて、シカゴの日経先物も8000円割れの水準である7975円で引けておりました。円建てを見ないと、ドル建てでは相場の行く末を見誤ります。

案の定、今日の寄り付きは8050円という、いわばとんでもない高値水準から始まり、一時8120円まで付けました。しかし、これは昨日の高値の水準です。ここを抜けないと分かるや否や、後はだらだらと下落して一気に8000円割れです。

持ち越しの6937古河電池は特買いで始まるも、先物の8120円までの上昇時期に音無の構えでしたので、やむなく+1円で撤退。

後はほぼ一直線での下げ相場でしたので、トレードは特になし。途中で9793ダイセキや7581サイゼリヤ、6255エヌ・ピー・シー、それに4573アールテックなどの反発に気がつきましたが、押し目どころを計算しているうちに、ボックス圏での動きに終始し乗り遅れ。

今のところは日経平均もTOPIXもOSCを1-2%コンバージェンスさせておりますので、昨日の上げすぎの調整過程にはあります。これが割り込むのかどうかが後場の焦点ですね。

ダウ先物は順調?に上げてはおりますが、ドル・円が89円を挟んで不安定な動きです。この動きがやはり後場は大きく影響するのではないでしょうか。

なお、今晩はFOMCです。FRBが米国債を買い込み、長期金利の上昇を抑えにかかるのかどうかが焦点です。

この長期金利が上昇すると、仮に今年後半に住宅市場が底打ちを見せても、その時のローン金利が高いと腰砕けになるからです。

この住宅問題というのは経済の根幹に大きく根ざしております。単に、相場が下落調整すれば良いというような問題ではないようですね。①普通の人々が買える妥当な価格 ②ローン金利水準 ③差し押さえ件数と在庫の減少 ④買う気にさせる雇用情勢の好転、といったことが複合して良くならない限り、底打ちはありえないと思います。

住宅市場の動向は、今回の危機からの脱出時期を占う上では極めて重要ですが、、それは単に問題の発端がサブプライムだったからという訳ではなく、こうした住宅市場の持つ特性から来ております。オバマ政権もこの問題に早く焦点を当てて有効な対策を打ち出さないと、市場は短気ですので、3ヶ月もとても待ってくれませんよ。。。「就任式当日にダンスに興じている場合ではない!」とは、さる人のお言葉。
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市場概況(1.27.09)

2009-01-28 07:42:04 | 市場概況
テクニカル用語の簡単解説 赤字部は28日朝の更新

1月27日(火)の市場概況です。

◆日経先物:8080円(+490円)、OSC47%(+12%)1月21日の30%から切り返し。底値脱出。
◆日経平均:8061円(+379円)、OSC44%(+5%)1月15日の29%から切り返し。底値脱出。
◆日経平均指数値倍率:124(-6)数字が増えるほど下降傾向を示します。1月22日に並ぶ。
◆TOPIX:805.49(+37.2) OSC43%(+5)1月15日の30%から切り返し中。底値脱出。
◆マザーズ指数:330.61(+7.52)、OSC45%(+1%)1月26日の44%から切り返しに転じたか?
◆ヘラクレス指数:492.47(+3.29)、OSC53%(+4%)1月21日の46%から切り返しに転じたか?
◆国債先物:139.01円(-69銭)OSC51%(-4%)1月26日の55%から下降に転じる。
◆ドル・円:88.93円(10銭円高)OSC47%(-4%)1月21日の54%から下降に転じる。更新
◆日経先物イーブニングセッション:8040円(大証終値比-40円)
◆シカゴCME日経先物:7975円(円建て、大証終値比-105円)更新
◆NYダウ:8175ドル(+59ドル)OSC53%(-1%)1月20日の40%から切り返し中。更新

後場はギャップアップして始まり、さしたる押し目も3時の引け前以外にはなく、まさにじり高の展開でした。

こうなると押し目待ちに押し目なしという状態となりました。6937古河電池までVWAPチャートが右肩上がりになってきましたので737円で買い753円で売り。その後引けに754円でまた買ってそのまま持ち越し。

他には8905イオンモールで少々抜いた程度。7011三菱重工業で347円の売りをかけましたが、これは地合を無視した無茶な行動と悟り同値撤退。

終了後、ドル・円も90円まで届いております。また、米株価先物は更に伸ばして+106ドルとなっております。このまま今晩のNYダウに引き継がれれば、明日も上昇気配が濃厚となってきました。

-------28日朝のコメント-------

NYダウは上下140ドルほどの値動きに終始。これが嵐の前の静けさなのか何なのか?OSC値の50%そこそこというのは、上にも下にも下落するポジションです。

欧州株は少しのマイナスで終了。

注目のケース・シラー住宅価格指数の11月度は、予想の-18.4%の前年比下落より若干改善して-18.18%となっております。それでも前回よりもまだ少し落ちております。昨年の9月、10月が後から振り返ってみれば最悪期であったといった展開になれば、これは今年の後半頃からの持ち直しがあると思います。

なお、1月のアメリカのコンファレンスボード消費者信頼感指数は37.7となり、こちらは予想を下回って過去最低値をマーク。といっても、予想が12月より0.4ポイント改善するということでしたから、惨めな結果に終わったクリスマス商戦よりも正月の方が「上向く」という、予想そのものがトンマなものだったという訳ですね。

ところで、ケース・シラー住宅価格指数ですが、クイックにチェックしたところ、全米20都市で前月より指数が上昇している地区は「ゼロ」でした。まだまだ夜明けは遠いようです。リーマンショック以前は7-8ヶ所の地区で前月より価格が上昇して立ち上がりかけていたのですが、リーマン破綻により一気にゼロに落ちております。これは致し方ないところですね。

日本でもマンション業界は資金繰りに苦慮しており、原価割れでも一括して買い上げてくれるリベレステのような会社だけが調子がよいようです。この会社、半値ぐらいで買い叩いて安く売るという「短期戦略」を1月14日にわざわざHPで発表しております。

HPに掲載されている販売例では、ダイヤパレス白岡(これは倒産したダイヤ建設の物件と思われます。)の3050万円の売り出し時の価格が1950万円です。売り主変更につき驚きの大幅プライスダウン、との見だしですね。

日本の政治も「売り主変更」でもしない限り、旧価格しか国民には提示できないまま、売れ残りの不良資産がドンドンと増えているようです。今回の2兆円の定額給付金で国債利払い費が年800億円も増えるそうです。当然市町村の支給の事務費もかかります。蛸が自分の足を勝手に喰っているならともかく、そんな汚い足は後から下痢するから不要といっている国民に無理やり喰わせる、このえげつなさは、何とかなりませんかねぇ。。。

「そんなもん喰うと人間の矜持にかかわる。喰えるか!」と当初のたまわっていた首相もどうやらいやいや喰うようですが、ああしたお方なら多分、隣の犬が糞を喰っても下痢しないように、強靱なる消化器を生来備えているので、蛸の足も血となり肉となるのでしょう。そうでないと、上品な家系に生まれながら、あの貧相で下品とも言える風貌の形成過程がとても筆者には理解不能です。

チョイと言い過ぎたかな。それもこれも強引なる2兆円の定額給付金の可決に対する怒りなのです。食べ物の恨みは怖いよ~。。。
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