南信州のりもの倶楽部♪

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現場には現場の生きた整備テクがある ホイールナット編

2008年12月10日 17時54分21秒 | 自分で出来るメンテナンス編
やぁ。年末なのになぜか暇してる「のりもの倶楽部」南信州版です。
ボーナスは大丈夫か心配になるけど、
その前にソ○ーで16000人の人員削減なんて話聞くとゾッとしますな…

本当は横型エンジンのネタも用意できたのですが、
今日は変わった体験をしたので今回は別の話でも。

この頃本業とは全然関係ない定期点検整備をよくやらされてるんですけど、
ホイールナットの締め付けが強すぎる車が立て続けに3台も入ってきまして。
どうやらオイルとタイヤの交換はガススタでやってもらい、
点検はウチに入れてくれるお客さんのようなんですが、
同時期に3台購入したのかナンバーも続けて登録されてて、
走行距離も同じくらいだったかな。
福祉車輌なので点検などには気を付けているんでしょうね。

んで、いつものように車をリフトに載せてホイールを外そうとするんですが、
ナットがとても硬く締め付けられててインパクトでは歯が立たない。
仕方ないのでレギュレータで空気圧を上げて試すもダメで、
結局はトラックなどで使う大型のインパクトを持ってきてようやく外れました。
どうやってここまで強く締め付けたか不思議なくらいですわ。

こんな車が3台続いたんで、ここは僕が実際行ってる、
タイヤ交換の際のナットの締め付け方法でも書いておこうと思った訳なんですよ。
「何を今更」とか言われそうですが、
簡単な事でも基本はとっても大事ですし。
とは言ってもマネして何か失敗しても当倶楽部は一切責任取りませんが。

これは僕の場合なんですが、
まずはホイールナットはいきなり締め付けないで、
4穴の場合だと上と下に位置するナットだけ、
まず先に何回かに分けてとても軽く締め付けていきます。
そうすれば1本をいきなり締め付けるよりも、
ホイールを本来の位置に固定する事が出来る、
言い方を変えればハブに対してホイールセンターが出るんですね。
そうしたら残りのナットも軽めに締めて、
車を下ろした後はトルクレンチで締め付けトルクを管理して終了。
こんな感じです。

1本のボルトだけいきなり強く締め付けてしまうと、
ハブに対してホイールの位置がずれた状態で固定される事になり、
そうなってしまうと本締めしても締め付けトルクを強くしないと、
車を下ろした状態ではホイールが本来の位置に戻ってくれないんですね。
締め付けトルクが強すぎる車の場合、
センター出しをしないでいきなり勢い良く締め付けたケースが多いです。

それとトルクレンチですが、もし無くてもクロスレンチで十分です。
強さは例えるのが難しいですが、
足で踏んで締め付けるなんて論外。
手で締めても体重をあまりかけなくて十分なくらいですし。
当然最後の最後にインパクトは使いません、って言うか当たり前なんですけど。
締め付けトルクが強すぎる場合は、
インパクトで無神経に締め付けられてる場合があるかもしれませんねぇ。

トルクレンチを使う場合でも、
軽自動車と普通車ではボルトの太さが違う場合があるので、
車に合わせてトルク変更が必要になる場合もありますが、
これに関しては自分の車の締め付けトルクを調べた上で行うのがベターでしょうな。
僕の場合は1台1台のトルクなんて知らないので、
経験に基づいてクロスレンチで本締めしています。

こう言うブログ見てる人は自分でタイヤ交換する人多いと思いますけど、
どんな車でもセンター出しとトルク管理は絶対必要なので、
知らなかった人は是非試してもらいたいですね。
ネジ山をかじってからでは遅いですから。
それとナット後部が袋状になっていないオープンの奴は、
ボルトにグリスを塗ってから規定トルクで締めればOK。
ちゃんとしたトルクならナットはまず緩みませんし、
防錆の効果もあるので袋ナットの場合でも防錆の意味では有効だと思います。

そんな訳で長くなってしまいましたが、
ついでなので次回はタイヤの空気圧管理のお話でも書いておきましょうかね。
ここにも現場ならではの生きた整備テクニックがあるってもんですよ。
それではまた見て下さいな。



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コメント (4)
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