出かけるのは勤務先企業で取得しているISOに関することで、その内部審査員の資格取得に向けたもの。管理部門にいる者としては、社内的なこととは言えいろんな引き出しをつくらなければというところだ。後は、本社の人たちへの参勤交代みたいなものかな。
ただ、金曜で終了というのがミソで、緊急で帰阪して対応しなければならないことがない限りは、自費で延長して週末は関東で過ごすつもり。そちらの楽しみも結構大きいが、ただ天気が心配…。
たまには、こういう仕事もしないとね。
姫路の手柄山にモノレールの展示を見た後で、今度は山陽電車の手柄駅まで歩いて戻る。手柄山まで歩いて15分というのは結構穴場的。おまけにこの辺りは線路が直線になっており、高速で通過する梅田~姫路の直通特急のきれいな編成を見ることができる。その筋のプロに言わせれば被写体にもならない平凡なところなのだろうが、こういう直線を走る特急を見るとつい素人のカメラでも思わず構えてみたくなる。
飾磨に到着。ここで乗り換えて、山陽電車の中でも未乗車区間であった網干まで向かう。単線区間ながら高架橋もあちこちにあり、ローカル電車なのだが住宅も結構多く、わびしさを感じさせないままに網干に到着。網干の向こうには古くからの瀬戸内航路の港町であった室津があるが、バスで行こうと思えばなかなか難しい。今回も結局パスすることに。
乗りつぶしを終えて明石に出る。ここでは私にとっての関所というわけではないが、こちら方面を訪れていて、夕方の時間に身体が空いていれば途中下車することになる。そして向かうのは駅前にある居酒屋「道場」。こちらも何度か訪れているところ。
やはり明石に来たからというのでたこぶつを注文。歯ごたえがある中で身のほんのりした甘味もあって、なかなかよろしいものである。他には一品料理、おでんなど、いわゆる親父の行くような居酒屋料理が揃っていて、それを日の高いうちから味わえる。地元の人が多く結構町の風情とともに楽しめるスポットだと思う。
目についたのはここでも一般的に出している日本酒「菊正宗」の進化版。生翫づくりというもののPR冊子が置いてあり、名前を「きもとづくり」という。こちらでも心地よくやらせていただいた。
さて店を出るとまだまだ日没までには時間がある。ということで舞子公園に移動して、明石海峡大橋へ。海峡プロムナードということで、橋の上(といっても道路よりは低い)に上がってその高さを体験しようというものがある。
そしてやってきたプロムナード。高所恐怖症の私にとっては橋脚の上にあるラウンジといっても結構ビビる。そんな私をあざ笑うかのようにわざと床をガラス張りにしているところもあり、それを見ると海面やら釣り人たちが豆粒以下に見える。それだけでビビりまくり。体験ツアーといえばその橋脚の最上部、普段ならば点検保守の作業員しか入れないエリアに入るというものがあったが、とんでもない。
やはり下から見上げるほうがいいかなと、エレベーターで下界へ。波打ち際、結構釣り糸も垂れている。こういうのんびりした光景もいいものだ。明石海峡という、潮流の条件の揃ったエリアで上がる魚。それはさぞかし美味いことだろう。
そういえばということで、この時読みかけでバッグに忍ばせていた、司馬遼太郎の『街道を行く』の文庫版を取り出す。その中で「明石海峡と淡路みち」という一章がある。この当時はもちろん明石海峡大橋などなく、「播淡汽船」の在りし姿を彷彿とする船渡りとなる。そういえば淡路島をゆっくりと回ったことがないのだが、高速道路の割引も今月で終了する。たこフェリーはもうないし、高い通行料の橋だけが残った形で、何だかまた遠くなったような気がする。
しばし潮風に吹かれ、再び山陽電車に乗り帰阪ということに・・・・。