まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

天王寺発23時

2013年06月03日 | ブログ
帰宅途中のJR天王寺駅。

駅構内の放送で、「23時06分発、快速御坊行き」のアナウンスが流れていた。和歌山から先の「きのくに線」の最終列車であることも。

これを聴いてふと思い出したのが、23時に天王寺を出発して、阪和線から紀勢線を走り、翌朝に新宮に至る夜行列車。かつては「はやたま」とかいう名前で、寝台車もついていたそうだ。

私が乗ったのは中学生だか高校生だかの時。いずれにしてもJR発足からそれほど経っていない頃である。その時は愛称も寝台車もなく、ただ知る人の間では「釣り列車」という名前で知られていた。私の親も乗ったことはないがそういう列車があることを知っていたくらいである。

今はなき165系、シートはもちろん4人がけのボックスシートで、おそらく土曜日とかに乗ったからだろう、通勤客の帰宅列車という印象はさほどなかった。夜に眠るような眠れないような、紀伊田辺や串本等で結構長く停まっており、その間に改札を出てスタンプ押したり、硬券の入場券を買ってみたりした。今はもう手元に残っていないが。

そして朝の5時に新宮に着き、初めての時は来た道を同じ車両で串本に戻り、2回目はその先の東海岸へ気動車に乗り継いだ。今ではもう味わえない昔ながらの夜行列車である。

その後、新大阪発になったこともあるが、利用客の減少や運転コストを考えて、紀伊田辺停まりになり、現在は御坊まで。まあ、それが現実的だろう。釣りの人もクルマで移動するだろうし。

最近、秘境駅や木造駅舎、それに国鉄型のような旧い車両に惹かれているのに気づく(私鉄含め)。ある程度年齢を重ねるとそう見えてくるのかどうかはわからないが、今はそんな気持ちである。

懐かしい列車や車両が登場するイベントがあちこちで行われる中、この釣り列車が復刻することはないだろうが、ふと、往年の阪和線行き止まりホームからゆったりと発車する、オレンジと緑のあの車体を思い出したことである。

そうそう、受験勉強しながら、「クロスオーバー・イレブン」を聴いていたのもその頃だったなあ・・・。

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